「東広島キャンパスの生き物」の版間の差分
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|[[ファイル: 20200806ナミルリモンハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129581s2.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]に訪花するナミルリモンハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=ナミルリモンハナバチ_広島大学東広島キャンパス]] | |[[ファイル: 20200806ナミルリモンハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129581s2.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]に訪花するナミルリモンハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=ナミルリモンハナバチ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
− | |[[ファイル: 20200805シロスジコシブトハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128921s.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]に訪花するシロスジコシブトハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link= | + | |[[ファイル: 20200805シロスジコシブトハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128921s.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]に訪花するシロスジコシブトハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=シロスジコシブトハナバチ_広島大学東広島キャンパス]] |
− | |[[ファイル: 20200805スジボソコシブトハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129113s.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]から吸蜜するスジボソコシブトハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link= | + | |[[ファイル: 20200805スジボソコシブトハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129113s.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]から吸蜜するスジボソコシブトハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=スジボソコシブトハナバチ_広島大学東広島キャンパス]] |
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− | |[[ファイル: 20200806チョウトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129241s.jpg|250px|thumb|right|チョウトンボの成虫(オス).西条では大変個体数が多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200806チョウトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129241s.jpg|250px|thumb|right|チョウトンボの成虫(オス).西条では大変個体数が多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=チョウトンボ_広島大学東広島キャンパス]] |
− | |[[ファイル: 20200806ウチワヤンマ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129438s.jpg|250px|thumb|right|ウチワヤンマの成虫.団扇の中に黄斑がある.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200806ウチワヤンマ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129438s.jpg|250px|thumb|right|ウチワヤンマの成虫.団扇の中に黄斑がある.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=ウチワヤンマ_広島大学東広島キャンパス]] |
− | |[[ファイル: 20200806タイワンウチワヤンマ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129261s.jpg|250px|thumb|right|タイワンウチワヤンマの成虫.団扇の中に斑紋はないため,全体が黒い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200806タイワンウチワヤンマ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129261s.jpg|250px|thumb|right|タイワンウチワヤンマの成虫.団扇の中に斑紋はないため,全体が黒い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=タイワンウチワヤンマ_広島大学東広島キャンパス]] |
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+ | 晩夏に野外観察をする上で気を付けたいのはイラガ(幼虫)の存在です.イラガの仲間は[[カキノキ]]や[[クリ]]など広葉樹の葉を食べ,多くの種が派手な色彩とトゲだらけの見た目をしていますが,葉裏にいることが多く中々存在に気づくことが難しいです.刺されると電気が走るような痛みを伴うことから「デンキムシ」の俗称があります.ここでは[[イラガ_広島大学東広島キャンパス|イラガ]],[[アオイラガ_広島大学東広島キャンパス|アオイラガ]]、[[アカイラガ_広島大学東広島キャンパス|アカイラガ]],[[ヒメクロイラガ_広島大学東広島キャンパス|ヒメクロイラガ]],[[ヒロヘリアオイラガ_広島大学東広島キャンパス|ヒロヘリアオイラガ]],[[テングイラガ_広島大学東広島キャンパス|テングイラガ]]の6種を紹介します. | ||
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+ | |[[ファイル: 20200807イラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129716s.jpg|250px|thumb|right|イラガの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=イラガ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200807アオイラガ幼虫東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129710s.jpg|250px|thumb|right|アオイラガの幼虫.[[ヒロヘリアオイラガ_広島大学東広島キャンパス|ヒロヘリアオイラガ]]の幼虫に似るが,背面中央の青帯は一様に色がついている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=アオイラガ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200807アカイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129683s.jpg|250px|thumb|right|アカイラガの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=アカイラガ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
