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ヒコビアミニレター No. 336 (2007年11月29日)
2007年11月18日の第461回植物観察会は安芸太田町戸河内で行なわれた。安芸太田町役場前の駐車場に10時集合、参加者40名。紅葉は盛を過ぎて、寒風に落ち葉の舞う中を、遊谷を通って梶ノ木に至る町道を約3kmほど登り、広島県指定天然記念物洗川の谷渡り台杉に着く。途中、海抜高500m以下ではシラカシが点在したが、それ以高ではウラジロガシに変わる。道端にはノコンギクとシマカンギクの花が目立つ程度で、もう開花するものは少なかった。谷渡り台杉は昭和62年に天然記念物に指定されたが、そのときの調査は鈴木兵二教授により行われ、私も同行して樹木の測定を行った。谷渡り台杉というのは、杉の木が反対側の斜面に倒れて長さ10mほどの丸木橋のようになったが枯れずにそこに発根して枝が主幹のようになって生育しているものである。当時の記録によると、立ち上がり部分に最大木があり、胸高周囲210cmであったが、今回258cmになっていた。その隣には160cmの木があり、183cmに成長している。谷を渡った所には、胸高周囲185cmと160cmの木が211cmと210cmになっていたが、70cmの木は67cm(測定誤差範囲)であり成長が止まっていた。昼食の後さらに2kmほどで天然記念物梶ノ木の大杉に着き、バスで役場前に戻った。(Toyohara記)