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朝日自然教室主催・広大宮島自然植物実験所協力で
〜厳島神社・弥山原始林山麓を歩く〜
自然観察会が行われました。
朝日自然教室
厳島神社・弥山原始林山麓を歩く
◇と き 2006年3月25日(土)
◇ところ 広島県・宮島
◇講 師  向井 誠二(広大宮島自然植物実験所・技術専門職員)
       徳岡 良則(広大宮島自然植物実験所 大学院生)
       浜中 紀仁(広大宮島自然植物実験所 大学学生)
◇集 合 午後1時までに、宮島桟橋集合し 向井氏の解説を聞き、うぐいす道〜紅葉谷〜あせび道〜大元公園のコースで
       説明を聞きながら、植物の観察を行う。
◇主 催 朝日新聞社、森林文化協会
 参加人数 55名 
今回は、朝日新聞の募集により応募者が100名を超えたために、抽選にて参加者を50名に限定して行われました。参加者の中には、北海道や福島県など日本各地から、広島県の厳島の自然を見たく参加された方もおられました。また、「アスパラクラブ広島ひろば」の竹口さんや、東京の運営センターの浦岡さんなどが今回の応援に来ていただきました。うぐいす道とあせび道の途中で、「いわむらもみじ」の饅頭屋さんでできたての饅頭を食べさせてもらい、参加者はご満悦でした。
<概要>
広島市の南西約15`、瀬戸内海に浮かぶ宮島は、周囲約32`、面積約30平方`の小さな島です。1996年に弥山原始林と厳島神社が世界遺産に登録され、毎年280万人を超す観光客が訪れます。
「弥山原始林」は、島の最高峰・弥山(529b)の北側山麓に残された原生的な森林です。厳島神社の神域として、社殿と前面の海とともに世界遺産区域に登録されています。今回の自然教室では、この「弥山原始林」の山麓を歩きます。
宮島には、720種にもおよぶ植物(シダ植物以上の高等植物)が見られ、クスノキ、ヤブツバキ、クロバイなどの常緑広葉樹に混じって、ミミズバイやカンコノキなどの南方系の植物を見ることが出来ます。また、ふつうは山中に分布するモミやツガなどの針葉樹の大木も目立つ一方で、不思議なことにコナラやクヌギ、ササ類など、本土や他の島ではふつうの里山の植物が見られません。一歩山に入ると、原生林のほか、コシダやウラジロが密生して生えているところも多く、宮島の特長を広大宮島自然植物実験所の向井技術専門職員の方にご案内していただきます。
また宮島に住んでいる哺乳類は、シカ、イタチ、テン、タヌキ、ニホンザルなど種類が生息しています。中でもシカは数が多くなりすぎて生態系に悪影響を及ぼし、島の植生に大きな被害を与えていることも、現状を踏まえ教えていただきます。
                                        (記:財団法人森林文科協会 海老沢秀夫 氏)
広大宮島自然植物実験所の向井技術専門職員
より、宮島の植物について説明をしているところ。
うぐいす道を散策しているところ
うぐいす道にて、サカキカズラの特徴について
説明をしているところ。
紅葉谷入口にて、コウヤマキについて説明
しているところです。
シカの被害や、開花植物について説明して
いるところ。
大元公園にて、モミ−ミミズバイ群落につい
ての説明や、シカの食害や、台風の被害な
どの説明をしているところ。