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+ | |[[ファイル: 20200807ヒメクロイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129671s.jpg|250px|thumb|right|[[カキノキ]]を食べるヒメクロイラガの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=ヒメクロイラガ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200805ヒロヘリアオイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128664s.jpg|250px|thumb|right|ヒロヘリアオイラガの幼虫.背面中央の青帯は斑状になっている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=ヒロヘリアオイラガ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200807テングイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129675s.jpg|250px|thumb|right|テングイラガの幼虫.10mmほどの大きさ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=テングイラガ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
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+ | 東広島キャンパスの朝から夕方にかけてはセミや[[キリギリス_広島大学東広島キャンパス|キリギリス(ニシキリギリス)]]が鳴いています.キャンパスで夏に確認できるセミとしては,[[アブラゼミ_広島大学東広島キャンパス|アブラゼミ]],[[クマゼミ_広島大学東広島キャンパス|クマゼミ]],[[ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス|ニイニイゼミ]],[[ミンミンゼミ_広島大学東広島キャンパス|ミンミンゼミ]],[[ツクツクボウシ_広島大学東広島キャンパス|ツクツクボウシ]],[[ヒグラシ_広島大学東広島キャンパス|ヒグラシ]]の6種です.日が暮れると,秋の鳴く虫が鳴いています.この時期に多いのは[[ハヤシノウマオイ_広島大学東広島キャンパス|ハヤシノウマオイ]]で,「スィーッチョン」と鳴きます.バッタの仲間も見られます. | ||
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+ | |[[ファイル: 20200731ニイニイゼミ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127631s.jpg|250px|thumb|right|ニイニイゼミの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 31, 2020)|link=ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200730ヒグラシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131863s.jpg|200px|thumb|right|ヒグラシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 30, 2020)|link=ヒグラシ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200731ニシキリギリス成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127600s.jpg|250px|thumb|right|ニシキリギリスの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 31, 2020)|link=キリギリス_広島大学東広島キャンパス]] | ||
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+ | |[[ファイル: 20200805ハヤシノウマオイ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129177s.jpg|250px|thumb|right|ハヤシノウマオイの成虫(オス).「スィーッチョン」とゆっくりとしたテンポで鳴く.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=ハヤシノウマオイ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200807タンボコオロギ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129750s.jpg|250px|thumb|right|タンボコオロギの成虫(オス).初夏に多いコオロギで休耕田などの湿った場所で見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=タンボコオロギ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
+ | |[[ファイル: 20200806ツマグロバッタ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129411s.jpg|200px|thumb|right|ツマグロバッタの成虫(オス).翅の先や後脚の関節部が黒い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=ツマグロバッタ_広島大学東広島キャンパス]] | ||
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|[[ファイル: 20200716ヤグラタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130681s.jpg|250px|thumb|right|[[クロハツモドキ_広島大学東広島キャンパス|クロハツモドキ]]から生じるヤグラタケ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 16, 2020)]] | |[[ファイル: 20200716ヤグラタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130681s.jpg|250px|thumb|right|[[クロハツモドキ_広島大学東広島キャンパス|クロハツモドキ]]から生じるヤグラタケ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 16, 2020)]] | ||
− | |[[ファイル: 20200717トガリスズメバチタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_121011s.jpg|250px|thumb|right|トガリスズメバチタケ.[[オオスズメバチ_広島大学東広島キャンパス|オオスズメバチ]]から生じている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200717トガリスズメバチタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_121011s.jpg|250px|thumb|right|トガリスズメバチタケ.[[オオスズメバチ_広島大学東広島キャンパス|オオスズメバチ]]から生じている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17, 2020)|link=トガリスズメバチタケ_広島大学東広島キャンパス]] |
|[[ファイル: 20200715ハマクサギタマゴタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129980s.jpg|250px|thumb|right|ハマクサギタマゴタケ(仮称).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)]] | |[[ファイル: 20200715ハマクサギタマゴタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129980s.jpg|250px|thumb|right|ハマクサギタマゴタケ(仮称).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)]] | ||
