総合博物館研究報告11号をお届けします。本号では人文,自然双方から5本の原著論文,4本の資料を掲載することができました。皆さまのご支援・ご協力のたまものと感謝します。また,今後とも貴重な論文の投稿をお待ちしています。
今年は9月に京都で国際博物館会議(ICOM)が開催され,博物館スタッフ一同参加し,博物館の活動をポスターですが2件報告することができました。1件は昨年の企画展「大学と埋蔵文化財」に関わるもので,もう1件は賀茂台地エコミュージアムについてでした。エコミュージアムについては,3月に日本エコミュージアム研究会の全国大会を本学で開催したほか,東広島市との共同研究で見学ツアールート開発に取り組むなど,今年はエコミュージアムづいた年でありました。見学ルートの検討やモニターツアーの実施には,これまでに本研究報告で報告された成果なども大いに活用しています。研究成果を公開するだけではなく,教育等に活用していくことも博物館の大事な仕事と考えます。
ところで,今号から本誌は紙媒体での発行を停止し,デジタル配信のみとすることにしました。財政的な理由によるのですが,インターネットで検索して閲覧するのが普通になり,雑誌本体に触れることが激減したことからすればやむを得ないでしょう。インターネットといえば,本号から投稿にあたって剽窃防止ソフトでのチェックを投稿者に求めるようになりました(これは全学の方針に従ったものですが)。情報化の進展は便利になると同時に対応すべき課題も生み出します。博物館を取り巻く学内外の状況はたえず変わっていきますが,その波をうまくつかんで乗り越えていかなければいけないなと,難題が次から次へと湧いてくる中で強く思います。(淺野記)
委員長 淺野 敏久 ASANO Toshihisa
大塚 攻 OHTSUKA Susumu
山崎 博史 YAMASAKI Hirofumi
野島 永 NOJIMA Hisashi
中坪 孝之 NAKATSUBO Takayuki
本多 博之 HONDA Hiroyuki
清水 則雄 SHIMIZU Norio
佐藤 大規 SATO Taiki