ミジンコウキクサ
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ミジンコウキクサ Wolffia globosa (Roxb.) Hartog & Plas
シノニム
その他
- Wolffia globosa (Roxb.) Hartog et Plas[広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会 1997で採用.]
分類
維管束植物門 Tracheophyta > 種子植物亜門 Spermatophytina > 被子植物上綱 Angiospermae > モクレン綱 Magnoliopsida > ユリ上目 Lilianae [= Monocotyledones 単子葉植物] > オモダカ目 Alismatales > サトイモ科 Araceae > ミジンコウキクサ属 Wolffia
旧分類
種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 単子葉植物綱 Monocotyledoneae > ウキクサ科 Lemnaceae > ミジンコウキクサ属 Wolffia
解説
- 水面に群生する微小な多年性植物.植物体は長径0.5-1 mm程度の楕円形で,上面が平坦あるいはやや凹んだ葉状体だけからなる.
- 他のウキクサ科の植物と異なり,根をもたない.葉状体が出芽酵母のように分裂して無性的に増殖する.
- ごく小さくて目立たない花が葉状体の上面にまれに生じる.水温の下がる冬季は水底に沈んで越冬する.
- 金魚の餌などに利用されるため,人為的に分布が広がっていると考えられる.
- 世界最小の種子植物として有名.小型で培養が容易で,増殖速度が速いことから,植物生理学などの実験材料としても利用される.
- 佐藤(1965)は広島市東雲のハス田から報告しているが,そこは住宅地になってしまった.
- 関は,1989年12月10日に,尾道市鳴滝山麓の野つぼで見つけたが,培養中に枯死し,標本にしていない.
- 関はまた,1994年11月16日に,山口県岩国市平田で家庭排水のしみ出た所で見つけている.
- 近年,ウキクサ科は系統的にはサトイモ科に近縁であることが明らかとなり,APG体系ではサトイモ科Araceaeにおかれ,ウキクサ亜科Lemnoideaeとして扱われている.
- 本種の学名は,文献によってWolffia arrhiza (L.) Wimmerがあてられているものもあるが,ここでは村田(1981)に従った.
花期
分布・産地・天然記念物
分布
- 東南アジアからアフリカ東部原産とされ,日本には明治ころ帰化し,日本国内の暖地で広く確認されている.
- 広島県では,西条盆地や瀬戸内海沿岸の島嶼部などで比較的多く見られる.
産地
- 倉橋(2006年12月3日)
- 東広島市(1988年7月30日.角野. In 日本の帰化植物, 平凡社)
天然記念物
慣用名・英名・広島県方言
慣用名・別名
- コツブウキクサ
- 仁丹藻
英名
広島県方言
備考
- 環境庁コード: 73480
- 帰化
文献(出典)
- 佐藤(1965),広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997)
文献(参考)
- 平凡社「日本の帰化植物」
- 村田 源. 1981. 植物分類地理 32: 197.
- Simpson, M. G. 2006. Plant Systematics. -xi + 590 pp. Elsevier Academic Press, San Diego.
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