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− | |[[ファイル: 20200626クワヤマハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127237s.jpg|250px|thumb|right|クワヤマハネナガウンカの成虫.記録の少ない種.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 26, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200626クワヤマハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127237s.jpg|250px|thumb|right|クワヤマハネナガウンカの成虫.記録の少ない種.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 26, 2020)|link=クワヤマハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]] |
− | |[[ファイル: 20200701アヤヘリハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128531s.jpg|250px|thumb|right|アヤヘリハネナガウンカの成虫.翅脈が赤い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 1, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200701アヤヘリハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128531s.jpg|250px|thumb|right|アヤヘリハネナガウンカの成虫.翅脈が赤い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 1, 2020)|link=アヤヘリハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]] |
− | |[[ファイル: 20200715マエグロハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130469s.jpg|250px|thumb|right|マエグロハネナガウンカの成虫.ウスマエグロハネナガウンカに似る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200715マエグロハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130469s.jpg|250px|thumb|right|マエグロハネナガウンカの成虫.ウスマエグロハネナガウンカに似る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=マエグロハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]] |
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− | |[[ファイル: 20200717キスジハネビロウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130895s.jpg|250px|thumb|right|キスジハネビロウンカの成虫.ハネナガウンカ類としては小型で,翅の幅が広い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200717キスジハネビロウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130895s.jpg|250px|thumb|right|キスジハネビロウンカの成虫.ハネナガウンカ類としては小型で,翅の幅が広い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17 2020)|link=キスジハネビロウンカ_広島大学東広島キャンパス]] |
− | |[[ファイル: 20200721アカハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131467s.jpg|250px|thumb|right|アカハネナガウンカの成虫.キャンパスでの個体数は少ない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 21, 2020)]] | + | |[[ファイル: 20200721アカハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131467s.jpg|250px|thumb|right|アカハネナガウンカの成虫.キャンパスでの個体数は少ない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 21, 2020)|link=アカハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]] |
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2020年8月10日 (月) 12:13時点における版
広島大学 > デジタル自然史博物館 > メインページ > 広島大学の自然 > 東広島キャンパスの動物 > 東広島キャンパスの生き物
キャンパスで現在見られる動物の情報です.写真や名前をクリックすると解説ページに移動します(黄色く反転しているリンクは作成中のページです).解説ページの写真はクリックすると拡大します.
2020
8月
- 2020.07.30-08.07 東広島キャンパスでマメイタイセキグモとカトウツケオグモを観察することができました.両種とも全国的に記録の少ない種です.マメイタイセキグモはいわゆるナゲナワグモであり,湿度の高い夜間にススキ原などで粘球を振り回し,小型の蛾を誘因して捕らえます.カトウツケオグモも,何らかの手段でハエを誘引しているのではないかという説がありますが,詳しいことは分かっていません.
東広島キャンパスではアキノタムラソウが咲いており,チョウやハチの仲間が訪花します.今回はナミルリモンハナバチとその寄生対象とされるスジボソコシブトハナバチ,さらにシロスジコシブトハナバチを観察することができました.
角脇調整池の岸辺ではツチガエルのオスが鳴いています.「ギュー、ギュー」という低く濁った音が特徴です.(広島県のツチガエルのページもご覧ください.)また,カエルやミミズを狙ってか50cmを超えるヒバカリの成蛇も現れました.学内の山の林床では空色が美しいキノコのソライロタケを観察することができました.
東広島キャンパスのため池にはギンヤンマやショウジョウトンボなど,多様なトンボが見られます.ここでは3種取り上げたいと思います.チョウトンボは青い光沢感のある翅が特徴的で,ヒシやガマなどの水生植物が豊富な富栄養池に見られます.富栄養池を好むトンボにはウチワヤンマやタイワンウチワヤンマがいます.タイワンウチワヤンマは元々九州などに分布していましたが,温暖化の影響で北上しているとされています.両種とも腹部先端のうちわ(団扇)が特徴です.
晩夏に野外観察をする上で気を付けたいのはイラガ(幼虫)の存在です.イラガの仲間はカキノキやクリなど広葉樹の葉を食べ,多くの種が派手な色彩とトゲだらけの見た目をしていますが,葉裏にいることが多く中々存在に気づくことが難しいです.刺されると電気が走るような痛みを伴うことから「デンキムシ」の俗称があります.ここではイラガ,アオイラガ、アカイラガ,ヒメクロイラガ,ヒロヘリアオイラガ,テングイラガの6種を紹介します.
東広島キャンパスの朝から夕方にかけてはセミやキリギリス(ニシキリギリス)が鳴いています.キャンパスで夏に確認できるセミとしては,アブラゼミ,クマゼミ,ニイニイゼミ,ミンミンゼミ,ツクツクボウシ,ヒグラシの6種です.日が暮れると,秋の鳴く虫が鳴いています.この時期に多いのはハヤシノウマオイで,「スィーッチョン」と鳴きます.バッタの仲間も見られます.
7月
東広島キャンパスではカブトムシやクワガタムシが見られるようになりました.ミヤマクワガタやノコギリクワガタは大型のクワガタムシで,アベマキやアラカシなどの樹液に集まります.カブトムシは7月中旬以降によく見られるようになり,樹液を独占していることが多いです.
