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モズ
 (モズ科)


モズ (モズ科)

 全長20cmで、ムクドリより少し小さくてスマートな姿をした小鳥です。広い畑地や、公園などの近くの林に生息し、森林の中には見られません。モズの名前を知らない人はいませんが、モズの「はやにえ」や、モズの「高鳴き」はあまり知られていません。
 モズの高鳴きは、秋になると聞かれるようになります。モズは繁殖活動を終えると、各地に1羽ずつ分散して冬期になわばりを持つために、高い木の梢にとまり、キョン、ギチ、ギチ、ギチと、高い声で強く鳴き、なわばり宣言をします。これがモズの高鳴きといわれるもので、11月ごろまで聞かれます。このなわばりは、モズの生活にとって非常に重要な意味があり、12月から翌年の3月までの厳しい冬の餌場を確保するためと、3月から始まる繁殖のため、少しでも良い条件を確保するためになわばりを持ちます。モズにとって、この二つの条件が満たされないと子孫を残すことができなくなります。
 モズの「はやにえ」も変わった行動で知られています。モズは、鋭くかぎ型に曲がった嘴(くちばし)で昆虫やトカゲ、カエルなどの小鳥も捕らえます。はやにえは、これらの捕らえた獲物を食べずに、小枝の先や有刺鉄線などに刺して残しておいたものを言います。この残された餌は後に食べるための貯食行動だとか、なわばりの宣言のためとか言われていますが、本当のことは分かっていません。


留鳥で周年生息するもそれ程多くない、生息地となる畑地が多々良と大砂利の2箇所しかなく、繁殖地域も限られている。その他包ヶ浦、大江、青海苔、などで各浦々にも見られる。

(厳島の鳥を知る会 熊谷 美登/写真撮影 豊原源太郎)


この記事は1985年10月の広報みやじまに掲載されたものです