方丈庭園 光明院 芬陀院 霊雲院 明暗寺

東福寺方丈庭園 The Garden of the Hojo (Abbot's Hall)

見どころ:禅宗の方丈には古くから多くの名園がみられるが,東福寺の方丈は異色で,その四周に庭園をもっている.1939(昭和14)年に重森三玲氏によって作庭された枯山水式の庭園.南庭(前庭)は砂紋によって八海の荒海を,巨石によって四仙島を表現している.ウマスギゴケを植栽した五山が背後に置かれている.北庭と西庭は,もと御下賜門内にあった敷石とウマスギゴケPolytrichum commune Hedw. (蘚類,スギゴケ科)を用いて市松模様に配置した現代的な感覚の庭である.

場所:京都市東山区本町 TEL (075)561-0087
交通:JR東福寺,京阪東福寺下車,徒歩8分
拝観料:400円(方丈庭園)

東福寺方丈(The Garden of the Hojo (Abbot's Hall). 「北斗七星」の庭
四仙島「蓬莱」,「瀛洲(えいじゅう)」,「壷梁(こりょう)」,「方丈」の四島を表現している. 写真は築山の部分.8月
恩賜門と四仙島 ウマスギゴケで覆われた四仙島築山
ウマスギゴケで覆われた四仙島築山 井田市松,前景はウマスギゴケ
小市松,コケはウマスゴギケ.8月. 小市松,コケはウマスゴギケ
小市松,コケはウマスゴギケ 小市松,コケはウマスゴギケ

東福寺光明院波心庭

見どころ:光明院は「虹の苔寺」とも言われ,白砂と苔の間に石を並べた庭をもつ.昭和の庭造りの名人重森三玲の作.

場所:京都市東山区本町15丁目東福寺山内
交通:JR東福寺,京阪東福寺下車,徒歩15分
拝観料:志納(玄関に料金を入れる大きな竹筒あり)

入口付近のたたずまい.8月
前日の雨で枯山水の庭に水が入った!
雨あがり直後のウマスギゴケの緑は格別

東福寺芬陀院(雪舟寺)の庭園(雪舟庭)(Sesshu-ji or Funda-in Temple subordinate temple of Tofuku-ji Temple)

見どころ:画聖,雪舟等楊禅師によって寛正,応仁のころ(1460-1468)に作庭されたと伝えられている枯山水式の庭園.南庭の鶴亀の庭には鶴島と亀島がウマスギゴケの海原に浮かんでいる.

場所:京都市東山区本町15丁目東福寺山内 TEL (075)541-1761
交通:市バス東福寺下車,徒歩7分
拝観料:300円(芬陀院)

東福寺芬陀院(雪舟寺) 石畳が両袖のウマスゴギケの緑のじゅうたんの上に一直線に延びている
南庭の鶴亀の庭.3月末. 南庭の鶴亀の庭.3月末.
南庭の鶴亀の庭.3月末. コウヤマキの幹にびっしりと着生したサヤゴケGlyphomitrium humilimum の大群落

東福寺霊雲院

見どころ:「九山八海の庭(霊の庭)」 傑僧岐陽方秀によって1390(明徳元)年に開かれた.由緒ある「遺愛石」のある書院前庭は江戸中期より名を馳せている庭であるが,荒廃した庭を近年になって重森三玲氏が「九山八海の庭(霊の庭)」として修復.須弥山としての遺愛石を取り囲んで白砂が八海を,ウマスギゴケを配した九山を表現している.

「臥雲の庭」 子書院の西から茶室の観月亭(太閤秀吉の北野大茶会当時のものを移築したもので,珍しい二階建ての茶室)にかかる庭を呼ぶ.寺号霊雲を主題にして作庭されたもので,雲と水の美しさを鞍馬砂や白砂などで表現している.ここにウマスギゴが配されている.

場所:京都市東山区本町15丁目801 TEL (075)561-4080
交通:JR東福寺下車,徒歩5分
拝観料:300円

入口付近のたたずまい.3月末. 九山八海の庭(霊の庭)と白砂の中の「遺愛石」
九山八海の庭 臥雲の庭

明暗寺

見どころ: 明暗尺八根本道場の明暗寺.山門をくぐると,アラハシラガゴケの白緑色のきめこまかなコケのじゅうたんの庭に立つことができる.自然に生え育ってできたコケ庭になったと思われる.小さな庭であるが東福寺の他の塔頭の庭と趣を異にしている.

場所:京都市東山区本町15丁目東福寺山内 TEL (075)561-7889
交通:JR東福寺,京阪東福寺下車,徒歩15分
拝観料:

明暗寺山門 アラハシラガゴケLeucobryum bowringii のコケ庭