「東広島キャンパスの生き物」の版間の差分

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<span style="font-size:10">[https://www.hiroshima-u.ac.jp/index-j.html 広島大学] > [https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~museum/ デジタル自然史博物館] > [[メインページ]] > [[広島大学の自然]] > [[東広島キャンパスの動物]] > [[東広島キャンパスの生き物]]</span>
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[https://www.hiroshima-u.ac.jp/index-j.html 広島大学] > [https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~ 広島大学デジタルミュージアム] > [[キャンパスまるごと博物館]] > [[広島大学の自然]] > [[東広島キャンパスの動物]] > [[東広島キャンパスの生き物]]
 
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キャンパスで現在見られる動物の情報です.写真や名前をクリックすると解説ページに移動します(黄色く反転しているリンクは作成中のページです).解説ページの写真はクリックすると拡大します.
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キャンパスで現在見られる動物の情報です.名前や写真をクリックすると解説ページに移動します.
  
 
*[[#過去のニュース|過去のニュースはこちら]]
 
*[[#過去のニュース|過去のニュースはこちら]]
*[[東広島キャンパスの花ごよみ|植物のページはこちら(東広島キャンパスの花ごよみ)]]
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*[[東広島キャンパスの花ごよみ|植物のページはこちら(東広島はキャンパスの花ごよみ)]]
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*[[湿地周辺で見られる動植物|周辺のため池やビオトープで観察される生き物はこちら]]
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*[[西条盆地の湿地保全活動|湿地をはじめとした保全活動はこちら]]
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==2024==
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===4月===
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*2024.04.13 キャンパスのため池ではトンボが見られるようになりました.[[ホソミオツネントンボ_広島大学東広島キャンパス|ホソミオツネントンボ]]と[[オツネントンボ_広島大学東広島キャンパス|オツネントンボ]]は成虫で越冬するトンボであり,[[ホソミオツネントンボ_広島大学東広島キャンパス|ホソミオツネントンボ]]は成熟するとオスは青色に,メスは青色になる個体と淡褐色のままの個体とがいます.[[オツネントンボとホソミオツネントンボの見分け方|オツネントンボとホソミオツネントンボの見分け方はこちら.]]
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ファイル:20240412ホソミオツネントンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9971s.JPG|250px||thumb|right|連結中のホソミオツネントンボの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 12, 2024)|link=ホソミオツネントンボ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240412オツネントンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_10002s.JPG|250px||thumb|right|オツネントンボの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 12, 2024)|link=オツネントンボ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240412アサヒナカワトンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9962s.JPG|250px||thumb|right|アサヒナカワトンボの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 12, 2024)|link=アサヒナカワトンボ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240413クロイトトンボ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_10011s.JPG|250px||thumb|right|クロイトトンボの成虫(未成熟オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 13, 2024)|link=クロイトトンボ_広島大学東広島キャンパス
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==2020==
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*2024.04.05 キャンパスの所々で湧水が染み出し, 水たまりになっています. そのような場所では, [[アカハライモリ]]やガムシの仲間, ゲンゴロウの仲間が多く見られます. ため池やビオトープでは越冬から覚めたその他水生昆虫が見られます.
===9月===
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*2020.09.13-28 東広島キャンパスで[[コガタノゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|コガタノゲンゴロウ]]を観察することができました.[[コガタノゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|コガタノゲンゴロウ]]は1950年代以降大きく数を減らしたゲンゴロウの一種で絶滅が心配される種でしたが,近年急激に分布を拡大しており,個体数も回復しています.[[マルチビゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|マルチビゲンゴロウ]]は微小なゲンゴロウ類で,こちらは近年減少傾向にあり環境省RDBで準絶滅危惧種に選定されています.[[トガリアメンボ_広島大学東広島キャンパス|トガリアメンボ]]は東南アジア原産の外来種で,その高い飛翔性から分布を拡大しています.
