どんなかたちをしているの? - どうやってふえるの? -

【有性生殖器官】

地衣類は子器とよばれる有性生殖器官でつくられた胞子で増えます.子器は大きく分けて裸子器と被子器に分けられます.

裸子器

皿状やコップ状のものがあり,側糸が外部に裸出します.果殻と呼ばれる組織が子器盤の周りを取り囲む構造を持つものをレカノラ型といい,果殻がないものをレキデア型といいます.

被子器

地衣体に埋没したフラスコ状の子器で,側糸は外部に裸出しません.


【無性生殖器官】

地衣類は粉芽や裂芽と呼ばれる地衣類特有の無性生殖器官をつけます.これらが地衣体から離れ,適度な温度と湿度のもとで成長し,親と同じ地衣体をつくります.

粉芽

皮層の一部が破れ,藻類を含んだ菌糸が粉末状に集まってできたものです.

裂芽

地衣体表面に見られる小突起.突起は円筒状,サンゴ状,疣状になります.この突起は,皮層,藻類層,髄層からできています.


【内部形態】

地衣体は,上皮層,藻類層,髄層,下皮層から成ります.上下の皮層は地衣体を保護する役割を果たし,藻類層には緑藻や藍藻などの共生藻が存在します.髄層は菌糸がゆるく絡まりあってできています.


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