ニホンノウサギ
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ニホンノウサギ Lepus brachyurus
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 哺乳綱 Mammalia > ウサギ目 Lagomorpha > ウサギ科 Leporidae > ニホンノウサギ Lepus brachyurus
解説
- 本州・四国・九州に分布する日本固有種.
- 広島県では,島しょ部を除く全域に生息している.草原や牧場,明るい林などに棲んでいる.
- 大きさは頭胴長50 cm前後,尾長3 cm前後,体重2.5 kg前後.
- 背は茶褐色,腹は白色.耳は大きくて自由に動かすことができ,音で敵の接近を素早く察知する.後ろ足が発達しており,これで飛び跳ねて時速80 kmのスピードを出すことができると言われている.
- 上あごの切歯(せっし)が発達し,堅い木の枝などを食べるのに役立つ.食性は草や木の葉,新芽,樹皮.
- 生活様式は単独で,繁殖は交尾が2~7月,妊娠44日前後,出産4~9月.子は1~4頭.寿命は野生で1~2年,飼育下で約10年と言われている.
- 夜行性で警戒心が強く,野外で出会うと飛び跳ねて素早く逃げるので観察が難しい.
- 出産は草原ややぶの中で行い,子は早熟で生まれた時から毛で覆われ,目も開いている.雌親はホンドギツネなどの天敵に子が見つからないように,子をやぶに残して離れて暮らし,授乳の時だけ子の所へ戻り短時間だけ授乳する.
- 子は1週間くらいで草を食べ始め,約1か月で独立して暮らすようになる.
- 積雪地帯では日照時間の影響で,冬季になると白色になる個体と,茶褐色のままの個体がいるが,広島県内には両方の型がいる.白化することにより雪の中で敵から身を守るのに役立つ.
- 1960年代までは個体数も多く,食料として盛んに狩猟されていた.近年,天敵のホンドギツネやホンドテンが増加したり,格好のすみかである採草地がなくなったりして,数が著しく減少した.
天然記念物・RDB
- 狩猟獣
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
- うさぎ
英名
- Japanese hare
広島県方言
- うさぎ
ギャラリー
動画
備考
- 広島県の哺乳類
- 広島大学東広島キャンパスの動物
- 2020年6月,教育学部中庭で目撃された.
- 2021.02.18 文学部南でふんが確認できた.
参考文献
- 阿部永, 石井信夫, 伊藤徹魯, 金子之史, 前田喜四雄, 三浦慎悟, 米田政明. 2008. 日本の哺乳類, 改定2版. 206 pp. 東海大学出版会, 秦野.
- 広島哺乳類談話会(編). 2000. 広島県の哺乳類. 169 pp. 中国新聞社, 広島.
インターネットリソース
- Mammal Species of the World, 3rd edition (MSW3) https://www.departments.bucknell.edu/biology/resources/msw3/
- 日本のレッドデータ検索システム http://jpnrdb.com/index.html
更新履歴
- 2020.06.11 ページ作成.
- 2021.06.04 動画のリンクを追加.
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