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ファイル:20240404 イモリ ホソクロマメゲンゴロウ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0240 740.JPG|250px|thumb|right|[[アカハライモリ]][[ホソクロマメゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|ホソクロマメゲンゴロウ]](広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 4, 2024)
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20240405 キベリヒラタガムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0082 745.JPG|250px|thumb|right|キベリヒラタガムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 5, 2024)|link=キベリヒラタガムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240405 キベリヒラタガムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0081 746.JPG|250px|thumb|right|キイロヒラタガムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 5, 2024)|link=キイロヒラタガムシ_広島大学東広島キャンパス
  
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ファイル:20240404 メミズムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0180 742.JPG|250px|thumb|right|メミズムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 4, 2024)|link=メミズムシ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200926コガタノゲンゴロウ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_143637s.jpg|250px|thumb|right|コガタノゲンゴロウの成虫(メス).東広島市内でも目撃情報が絶えない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 26, 2020)]]
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ファイル:20240404 マルチビゲンゴロウ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0152 741.JPG|250px|thumb|right|マルチビゲンゴロウ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 4, 2024)|link=マルチビゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200922マルチビゲンゴロウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_142351s.jpg|250px|thumb|right|マルチビゲンゴロウの成虫.2mmほどしかない微小なゲンゴロウ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 22, 2020)]]
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ファイル:20240401 カンムリセスジゲンゴロウ 広島県東広島市鏡山 有村撮影 DSCs 0765 706.JPG|250px|thumb|right|カンムリセスジゲンゴロウ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 1, 2024)|link=カンムリセスジゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200928トガリアメンボ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_144952s.jpg|250px|thumb|right|トガリアメンボの成虫.体長は4mmほどで,敏捷に泳ぐ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 28, 2020)]]
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ファイル:20240409 スジヒラタガムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0180 772.JPG|250px|thumb|right|スジヒラタガムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影; 有村拓真, Arp. 8, 2024)|link=スジヒラタガムシ_広島大学東広島キャンパス
|}
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20240404 セマルガムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0240 740.JPG|250px|thumb|right|コガタセマルガムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 4, 2024)|link=コガタセマルガムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240409 ヒメカマキリ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0328 768.JPG |250px|thumb|right|コツブゲンゴロウ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 9 , 2024)|link=コツブゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240409 タマガムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0329 769.JPG|250px|thumb|right|タマガムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 9 , 2024)|link=タマガムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240409 ヒメカマキリ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0305 767.JPG|250px|thumb|right|ヒメミズカマキリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Arp. 9 , 2024)|link=ヒメミズカマキリ_広島大学東広島キャンパス
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*2024.04.01 キャンパスでは[[ホオジロ]]や[[ウグイス]],[[コマドリ]]などのさえずりが聞かれます.また帰化鳥の[[ソウシチョウ]]も見られました.[[ソウシチョウ]]は[[ウグイス]]などの在来鳥類に影響を与えている可能性があります.
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ファイル:20240329ホオジロオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9004s.JPG|250px||thumb|right|ホオジロ(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Mar. 29, 2023)|link=ホオジロ
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ファイル:20240401ウグイス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9351s.JPG|250px||thumb|right|ウグイス(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 1, 2024)|link=ウグイス
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ファイル:20240401ソウシチョウ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9334s.JPG|250px|thumb|right|ソウシチョウ(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Apr. 1, 2024)|link=ソウシチョウ
  
*2020.09.17 [[ツクツクボウシ_広島大学東広島キャンパス|ツクツクボウシ]]と[[ミンミンゼミ_広島大学東広島キャンパス|ミンミンゼミ]]がまだ鳴いていますが,もうすぐセミの季節も終わりそうです.
