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ヒコビアミニレター No.332 2007年7月30日
2007年7月22日の第457回植物観察会は東広島市福富町の鷹巣山(922m)で行われた。県央の森公園の駐車場(660m)に10時集合。参加者37名。あいにくの雨天であったがちょうど集合時間の頃から小雨になる。道路切り出しの法面にコシダとウラジロが僅かに見られた。松枯れのないきれいなアカマツ林があり、シラカシ、ウラジロガシ、アカガシ、シキミ、ネズミモチ等の照葉樹が点在していた。谷筋登山道の両側はスギの植林地であり、間伐されていないので、林床に植物は余りないが、ヤブツバキ、ハイノキ、ヒサカキが目立って多いように感じられた。オニノヤガラの開花が見られて幸運であった。多くのスギの根元上部に不定根があり、林内湿度の高さを示していた。海抜高700m付近から上部にはヤブツバキがほとんど見られなくなり、落葉広葉樹林帯に変化するが、現存植生は下部と同じスギ植林である。鞍部(726m)で小休止の後、急峻な尾根道を頂上目指して登る。スギ植林が続く中で、ミズナラ、ツガ、イヌシデを確認。山頂は小面積のススキ−シバ草原で、開花したスズサイコを確認。山頂西斜面に直径70cm前後のブナが3本あり、亜高木層にアセビが密生。。山頂南東斜面に保護林とされるブナ林があり、モミやイヌシデの大木も混じる。早春には林床にカタクリが見られるということである。(G.Toyohara)