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ヒコビアミニレター No. 347(2008年10月21日)
 2008年10月19日の第472回植物観察会は廿日市市大野の大野自然観察の森から権現山(699 m)のルートで行われた.観察の森駐車場に10時集合,参加者45名.晴れであったがやや霞がかり,日中は気温が高かく暑い一日であった.コースの説明の後,観察道沿いでシロモジやミヤジマママコナ,ベニマンサク,ナガバノコウヤボウキ,湿地周辺でミミカキグサやムラサキミミカキグサなどを観察して,登山道入口に向かう.登山道沿いは亜高木層にシロモジが多いアカマツ林.途中,林床にオオミズゴケが多く見られる場所があった.海抜が比較的低い場所ではコバノミツバツツジが見られたが,標高600 m程度からダイセンミツバツツジに置き換わっていた.また,葉裏面の主脈上の毛が少ないミツバツツジが見られたが,検討を要する.頂上で昼食を取った後,集合写真を撮影して,同じルートを通って下山.途中トウヒ属Piceaの樹木が植栽されていた.生育状態は悪く,一部枯死.樹皮の色や葉の付き方,葉の先端があまり鋭頭にならず,葉の断面が四角形になり,各面に気孔条がある点,葉の長さが0.5-1.3 cm程度と短い点からアカエゾマツと考えられる.ベニマンサクの花と紅葉を観察した後,公園管理事務所に立ち寄り,駐車場で解散した.
(H. Tsubota記)