エンジュ・ハリエンジュ・イヌエンジュの見分け方
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エンジュ・ハリエンジュ・イヌエンジュの見分け方
エンジュ・ハリエンジュ・イヌエンジュはともにマメ科の木本で,奇数羽状複葉をもち白色の花を咲かせるが,次の特徴から見分けることができる.
葉
- 小葉について,エンジュはやや狭い卵形で葉先が尖る,ハリエンジュは楕円形または卵形で葉先がふつう凹む,イヌエンジュは卵形で葉先は尖るがエンジュよりも丸みがある.
- 側小葉(小葉の内,先端以外の対になってついているもの)の数はハリエンジュ(5~10対),エンジュ(4~7対),イヌエンジュ(3~6対)の順(それぞれの小葉の対数には幅があるので,あくまで傾向である).
- エンジュは葉柄の基部が膨らみ側芽を包むのに対して,イヌエンジュは葉柄に包まれず裸出している.
花
- エンジュの花期は7~8月.花序は2回偽複総状花序からなる.
- ハリエンジュの花期は5, 6月.花序は偽総状花序からなる.
- イヌエンジュの花期は7, 8月.花序は3~7個の偽総状花序からなる.
- エンジュとイヌエンジュは10個の雄しべがそれぞれ分かれているのに対して,ハリエンジュでは基部で合着している.
果実
- エンジュの果実は肉質で乾燥せず半透明の淡黄色をしているが,ハリエンジュとイヌエンジュの果実は乾いており熟すと褐色になる.
枝・幹
- ハリエンジュは1対の棘を枝につけることがある.
- エンジュやハリエンジュの樹皮は縦に裂けるのに対して,イヌエンジュはひし形の皮目を持ちあまり裂けない.
エンジュ・ハリエンジュ・イヌエンジュ
- エンジュはStyphonolobium japonicum(日本のエンジュの意)という学名が付けられているが中国原産であり,日本に自生しない.東広島キャンパス内で植栽されている.
- ハリエンジュは北アメリカ原産で日本には1875年ごろ渡来した.東広島キャンパス内では植栽のほか,野生化した幼木も各所にみられる.
- イヌエンジュは北海道・本州・四国・九州に自生し,朝鮮半島・中国・極東ロシアにも分布する.東広島キャンパス内でも植栽されている.
近縁なマメ科植物
クララ
- エンジュ属はかつてクララ属SophoraL.に含められていたが,DNA分子系統解析の結果,フジキ属に近縁であるとされている.
- DNA分子系統解析の結果,クララ属はイヌエンジュ属に近縁であるとされている.
- 奇数羽状複葉であるが,複葉の枚数が多く(15~41枚),形も長楕円形~狭卵形で細長い.
- 基部は木質となるが,多年草である.
フジキ
- 別名ヤマエンジュと呼ばれ,奇数羽状複葉をもつ点や白い花をつける点がエンジュなどに似ている.
- エンジュ属に近縁とされている.
- 側小葉が対にならず,互生することが特徴(エンジュも時にずれるが基本対生する).
参考文献
- 大橋広好. 2016. マメ科. 大橋広好, 門田裕一, 木原浩, 邑田仁, 米倉浩司(編). 日本の野生植物 2, 改訂新版, p. 240-306. 平凡社, 東京.
- 林将之. 2014. 山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種,増補改訂.823pp. 山と渓谷社. 東京.
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