夜の雑木林ではほかの昆虫も観察できます.コロギスは樹上性で,触ると激しく威嚇します.シロスジカミキリはアラカシの樹幹で見られるほか,ムクゲコノハは樹液を吸っていることが多いです.
東広島キャンパスではまだ梅雨が続いており,林縁部や草地では多くのキノコを観察することができます.クロハツモドキやクロハツにはヤグラタケが寄生している場合が多く,キャンパスでもそれらの老菌から発生している様子が見られます.また,昆虫に寄生する冬虫夏草の一種であるトガリスズメバチタケがオオスズメバチから発生している様子が見られました.林縁部には,大型のタマゴタケであるハマクサギタマゴタケ(仮称)やアイタケ,ムラサキホウキタケモドキなどが生えています.草地ではベニセンコウタケを観察できました.
カマキリ以外の,前脚に鎌状構造をもつ昆虫を紹介します.キカマキリモドキはハチのような色彩とカマキリのような頭部,前脚が特徴的ですが,どちらの仲間でもなくウスバカゲロウと同じアミメカゲロウ目に属します.ミズカマキリはカメムシ目の昆虫で,獲物を咀嚼せず口吻を突き刺し,消化液を流して溶けた肉を吸い取ります.アシナガサシガメは地表に見られる細長いカメムシで,トゲの生えた鎌状の前脚を持っています.
山地に生息する傾向の強い昆虫もキャンパスで見られます.エゾハサミムシは細長い尻鋏をもち,飛翔することができるハサミムシです.エゾシモフリスズメはキャンパスでの個体数は少なく,今回が初確認になります.モイワウスバカゲロウは大型のウスバカゲロウで,キャンパスでは広く見られます.
夏に見られる昆虫にはハネナガウンカという独特なグループが存在します.クワヤマハネナガウンカ,アヤヘリハネナガウンカ,マエグロハネナガウンンカは湿度の高い森林の樹幹や葉裏に見られます.キスジハネビロウンカは林縁部の下草などで観察することが多いです.アカハネナガウンカはススキやジュズダマの茂る草地などで植物の汁を吸っていることが多く,独特な顔つきのため愛好家からの人気が高い種です.
東広島市キャンパスで見られるチョウです.オオヒカゲはスゲ類の生える湿地の近くなどで見られます.アサマイチモンジは通常年三化性で,長い期間にわたって観察することができます.イチモンジセセリは後翅の一列に並んだ白斑が特徴です.
東広島キャンパスで7月に見られた主な蛾類です.
その他の虫です.
6月
生態実験園の水田では田植えが完了し,ホウネンエビやハイイロゲンゴロウの姿が見られるようになりました.ホウネンエビは夏の水田で仰向けになって泳ぐ鰓脚綱の一種で,地域によってはアジアカブトエビやカイエビなどとともに見られます.ハイイロゲンゴロウは敏捷に泳ぐ小型のゲンゴロウで,都市の公園などでも見られる普通種です.イネミズゾウムシはアメリカ原産の外来種で,水稲の害虫とされています.水中に入ると脚を小刻みに動かして遊泳することができます.
梅雨入りしたことで,東広島キャンパスでは各所でキノコを観察することができました.総合科学部棟周辺ではキタマゴタケが,教育学部棟周辺ではアカヤマドリが,山中池周辺ではタマゴテングタケモドキの子実体が出ていました.
樹液や灯火にはクワガタムシが集まっています.スジクワガタはコクワガタに酷似していますが,大アゴの内歯の突起が一つ多いのが特徴です.ヒラタクワガタは西日本に多いクワガタで,挟む力が大変強力です.ネブトクワガタはブナ科の樹液にはあまり集まらず,クワやモミなどの樹液に寄ってくることがあります.
ホタルといえば清流に生息するゲンジボタルや水田に生息するヘイケボタルのイメージが強いですが,東広島キャンパスにはそれ以外の陸生ホタルも見られます.オバボタルやオオマドボタルなどがその例です.後者は幼虫の腹部先端が光りますが,目立ちません.幼虫は陸生貝類などを食べる雑食性で,コハクオナジマイマイもその獲物の一つであると考えられます.
野外での散策は虫刺されがつきもので,東広島キャンパスでは特に蚊に刺されることが多いです.藪や森林の中,湿地,家屋内外など様々な環境に蚊は現れます.対策としては長袖長ズボンを着用して肌を覆ったり,虫よけスプレーをふったりなどが効果的です.
