刊行物

広島大学総合博物館研究報告 第16号

原著
短報
資料
編集後記


広島大学総合博物館研究報告16号をお届けします。本号には原著論文2編,短報1編,資料5編を掲載することができました。ご投稿いただきました著者の皆様,ご多忙な中,査読していただいた皆様に厚く御礼申し上げます。以前にも書きましたが,広島大学総合博物館研究報告の特徴の一つは,その内容の多様性にあると考えています。研究分野の多様性はもちろんですが,対象としている地域スケールもさまざまで,比較的ローカルな情報であっても学術的価値が認められれば掲載してきました。今後もこの方針は続けていくべきと考えていますが,一つ難しい問題があります。それは,ふさわしい分野の査読者を探すのが非常に難しくなっていることです。最近は,どこの研究機関も人員削減でスタッフが減っていますが,特に「博物学的」な分野については,その影響を強く受けているように見えます。人口減少が進む中,ある程度の縮小はやむを得ないとしても,「選択と集中」の結果として,学問の幅が狭まり,特定の分野の消失につながることは避けねばなりません。そう簡単に解決できる問題ではありませんが,博物学にかかわるすべての方が知恵を出し合って,この問題を乗り切っていく必要があると考えています。 (中坪記)


編集委員

委員長 中坪 孝之 NAKATSUBO Takayuki
    淺野 敏久 ASANO Toshihisa
    本多 博之 HONDA Hiroyuki
    清水 則雄 SHIMIZU Norio
    川島 尚宗 KAWASHIMA Takamune
    黒島 健介 KUROSHIMA Kensuke