ツチガエル
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ツチガエル Glandirana rugosa
ツチガエル(日本語 Japanese) / Wrinkled Frog (English)
分類
脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 両生綱 Amphibia > 無尾目 Anura > アカガエル科 Ranidae > ツチガエル属 Glandirana > ツチガエル Glandirana rugosa
解説
- 本州・四国・九州・佐渡島・隠岐・壱岐・五島列島など.北海道西部と伊豆大島のものは人為移入.南西諸島や対馬には分布しない.同属で,サドガエルGlandirana susurraが佐渡島に生息している.また,Shimada et al.(2022)により,関東から東北太平洋側の地域に生息するものは,ムカシツチガエルGlandirana reliquiaとして新種記載された.
- 広島県では標高の低い沿岸部や島嶼部を中心に分布.標高の高い高地の水田などでも見られる.
- 宮島島内の低地から山の水辺などに生息.
- ヌマガエルとしばしば混同される.本種は背面にいぼ(隆条と顆粒)があり腹面に模様があり,ヌマガエルは背面にいぼがなく腹面が白くて模様がないことで区別できる. -> ツチガエルとヌマガエルの見分け方を参照.
- 繁殖期は4~9月頃と思われる.湿地や沢沿い,平地の水たまりなどの止水の開放水面で繁殖が行われる.
- 繁殖期には「ギュウ・ギュウ……」という鳴き声を聞くことができる.
- 幼生(オタマジャクシ)は虹彩に十字の影があるように見え,内臓は透けて見えず,胸部に成体と同じ雲状斑があり,尾に銀白色の斑点をもつ.
- 幼生は一部越冬することが知られている.
- 非繁殖期は水たまりの周囲や水中などで見かけることができる.
天然記念物・RDB
- なし
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
- wrinkled frog
広島県方言
- いぼがえる
- くそがえる
ギャラリー
備考
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
- 前田憲男・松井正文. 1999. 改訂版 日本カエル図鑑. 233 pp. 文一総合出版, 東京.
- 松井正文・関 慎太郎. 2008. カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック. 79 pp. 文一総合出版, 東京.
- 大河内 勇. 1979. ツチガエル. 千石正一(編), 原色両生・爬虫類, pp. 152-153. 家の光協会, 東京.
- Shimada, T., Matsui, M., Ogata, M., Miura, I., Tange, M., Min, M-S. & Eto, K. 2022. Genetic and morphological variation analyses of Glandirana rugosa with description of a new species (Anura, Ranidae). ZOOTAXA 5174 (1): 025–045. DOI: 10.11646/zootaxa.5174.1.2
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