東広島キャンパスで見られた生き物について,情報提供がありました.2019年10月29日にはぶどう池の周辺でノゴマが観察され,2020年4月29日には,バードウォール周辺でオオキンカメムシが見つかったとのことです.いずれも貴重な記録です.
- 2020.06.12-19 東広島キャンパスの山中谷川や角脇川ではゲンジボタルが舞っています.6月下旬までが見頃です.
- 2020.06.02-12 東広島キャンパスでシロマダラとヒバカリを観察することができました.シロマダラは東広島キャンパス周辺でも個体数が多いですが,夜行性のため人目につくことが少ないです.ヒバカリは薄暗い時間帯(早朝や夕方)に,湿地の周りに見られることがあります.また,キャンパス内ではありませんが,周辺地区で模様と色彩が変異したニホンマムシが見られました.広島県内では度々目撃されています.
東広島キャンパスの沢で青いサワガニを観察することができました.青いサワガニは全国各所で見られますが,東広島キャンパスでは稀に見つかるようです.また,ニホンヒキガエルの成体を観察することができました.広島県のニホンヒキガエルのページもご覧ください.
東広島キャンパスでハッチョウトンボが出現しています.ハッチョウトンボはトンボ亜目(不均翅亜目)では世界最小種とされており,広島県では絶滅危惧II類に指定されている希少な昆虫です.そのほかコオニヤンマが発生しているのを確認したり,山の水たまりでヤブヤンマを観察したりすることができました.
東広島キャンパスで観察することができたハエトリグモです.ミスジハエトリは家屋内で見られることの多いハエトリグモで,オスは赤い帯が特徴的です.建物の中で見られるハエトリグモにはほかにアダンソンハエトリやチャスジハエトリがいます.林床にはヨダンハエトリが見られます.鮮やかなハエトリグモで,成熟したオスは特に目立ちます.ヒトリコゲチャハエトリは河原や石垣で見られるハエトリグモで,家の垣根などでも観察することができます.
鳴く虫といえば初夏のイメージがありますが,初夏にも鳴き声を聞くことができます.日中のイネ科群落ではナキイナゴが「ジキ・ジキ・ジキ」と鳴いています.日が暮れると,湿地ではキンヒバリが「リッリッリッリーーー」と美しい声で鳴いています.乾いた草地ではコガタコオロギが「ビー!!」と間を置いて鳴きます.本種はアカデミック地区の草地であればどこでも鳴き声を聞くことができますが,姿はやや見つけにくいです.クビキリギスやシブイロカヤキリは以前ほど鳴き声を聞かなくなってしまいました.
6月になり,シンジュサンが見られるようになりました.大変大きなガで,三日月のような模様が特徴的です.オナガミズアオとオオミズアオは酷似していますが,触角の色や翅端の形,眼状紋の形,前翅前縁の色の違いなどを総合的に確認して同定することができます.
5月
5月に見られた生き物です.ががら山でコルリ,クロツグミ,オオムシクイを観察することができました.コルリは薮がちなところに見られ,「チッチッチッチ…ピルルルン」と囀ります.クロツグミは早朝や夕方であればキャンパス内の草地でも観察することができました.オオムシクイは「ジジロ・ジジロ」とやや濁った声で囀ります.
タマムシの仲間がたくさん見られました.アオマダラタマムシは赤や青などの金属光沢が特徴のタマムシで,サクラやウメなどの材に集まります.オオムツボシタマムシは比較的大型のタマムシで,同属のムツボシタマムシよりも一回り大型です.クロナガタマムシは危険を感じると敏捷に飛翔します.
フジやヤマフジの咲く時期にはキムネクマバチのオスがホバリングしながらメスを待つ姿が見られました.クロムネアオハバチは淡い緑色の体色が特徴で,幼虫はササ類を食べることが知られています.ホリカワクシヒゲガガンボはハチのような奇抜な色彩から危険なイメージがありますが,ガガンボ類のため毒針を持たず,無害な虫です.
春~初夏に羽化する蛾類が見られました.オオミズアオはヤママユガ科の大型蛾で,青白い翅と尾状突起が特徴的です.シロスジトモエとオオトモエはともにトモエガ亜科のガで,色や模様がよく似ていますが,大きさが一回りほど異なります(オオトモエのほうが大型).
