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ウミネコ 
(カモメ科)


ウミネコ (カモメ科)

 国内で見られるカモメの仲間は15種ほどで、その多くが冬鳥として渡来します。 全長45cmとカモメぐらいの大きさです。成鳥の区別は、ウミネコが背や翼の色が濃く、尾には黒い帯があります。「ミャー、クゥーオ」と猫に似た声で鳴き、海岸や河口にいて外洋に出ることはありません。 国内で繁殖するのは、本種とオオセグロカモメの2種と少なく、繁殖地も日本近海の離島と限られています。その場所の多くが天然記念物に指定され、十分に自然が保たれているようです。広島県には繁殖地はなく、近い場所では島根県の経島が知られています。 巣は雑草や羽毛などで造り、雌雄で2、3個の卵を抱卵します。その間、若鳥は繁殖地に集まらず全国各地で過ごします。 若鳥は全体が褐色で、足は淡紅色。1年、2年と成鳥するにつれ、首や腹部が白くなり足も黄色になります。 雑食性でイワシやイカの魚類をはじめ、船などから捨てられる残飯なども食べています。 カラスが陸の掃除屋なら、カモメの仲間は、海の掃除屋といえるかもしれません。
 宮島では、5月中旬から7月中旬をのぞいて、普通に生息しています。特に秋冬に多数集まって、イワシやナマコ漁船の後を追ったり、カキのいかだの上でユリカモメなどと並んで休んでいます。宮島港や大鳥居の近くまでやってきますが、宮島航路の船に乗っていると、海上に浮かんでいたり、飛んでいる姿がよく観察できます。

8月に入ると繁殖を済ませたものが見られ始める、ユリカモメ同様多く越冬する、翌春繁殖に入らない若いと思われる固体が、かなりの数、内海に残るらしく、夏期に群れている。

(資料提供: 山田 一太/写真撮影 熊谷 美登)

この記事は1986年2月の広報みやじまに掲載されたものです