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*2020.09.01-10 東広島キャンパスで見られた青い昆虫を紹介します.[[ルリクチブトカメムシ_広島大学東広島キャンパス|ルリクチブトカメムシ]]は水田脇や河川敷などの草むらに見られる美しい瑠璃色のカメムシで,ハムシなどを襲う肉食性です.[[アキノタムラソウ]]の花期が終わったため,[[ナミルリモンハナバチ_広島大学東広島キャンパス|ナミルリモンハナバチ]]は[[ミソハギ]]や[[キツネノマゴ]]に飛んできます.[[オオセイボウ_広島大学東広島キャンパス|オオセイボウ]]は全身が青い金属光沢を帯びる美しいハチですが,キャンパスではやや観察が難しく,[[ノブドウ]]や[[キツネノマゴ]]に稀に吸蜜にやってきます.
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===3月===
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*2024.03.28 [[シュレーゲルアオガエル]]の繫殖が始まっています.生体実験園やビオトープ周辺では,昼間でも「キリリリ…,コロロロ…」と鳴く声を耳にすることができます.繫殖期間のオスは湿った土の中などで鳴くので通常は発見が難しいですが,雨の日には地上に出てきて鳴いていることがあります.緑色の小型のカエルということで,[[ニホンアマガエル]]と混同されることがあります.[[アマガエルとアオガエルの見分け方|見分け方のページはこちら]]
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ファイル:20240328シュレーゲルアオガエル_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_3224s.JPG|250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルのメス.オスよりも身体が大きい.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Mar. 28, 2024)|link=シュレーゲルアオガエル
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ファイル:20240328シュレーゲルアオガエル_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_3253s.JPG|250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルのオス(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Mar. 28, 2024)|link=シュレーゲルアオガエル
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ファイル:20240328シュレーゲルアオガエル_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_3212s.JPG|250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルの泡巣(卵塊)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Mar. 28, 2024)|link=シュレーゲルアオガエル
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*2024 03.12 キャンパス周辺では, [[キクイタダキ]], [[エナガ]], [[コゲラ]]が混群をつくっています.
|[[ファイル: 20200903ルリクチブトカメムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_134841s.jpg|250px|thumb|right|ルリクチブトカメムシの成虫.瑠璃色の金属光沢が特徴.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 3, 2020)|link=ルリクチブトカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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|[[ファイル: 20200901ナミルリモンハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_133814s.jpg|250px|thumb|right|[[ミソハギ]]に飛来するナミルリモンハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 1, 2020)|link=ナミルリモンハナバチ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20240312 キクイタダキ 広島県東広島市鏡山 有村拓真DSC 0152 575.JPG|250px||thumb|right|キクイタダキ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Mar. 12, 2024)|link=キクイタダキ
|[[ファイル: 20200908オオセイボウ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_135980s.jpg|250px|thumb|right|[[ノブドウ]]で吸蜜するオオセイボウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 8, 2020)]]
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ファイル:20240312 エナガ 広島県東広島市鏡山 有村拓真DSC 0191 576.JPG|250px||thumb|right|エナガ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Mar. 12, 2024)|link=エナガ
|}
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ファイル:20240312 コゲラ 広島県東広島市鏡山 有村拓真DSC 0066 571.JPG|250px|thumb|right|コゲラ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Mar. 12, 2024)|link=コゲラ
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ファイル:20240312 シジュウカラ 広島県東広島市鏡山 有村拓真DSC 0156 574.JPG|250px|thumb|right|シジュウカラ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Mar. 12, 2024)|link=シジュウカラ
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ファイル:20240312 アトリ 広島県東広島市鏡山 有村拓真DSC 0015 573.JPG|250px|thumb|right|アトリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Mar. 12, 2024)|link=アトリ
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ファイル:20240312 カワウ 広島県東広島市鏡山 有村拓真DSC 0053 570.JPG|250px|thumb|right|カワウ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Mar. 12, 2024)|link=カワウ
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他の虫に擬態していると考えられる生き物を紹介します.[[ホソヘリカメムシ_広島大学東広島キャンパス|ホソヘリカメムシ]]の若齢幼虫は非常にアリに似た姿形をしていますが,鋭い口吻があるのでカメムシであることがわかります.[[キボシマルウンカ_広島大学東広島キャンパス|キボシマルウンカ]]は様々な植物につく6-7mmほどの昆虫で,テントウムシに酷似しますが,ウンカに近縁な昆虫です.[[オドリハマキモドキ_広島大学東広島キャンパス|オドリハマキモドキ]]は翅を立たせながら葉上をせわしなく動き回ります.前翅の先端に並ぶ黒い斑紋がハエトリグモの目のように見え,小刻みに跳ねながら動くさまもそっくりです.