トンボ類では,ムカシヤンマがキャンパスで広域に観察することができます.樹林地の周辺を歩くと見られることが多いです.サラサヤンマは湿地をゆったりと飛翔する小型のヤンマで,生態実験園とふれあいビオトープのいずれの場所でも観察することができます.グンバイトンボは広島県の準絶滅危惧種に指定されており,中脚と後脚の脛節が軍配状に広がります.
上旬~中旬にかけては日当たりの良い草地でキバネツノトンボが見られました.去年に引き続いての確認ですが,今年の個体数は少ないようです.タイリククロスジヘビトンボはキャンパス内の外灯に飛来していることが多いです.コマダラウスバカゲロウは地衣類を身に纏い,獲物を待ちます.
5月に観察されたカメムシ目の一覧です.
個性的なテントウムシの仲間を観察することができました.
ザトウムシとハエトリグモの仲間です.これらのザトウムシは湿度の高い林床などで見られます.ニホンアカザトウムシとオオアカザトウムシは触肢が鎌状になっている特徴的なザトウムシで,後者の方が大型で,触肢脛節の形状が異なります.マメザトウムシは苔むした倒木上などを歩き回ります.
カタオカハエトリは乾いた裸地などで見られ,ヤマトシロアリの生殖虫を捕食している姿を観察することができました.ヤサアリグモはアリグモより小型のハエトリグモで,林床の草木の上などに見られます.
そのほかの甲虫類です.
4月
- 2020.04.29-30 ががら山でセンダイムシクイ,エゾムシクイ,アオゲラを観察することができました.センダイムシクイとエゾムシクイは形態がよく似ており見た目だけでの識別は困難ですが,前者は「チヨチヨビー」と囀り,「焼酎一杯ぐいー」と聞きなしされます。後者は「ヒーツーキー,ヒーツーキー」と囀り,「日、月」と聞きなしされます.アオゲラは「キョッ,キョッ」と鳴いたり,繁殖期には「ピョー,ピョー」と大きい声で鳴くので目立ちます.
開けた地面や林道ではハンミョウやニワハンミョウが駆け回っています.人の気配を察知すると飛翔して前方へ逃げるので,「ミチオシエ」の名があります.また,広葉樹の若葉を見ていると筒状に巻かれた葉っぱが目につくことがありますが,それらはオトシブミやチョッキリゾウムシと呼ばれる昆虫のしわざです.これらの虫はメスが葉っぱを丁寧に巻いて,その中に産卵します.今回はファウストハマキチョッキリとヒゲナガオトシブミを観察することができました.また,体から鹿の角のような突起が伸びるクロモンキリバエダシャクや自分の抜け殻をトーテムポールのように頭部に積み重ねるリンゴコブガの幼虫など,変わったイモムシを観察することができました.
- 4月に見られた野鳥です.上旬はカワラヒワやウグイスがよく囀っていました.また,キジの「ほろうち」を耳にすることもありました.中旬から下旬にかけてはががら山を中心に夏鳥を観察することができました.主に囀りを聞くことができるのはコマドリ,オオルリ,ヤブサメ,キビタキです.外来種であるコジュケイの声もしばしば確認されています.ツバメやコシアカツバメも訪れています.
4月に観察されたヘビです.シマヘビは東広島キャンパスでは個体数が多く,縞模様が目立たない個体も見られました.
4月に見られたトンボです.オツネントンボやホソミオツネントンボは成虫で越冬するトンボです.後者は春になると体色が青くなります.トラフトンボやシオヤトンボ,フタスジサナエ,アサヒナカワトンボは春に出現するトンボで,いずれも東広島キャンパスではよく見られます.
4月に見られた,湿地や沢の周辺で見られる小さい生き物です.ナミウズムシはいわゆるプラナリアで,サワガニ同様「きれいな水」の指標生物とされています.コシビロダンゴムシの仲間は,明治時代頃に帰化したと考えられているオカダンゴムシとは異なり在来種であり,湿度の高い林床などで見られます.エサキヒメコシボソガガンボは脚が白と黒の斑状になっており,脚を広げてふわふわと飛び回ります.
4月に見られたチョウです.トラフシジミはコツバメより少し遅れて出現するシジミチョウで,東広島キャンパスではウツギの咲く頃によく見られます.コミスジは山道などをひらひらと舞い,翅を広げてとまります.越冬から覚めたクロコノマチョウも生態実験園の林床をさかんに飛んでいます.
