ヤブソテツ 宮島の植物と自然

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ヤブソテツ Cyrtomium fortunei J.Sm.

分類

オシダ科 Dryopteridaceae,ヤブソテツ属 Cyrtomium

解説

 常緑多年生のシダ.根茎(こんけい)は塊状(かいじょう)で直立し,葉を叢生(そうせい)する.鱗片(りんぺん)は長楕円形で鋭頭,黒褐色.葉柄上部ではしだいに小さく線形になる.葉身は単羽状複生で80 cmになることもある.葉質は厚い紙質,光沢がなく,黄緑色または緑色.頂羽片(ちょううへん)がある.側羽片は鎌状(かまじょう)で10-20対(つい)程度あり,羽片の幅は狭く2 cm程度.先端に鋸歯(きょし)があり,基部は円形から切形で,耳片がある.ソーラスは葉裏(ようり)に散在(さんざい)する.包膜(ほうまく)は円形で灰白色.東北中部以南の本州,四国,屋久島と種子島を除く九州まで分布.広島県では林床など,平地から山地の広い範囲に分布.宮島では全域に分布するが,個体数は多くない.

「宮島の植物と自然」内のページ

「宮島の植物と自然」(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所 2009)内で掲載されているページ.

  • 65 p.

文献(引用)


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