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*2024.03.03 3月に入りましたが,東広島キャンパス周辺は雪が降る日もあり,寒い日が続いています.そんな寒い中でも[[トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス|トビモンオオエダシャク]]が発生していました.成虫は早春のガとしては大型で,ふいに見かけると少しぎょっとするかもしれません.華やかなイメージはなくても,来たる春の訪れを告げてくれる存在の一つです.幼虫はいわゆるシャクトリムシの仲間です.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20240302トビモンオオエダシャク_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_1999s.JPG|250px|thumb|right|トビモンオオエダシャク成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Mar. 2, 2024)|link=トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240303トビモンオオエダシャク_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_2012s.JPG|250px|thumb|right|トビモンオオエダシャク成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Mar. 3, 2024)|link=トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス
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===2月===
|[[ファイル: 20200903ホソヘリカメムシ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_135037s.jpg|250px|thumb|right|ホソヘリカメムシの幼虫.カメムシである証拠として,口吻がある(矢印).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 3, 2020)|link=ホソヘリカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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*早春の陽気に誘われて,顔を出していた生き物たちを紹介します.
|[[ファイル: 20200831キボシマルウンカ交尾_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_133066s.jpg|250px|thumb|right|交尾中のキボシマルウンカ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 31, 2020)|link=キボシマルウンカ_広島大学東広島キャンパス]]
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|[[ファイル: 20200831オドリハマキモドキ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_133411s.jpg|250px|thumb|right|オドリハマキモドキの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 31, 2020)]]
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ファイル:20240228ニホンカナヘビ_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_1995s.JPG|250px|thumb|right|若いニホンカナヘビ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Feb. 28, 2024)|link=ニホンカナヘビ
|}
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ファイル:20240227スモモキリガ_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_1950s.JPG|250px|thumb|right|灯火に飛来したスモモキリガ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Feb. 27, 2024)|link=スモモキリガ_広島大学東広島キャンパス
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広義のバッタ類です.[[クルマバッタ_広島大学東広島キャンパス|クルマバッタ]]は東広島キャンパスでは限られた草地でしか観察することができません.[[クルマバッタモドキ_広島大学東広島キャンパス|クルマバッタモドキ]][[トノサマバッタ_広島大学東広島キャンパス|トノサマバッタ]]に似ていますが,胸部背面がやや盛り上がること,飛ぶとき後翅に黒い輪っか模様が確認できること,翅の模様など総合的に見ると識別可能です.[[アシグロツユムシ_広島大学東広島キャンパス|アシグロツユムシ]]は林縁部などで見られるツユムシの仲間で,「ジキ・ジキ...」と目立たない声で鳴きます.[[アオマツムシ_広島大学東広島キャンパス|アオマツムシ]]は明治頃に帰化したとされる外来種です.街路樹や雑木林などの樹上で「チリー・チリー!」と騒がしく鳴きます.
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*水生昆虫や[[ニホンアカガエル]]のオタマジャクシが発生しています.