4月に見られた好蟻性昆虫とアリです.トガリムネトゲアリヅカムシは主にヤマアリ類の巣で見られ,西日本では普通に見られるアリヅカムシとされています.サトアリヅカコオロギはトビイロシワアリの巣で見られ,アリの幼虫や卵などを食べるとされています.ミカドオオアリは光沢の強いオオアリの仲間で,夜活動することが多いです.
コナラやクワ,桜などの若葉が芽吹く時期には,それらを餌としたり,産卵床とする昆虫が現れます.ナナフシモドキやムシクソハムシ,ヨツモンクロツツハムシはコナラの葉を食べます,セモンジンガサハムシはサクラの葉を食べ,クワコはクワの葉を食べます.モモチョッキリはウメやモモの実に穴を穿ち,その中に産卵します.
3月
- 2020.03.23-30 東広島キャンパスではイボタガやエゾヨツメなどの大型の春蛾が出現しています.前者は特に個体数が多く,夜に灯火に飛来する姿がよく見られます.また,ノブドウやツタを食草とするトビイロトラガも見られました.
キャンパスではシュレーゲルアオガエルに続いてトノサマガエルの繁殖期が始まろうとしています.トノサマガエルは一昨年から生態実験園での繁殖が確認されています.また,アキサンショウウオの幼生が孵化しています.
晴れた日中には越冬明けのルリタテハやヒオドシチョウなどのタテハチョウやスプリング・エフェメラルのコツバメなどを観察することができます.
ため池のほとりでハチジョウツグミを,上空をミサゴが滑空するのを観察することができました.また,ニホントカゲもよく見られます.
- 2020.03.08-13 広島県の準絶滅危惧種に指定されているカンムリセスジゲンゴロウを観察することができました.5mmほどの小さいゲンゴロウで,今にも干上がりそうな湿地に現れます.ハスオビエダシャクやヒロバトガリエダシャクは春に出現するエダシャクです.
生態実験園やふれあいビオトープでシュレーゲルアオガエルが鳴いています.オスは穴を掘ってその中に潜むため姿を観察しにくいです.その他アカハライモリやアキサンショウウオが見られました.アカハライモリはアメリカザリガニの影響を大きく受けており,個体数が減っています.また,ニホンカナヘビやニホントカゲが活動していました.
ぶどう池でヒクイナを,発見の小径でミヤマホオジロを観察することができました.ヒクイナは広島県で絶滅危惧II類に指定されています.ハヤブサが建物で休む姿も見られました.
成虫越冬していた昆虫や,春に孵化または羽化する昆虫を観察することができました.主にスプリング・エフェメラルの一つであるビロードツリアブや翅表に美しい光沢をもつムラサキシジミ,ルリタテハ,ナナホシテントウなどが見られます.また,早くもオオカマキリの幼虫が孵化していたり,キアシナガバチの女王が飛び回っていたりします.
2月
東広島キャンパスでは春を告げる虫が出現しています.トビモンオオエダシャクに似たチャオビトビモンエダシャクは愛好家から珍種として扱われており,トビモンオオに比べると小型です.ギフダイミョウガガンボは翅の模様が美しく,類似種が複数存在することが知られています. 越冬から覚めた虫も見られ,ネコハエトリがぶどう池の手すりで活動していたり,ヨコヅナサシガメがアカマツの樹皮上を歩いていたりしました.
東広島キャンパスの夜では野生動物が活動している姿が見られます.ホンドギツネが採餌する姿やヤマシギがテニスコートの周辺を歩きまわる姿を観察することができました.
カクレミノやタラノキなどウコギ科の枝には越冬中のタテジマカミキリが掴まっていることがあります.タテジマカミキリはウコギ科の枝を齧って削り,その凹みに身を寄せて擬態します.キンヒバリは湿地に見られ,幼虫で越冬して春に成虫になります.トサカグンバイはアセビの葉裏で越冬しており,胸部が大きく盛り上がるのが特徴です.
クロテンフユシャクとホソウスバフユシャクの交尾態を観察することができました.学内で観察可能なフユシャク亜科のInurois属は全種ががら山で観察することができます.また,クロガネモチの葉にはシンジュサンの繭を確認することができました.
- 2020.02.18-21 東広島キャンパスで新たにハヤブサの幼鳥を観察することができました.先週紹介した成鳥は体の下面に密な黒い横縞模様が並びます.一方,幼鳥は体の下面に黒い縦縞模様が並びます.その他ノスリやコゲラなどを観察することができました.
