トウネズミモチ
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トウネズミモチ Ligustrum lucidum Aiton
シノニム
その他
分類
維管束植物門 Tracheophyta > 種子植物亜門 Spermatophytina > 被子植物上綱 Angiospermae > モクレン綱 Magnoliopsida > キク上目 Asteranae > シソ目 Lamiales > モクセイ科 Oleaceae > イボタノキ属 Ligustrum
旧分類
種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 双子葉植物綱 Dicotyledoneae > モクセイ科 Oleaceae > イボタノキ属 Ligustrum
解説
- 常緑小高木.
- 葉は対生.卵形で,革質,全縁,両面無毛.
- 果実はほぼ球体で,秋に黒紫色に成熟する.
- 庭木や街路樹として植栽され,鳥により種子が散布されて逸出し,野生化したものが見られる.雑木林や極相林への侵入も危惧されている.要注意外来生物に指定されている.
- ヒヨドリ,メジロ,シジュウカラなどが主要な採餌鳥類である(伊藤・藤原 2007).
- 本種によく似た種にネズミモチがある.トウネズミモチはネズミモチより葉と花が大形であり,花期が遅い.また,トウネズミモチはネズミモチと比べて葉質が薄く,葉の先端がやや尖る点,裏から見ると側脈が透けて見える点,果実が球体である点などで区別できる.
- 類似するオオバイボタ(L. ovalifolium Hassk.)の園芸品種は広島県内各地に植栽され,とくに生け垣に用いられている.
- 海外で侵略的な外来種とされている.
- ネズミモチとの雑種形成については,亀山ほか(2012)で否定的な結果が報告されている.
花期
- 6-7月
分布・産地・天然記念物
分布
- 中国原産で,明治初期に渡来したとされる.
産地
- 竹原市忠海町大久野島, 東広島市鏡山, 広島市西区鈴ヶ峰
天然記念物
標本
- 東広島市鏡山(HIRO-MY-94508; 井上ほか(2015)により報告)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
広島県方言
備考
- 環境庁コード:
- 生態系被害防止外来種リスト:総合対策外来種(カテゴリ:重点対策外来種)
- 旧・要注意外来生物
- トウネズミモチ(西条キャンパスの植物)(井上ほか(2015)により報告)
ギャラリー
トウネズミモチの実を食べるツグミ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 14, 2022)
文献(出典)
文献(引用)
- 井上侑哉・今井丈暁・大西弥真人・鉄川公庸・山本草平・武内一恵・松村雅文・内田慎治・向井誠二・塩路恒生・坪田博美. 2015 (2016). 広島大学東広島キャンパスの維管束植物目録―生態実験園とぶどう池周辺を中心として―. 広島大学総合博物館研究報告 7: 41-54.
- 藤原一繪・伊藤千恵. 2007. 都市域森林群落における外来種トウネズミモチチLigustrum lucidum Ait.の分布と生態的特性―在来種ネズミモチLigustrum japonicum Thunb.と比較して―. 保全生態学研究 12: 143–150.
- 亀山慶晃・清田陽助・中村朱里・濱野周泰・鈴木貢次郎. 2012. ネズミモチとトウネズミモチの交配親和性と野外における雑種形成の可能性. 保全生態学研究 17(2): 147-154.
インターネットリソース
- 環境省. 我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト 掲載種の付加情報(根拠情報):植物. https://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/fuka_plant.pdf
- 環境省自然環境局. 要注意外来生物リスト:植物(詳細). https://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/detail_sho.pdf
関連ページ
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