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ファイル:240220 チビゲンゴロウ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0085 473.JPG|250px|thumb|right|チビゲンゴロウ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Feb. 20, 2024)|link=チビゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:240220 ミズスマシ 広島県東広島市鏡山 じ 有村撮影DSC 0052 457.JPG|250px|thumb|right|ミズスマシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Feb. 20, 2024)|link=ミズスマシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:240220 コミズムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 1054 461.JPG|250px|thumb|right|コミズムシの仲間(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Feb. 20, 2024)|link=コミズムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:240220 マルミズムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0078 474.JPG|250px|thumb|right|マルミズムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Feb. 20, 2024)|link=マルミズムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:240220 ミズカマキリ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0097 469.JPG|250px|thumb|right|ミズカマキリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Feb. 20, 2024)|link=ミズカマキリ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:240220 ミズギワカメムシ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0079 476.JPG|250px|thumb|right|ミズギワカメムシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Feb. 20, 2024)|link=ミズギワカメムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:240220 ニホンアカガエル 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 1046 462.JPG|250px|thumb|right|[[ニホンアカガエル]]のオタマジャクシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 有村拓真, Feb. 20, 2024)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス
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*キャンパス内で,[[ウグイス]]のさえずりが聞かれるようになりました.
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*2024.02.16 東広島キャンパスの浅い水場では[[ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス|ニホンアカガエル]]の産卵が続いています.卵塊は産み落とされた直後は小さいですが,水を吸って徐々に肥大化していきます.日当たりがいい場所では,藻類が生えてしまって緑色になっているものもよくみられます.[[ニホンアカガエル|広島県のニホンアカガエルについてはこちら.]]
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ファイル:240201 ニホンアカ 広島県東広島市鏡山 有村撮影DSC 0078 386.JPG|250px|thumb|right|抱接するニホンアカガエル(広島県東広島市鏡山 生態実験園; 撮影: 有村拓真, Feb. 1, 2024)|link=ニホンアカガエル
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ファイル:20240216ニホンアカガエル_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_1340s.JPG|250px|thumb|right|ニホンアカガエルの卵塊(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Feb. 16, 2024)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240216ニホンアカガエル_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_1335s.JPG|250px|thumb|right|ニホンアカガエルの卵塊(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Feb. 16, 2024)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス
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*天気のいい日には,上空を猛禽類が飛翔していることがあります.高所から獲物となる小動物や鳥類を探していますが,カラスに見つかると執拗に攻撃されてしまいます.
|[[ファイル: 20200909クルマバッタ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_136739s.jpg|250px|thumb|right|緑色型のクルマバッタの成虫(メス).胸部背面が盛り上がる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 9, 2020)|link=クルマバッタ_広島大学東広島キャンパス]]
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|[[ファイル: 20200901アシグロツユムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_133202s.jpg|250px|thumb|right|アシグロツユムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 1, 2020)|link=アシグロツユムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20240213ハイタカ_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_1227s.JPG|250px|thumb|right|ハイタカ(メス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Feb. 13, 2024)|link=ハイタカ
|[[ファイル: 20200909アオマツムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_137056s.jpg|250px|thumb|right|鳴くアオマツムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 9, 2020)|link=アオマツムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20240213ノスリ_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_1235s.JPG|250px|thumb|right|カラスに追われるノスリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩﨑元道, Feb. 13, 2024)|link=ノスリ
|}
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</gallery>
  
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===1月===
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*2024.01.22 キャンパスでは[[ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス|ニホンアカガエル]]の産卵が始まりました.
  
カマキリ類も発生しています.[[ハラビロカマキリ_広島大学東広島キャンパス|ハラビロカマキリ]]は樹上で見られるカマキリで,昨年キャンパスで確認された外来種の[[ムネアカハラビロカマキリ_広島大学東広島キャンパス|ムネアカハラビロカマキリ]]との競合が懸念されます.[[チョウセンカマキリ_広島大学東広島キャンパス|チョウセンカマキリ]][[オオカマキリ_広島大学東広島キャンパス|オオカマキリ]]に酷似しますが,やや開けた草地などの環境を好みます.詳しい解説はそれぞれの個別ページをご覧ください.[[コカマキリ_広島大学東広島キャンパス|コカマキリ]]は地表付近で見られるカマキリで,前脚の脛節の内側の斑紋が特徴です.