早春の蛾が次々と出現しています.トビモンオオエダシャクは大型のシャクガで,オスは紫がかった褐色の翅が特徴です.シロテンエダシャクやクロモンキリバエダシャクなども早春のエダシャクで,大学ではいずれも個体数が多いです. 冬尺蛾も晩冬~初春の種として,シロフフユエダシャクやホソウスバフユシャク,冬夜蛾ではスモモキリガも見られます.
- 2020.02.10-14 東広島キャンパスでは今季,大規模なツグミの群れが渡ってきており,山中池~生態実験園にて移動中の群れを見ることができます.また,そのようなツグミを狙ってか,山中池では多くの猛禽類が現れます.主な種類はノスリとハイタカですが,最近ではキャンパス初記録となるハヤブサの姿が見られます.ハヤブサは上昇した後,高速で水平飛行をしたり,急降下したりして獲物を追い詰めます.他には留鳥のカワウや冬鳥のシロハラを観察することができました.
ががら山でコミミズクが越冬している姿を観察することができました.コミミズクはヨコバイ科の昆虫で,扁平で細長い体が特徴です.幼虫はコナラやハンノキ類などの冬芽の付け根に密着して越冬します.また,一時的な暖かさのせいか早春に見られる昆虫が見られました.テングチョウは成虫で越冬し,春には目覚めた本種が林道を飛翔する姿が見られます.オカモトトゲエダシャクは春を告げる蛾で,静止するときは翅を折り畳むので「T」字の独特な見た目になります.
- 2020.02.03-09 東広島キャンパスでは,現在レンジャク科のヒレンジャクと、少数のキレンジャクを観察することができます.両種は混群を形成しており,飛翔時に「ヒーヒー」,「ピリリリリ」と高い声で鳴くのが特徴です.キャンパスでは主に熟れた柿の実を食べる姿がよく見られ,ツグミやヒヨドリ,ハシボソガラス,メジロも柿に集まってきます.キジバトは枝で休む様子を観察することができました.
成虫で越冬するクサカゲロウ類を灯火や看板で観察することができました.アミメクサカゲロウはクサカゲロウ科でも大型の種で,常緑樹の葉裏などで見られます.ヤマトクサカゲロウとスズキクサカゲロウは姿形がよく似た種ですが,ヤマトクサカゲロウの越冬型は体が淡褐色になり,スズキクサカゲロウは冬も緑色をしています.また,クサカゲロウ類は頭部の黒斑の形状が種ごとに異なり,そこが同定のポイントになります.
1月
- 2020.01.25-31 東広島キャンパスで繁殖のため水辺に集まるアキサンショウウオを二匹観察することができました.以前の分類ではカスミサンショウウオとされていた種ですが、昨年分類が再検討されて新種記載されました.広島県のアキサンショウウオのページもご覧ください.また,角脇調整池でミコアイサを観察することができました.
冬の水辺では両生類の繁殖だけでなく,越冬中の水生昆虫を観察することができます.
- 2020.01.16-23 東広島キャンパスのため池でオシドリ,発見の小径ではアカゲラやアオジ,各所でハイタカやノスリを観察することができました.アカゲラは生態実験園やふれあいビオトープのアカマツ林でしばしば鳴き声を聞くことができます.
ニホンアカガエルの繁殖がピークを迎えていました.激しい蛙合戦を観察することができました.
東広島キャンパスの建物近くの土からホタルミミズを得ることができました.ホタルミミズは刺激を受けると肛門などから発光物質を出すという生態が知られています.今回はその様子を写真に収めることができました.庭や畑で見られる普通種とされていますが,冬期以外では見つけづらいと言われています.また,広葉樹の枯れ木から生えるエノキタケを観察することができました.
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冬尺蛾の仲間も12月の下旬に見られたものとは異なる種を観察することができました.水辺ではホソクロマメゲンゴロウやオニヤンマのヤゴも見られました.
- 2020.01.06-01.17 東広島キャンパスでニホンアカガエルの繁殖が始まっています.ふれあいビオトープでは卵塊が一つ見つかっています.「東広島キャンパスのニホンアカガエル」のページと「広島県のニホンアカガエル」のページもご覧ください.
フユシャク亜科の一種であるウスモンフユシャクや越冬中のホソミオツネントンボ,トゲヤドリカニムシなどを観察することができました.
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