ニホンノウサギ

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ニホンノウサギ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 清水則雄, Jun. 10, 2020)

ニホンノウサギ Lepus brachyurus

分類

動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 哺乳綱 Mammalia > ウサギ目 Lagomorpha > ウサギ科 Leporidae > ニホンノウサギ Lepus brachyurus

解説

  • 本州・四国・九州に分布する日本固有種.
  • 広島県では,島しょ部を除く全域に生息している.草原や牧場,明るい林などに棲んでいる.
  • 大きさは頭胴長50 cm前後,尾長3 cm前後,体重2.5 kg前後.
  • 背は茶褐色,腹は白色.耳は大きくて自由に動かすことができ,音で敵の接近を素早く察知する.後ろ足が発達しており,これで飛び跳ねて時速80 kmのスピードを出すことができると言われている.
  • 上あごの切歯(せっし)が発達し,堅い木の枝などを食べるのに役立つ.食性は草や木の葉,新芽,樹皮.
  • 生活様式は単独で,繁殖は交尾が2~7月,妊娠44日前後,出産4~9月.子は1~4頭.寿命は野生で1~2年,飼育下で約10年と言われている.
  • 夜行性で警戒心が強く,野外で出会うと飛び跳ねて素早く逃げるので観察が難しい.
  • 出産は草原ややぶの中で行い,子は早熟で生まれた時から毛で覆われ,目も開いている.雌親はホンドギツネなどの天敵に子が見つからないように,子をやぶに残して離れて暮らし,授乳の時だけ子の所へ戻り短時間だけ授乳する.
  • 子は1週間くらいで草を食べ始め,約1か月で独立して暮らすようになる.
  • 積雪地帯では日照時間の影響で,冬季になると白色になる個体と,茶褐色のままの個体がいるが,広島県内には両方の型がいる.白化することにより雪の中で敵から身を守るのに役立つ.
  • 1960年代までは個体数も多く,食料として盛んに狩猟されていた.近年,天敵のホンドギツネホンドテンが増加したり,格好のすみかである採草地がなくなったりして,数が著しく減少した.

天然記念物・RDB

  • 狩猟獣

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

  • うさぎ

英名

  • Japanese hare

広島県方言

  • うさぎ


ギャラリー


動画

備考

参考文献

  • 阿部永, 石井信夫, 伊藤徹魯, 金子之史, 前田喜四雄, 三浦慎悟, 米田政明. 2008. 日本の哺乳類, 改定2版. 206 pp. 東海大学出版会, 秦野.
  • 広島哺乳類談話会(編). 2000. 広島県の哺乳類. 169 pp. 中国新聞社, 広島.

インターネットリソース

更新履歴

  • 2020.06.11 ページ作成.
  • 2021.06.04 動画のリンクを追加.

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