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*キャンパスで[[マミチャジナイ]],[[ミソサザイ]],[[モズ]],[[ミヤマホオジロ]]などが見られました.[[マミチャジナイ]]は数羽が[[ツグミ]]の群れと行動を共にしており,ソヨゴなどの実を食べていました.[[ミソサザイ]]は尾羽をピンと立てる姿が特徴的で,[[ウグイス]]によく似た「チャッ,チャッ」という声で鳴いています.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20240111マミチャジナイ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2785s.JPG|250px|thumb|right|マミチャジナイ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 11, 2024)|link=マミチャジナイ
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ファイル:20240116ミソサザイ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3222s.JPG|250px|thumb|right|ミソサザイ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 16, 2024)|link=ミソサザイ
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ファイル:20240113モズオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3010s.JPG|250px|thumb|right|モズ(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 13, 2024)|link=モズ
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ファイル:20240112ミヤマホオジロメス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2866s.JPG|250px|thumb|right|ミヤマホオジロ(メス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 12, 2024)|link=ミヤマホオジロ
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</gallery>
  
{|
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* キャンパスでは様々な越冬昆虫が見られます.コナラなどの枝では[[コミミズク_広島大学東広島キャンパス|コミミズク]]の幼虫が,常緑樹の葉の裏では[[ヒゲナガサシガメ_広島大学東広島キャンパス|ヒゲナガサシガメ]]の幼虫が見られました.また,水辺では多くの水生昆虫が越冬している姿を観察できます.
|[[ファイル: 20200908ハラビロカマキリ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_136374s.jpg|250px|thumb|right|褐色型のハラビロカマキリ成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 8, 2020)|link=ハラビロカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200910チョウセンカマキリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_137500s.jpg|250px|thumb|right|チョウセンカマキリの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 10, 2020)|link=チョウセンカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20240113コミミズク_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3065s.JPG|250px|thumb|right|コミミズクの幼虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 13, 2024)|link=コミミズク_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200827コカマキリ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132087s.jpg|250px|thumb|right|コカマキリの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=コカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20240111ヒゲナガサシガメ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2851s.JPG|250px|thumb|right|ヒゲナガサシガメの幼虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 11, 2024)|link=ヒゲナガサシガメ_広島大学東広島キャンパス
|}
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ファイル:20240119マツモムシ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3526s.JPG|250px|thumb|right|マツモムシの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 19, 2024)|link=マツモムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240119オオコオイムシ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3510s.JPG|250px|thumb|right|オオコオイムシの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 19, 2024)|link=オオコオイムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240118マメゲンゴロウ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3367s.JPG|250px|thumb|right|マメゲンゴロウの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 18, 2024)|link=マメゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20240122ヒメゲンゴロウ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3968s.JPG|250px|thumb|right|ヒメゲンゴロウの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 22, 2024)|link=ヒメゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
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==2023==
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===12月===
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*キャンパスで[[ルリビタキ]],[[ツグミ]],[[ビンズイ]]などの冬鳥が見られました.[[ルリビタキ]]のオスは鮮やかな瑠璃色になりますが,若いオスはメスとよく似ています.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20231220ルリビタキオス_東広島市鏡_國井撮影IMG_1968s.JPG|250px|thumb|right|ルリビタキの若いオス(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 20, 2023)|link=ルリビタキ
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ファイル:20231220ツグミ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2024s.JPG|250px|thumb|right|ツグミ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 20, 2023)|link=ツグミ
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ファイル:20231220ビンズイ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2049s.JPG|250px|thumb|right|ビンズイ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 20, 2023)|link=ビンズイ
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</gallery>
  
キャンパス内の小川では[[ハグロトンボ_広島大学東広島キャンパス|ハグロトンボ]]がよく見られます.翅がすべて黒く,オスは腹部が金緑色に輝くので大変印象的です.[[アジアイトトンボ_広島大学東広島キャンパス|アジアイトトンボ]]はため池や湿地で見られ,[[アオモンイトトンボ_広島大学東広島キャンパス|アオモンイトトンボ]]に似ていますが一回り小さいです.[[オニヤンマ_広島大学東広島キャンパス|オニヤンマ]]は日本最大のトンボで,ゆったりと飛翔するさまは圧巻です.
