ハゼノキ 宮島の植物と自然

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ハゼノキ(ハゼ,ロウノキ)Rhus succedanea L. [=Toxicodendron succedaneum (L.) Kuntze]

分類

ウルシ科 Anacardiaceae,ウルシ属 Rhus[=Toxicodendron]

解説

 高さ3-12 mになる落葉高木.葉は無毛で,奇数羽状複葉(きすううじょうふくよう),小葉(しょうよう)は9-13-(15) 枚.花期は5月中旬-6月上旬.一般に雌雄異株(しゆういしゅ)だが,まれに雌雄両性(りょうせい)を示す個体がある.秋になると硬い扁球形(へんきゅうけい)の果実が成熟し,黄白色の外果皮(がいかひ)がはがれて白色で縦条のある内果皮(ないかひ)が裸出(らしゅつ)する.四国以南の東アジア・東南アジアの熱帯・亜熱帯に広く分布.

 宮島の植物の中ではもっとも早い時期に紅葉(こうよう)をはじめ,色も鮮(あざ)やかで美しい.奈良時代の頃,中国から伝わった移入種(いにゅうしゅ)と考えられている.現在でも栽培されるとともに,関東以西の本州の暖地では逸出(いっしゅつ)し,野生化している.果実から木蝋(もくろう)を採 って和蝋燭(わろうそく)などの原料にする.果実は高カロリーで,冬になると鳥類が摂取(せっしゅ)して散布する.ウルシ科には食物となるものが少なくなく,南・東南アジア原産のマンゴーや地中海から西アジア原産のピスタシオ,南米原産のカシューナッツは同じ科.ハゼノキに限らず本属の植物の多くは,ウルシオールUrushiolと呼ばれるフェノール系の物質を含んでおり,ウルシかぶれと呼ばれるアレルギー性接触皮膚炎(せっしょくひふえん)の原因となる.植物体自体が毒性(どくせい)を持つわけではないが,人によっては植物体に近寄るだけでアレルギー反応を起こすので注意が必要.宮島には本属の植物として,ヤマウルシヤマハゼヌルデなどもある.ヌルデは比較的かぶれにくいとされるが体質による.本属のいくつかの種を別属のToxicodendron(毒の木の意味)とする場合もある.

「宮島の植物と自然」内のページ

「宮島の植物と自然」(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所 2009)内で掲載されているページ.

  • 120-121 pp.

文献(引用)


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