植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter396
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ヒコビアミニレター No. 396 (2011年12月27日)
2011年12月18日の第519回植物観察会は,広島市南区比治山と元宇品で行われ,寒いながら好天に恵まれて,63名の参加者があった.比治山の西斜面は原爆後65年経ち,樹高20 m以上に回復し,ナナメノキ,クスノキ,タブノキ,シリブカガシが多く,コジイはまだ高木層に達していない.林内にはシロダモ,カクレミノ,クロキ,ヤダケ,ベニシダ,ヤブラン,オニヤブソテツなど,ヤツデの逸出も多い.部分的にはコナラやアベマキもあるが,アカマツやクロマツは少ない.植栽樹は,ソメイヨシノ,キリ,アオギリ,カラタチ,サザンカ,カンツバキ,テーダマツ(北米原産,葉が3枚)などがある.東側は原爆の影響が少なく樹木が大きい.ソメイヨシノの枯幹にカワウソタケがつき,白腐れを起こしていた.午後は元宇品へ移り,観音寺で広島椿と称するものを見たが,まだ蕾であった.森林はコジイが優占で高木層まで達し,クスノキ,ヤマザクラ,モチノキなどの大木が多い.イズセンリョウ,イワガネソウ,イシカグマ,オオカグマ,コヤブランなど比治山にない種も出てくる.今年はツチトリモチの当たり年か,個体数も多く,数本が株立ちになったものもあった.海岸では,セトノジギク(花終わりかけ),ツワブキ(花終わり),ハマナデシコ(果実),トベラ(果実),とくにマサキの仮種皮が美しかった.
(T. Seki 記)
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