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*キャンパスでは[[クロオビフユナミシャク_広島大学東広島キャンパス|クロオビフユナミシャク]][[チャバネフユエダシャク_広島大学東広島キャンパス|チャバネフユエダシャク]][[ウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス|ウスバフユシャク]][[ウスモンフユシャク_広島大学東広島キャンパス|ウスモンフユシャク]]などの冬尺蛾が見られます.冬尺蛾は冬に繁殖をしますが,メスは翅が退化しており,枝や手すりなどでフェロモンを放出してオスを誘引します.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20231219クロオビフユナミシャク成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1918s.JPG|250px|thumb|right|クロオビフユナミシャクの成虫(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 19, 2023)|link=クロオビフユナミシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231217クロオビフユナミシャク成虫メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1856s.JPG|250px|thumb|right|クロオビフユナミシャクの成虫(メス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 17, 2023)|link=クロオビフユナミシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231220チャバネフユエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2058s.JPG|250px|thumb|right|チャバネフユエダシャクの成虫(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 20, 2023)|link=チャバネフユエダシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231220ウスバフユシャク成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2121s.JPG|250px|thumb|right|交尾中のウスバフユシャク(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 20, 2023)|link=ウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231220ウスモンフユシャク成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2107s.JPG|250px|thumb|right|ウスモンフユシャクの成虫(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Dec. 20, 2023)|link=ウスモンフユシャク_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
{|
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===11月===
|[[ファイル: 20200910ハグロトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_137431s.jpg|200px|thumb|right|山中谷川のハグロトンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 10, 2020)|link=ハグロトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
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*2023.11.30 11月にキャンパスで見られた蛾です.落ち葉のような外見の[[クヌギカレハ_広島大学東広島キャンパス|クヌギカレハ]]や晩秋に見られる[[ケンモンミドリキリガ_広島大学東広島キャンパス|ケンモンミドリキリガ]],[[ナカオビアキナミシャク_広島大学東広島キャンパス|ナカオビアキナミシャク]],[[ヒメヤママユ_広島大学東広島キャンパス|ヒメヤママユ]],[[ウスタビガ_広島大学東広島キャンパス|ウスタビガ]]などが見られました.[[ウスタビガ_広島大学東広島キャンパス|ウスタビガ]]はキャンパスで見られるヤママユガ科の中で最も遅い時期に発生します.[[ヤママユガ科|キャンパスで見られるヤママユガ科はこちら.]]
|[[ファイル: 20200910アジアイトトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_137873s.jpg|250px|thumb|right|湿地のアジアイトトンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 10, 2020)|link=アジアイトトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200910オニヤンマ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_137226s.jpg|200px|thumb|right|オニヤンマの成虫(メス).産卵管がある.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 10, 2020)|link=オニヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
+
ファイル:20231113クヌギカレハメス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0579s.JPG|250px|thumb|right|クヌギカレハの成虫(メス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 13, 2023)|link=クヌギカレハ_広島大学東広島キャンパス
|}
+
ファイル:20231125ケンモンミドリキリガ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1202s.JPG|250px|thumb|right|ケンモンミドリキリガの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 25, 2023)|link=ケンモンミドリキリガ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231130ナカオビアキナミシャク_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1397s.JPG|250px|thumb|right|ナカオビアキナミシャクの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 30, 2023)|link=ナカオビアキナミシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231113ヒメヤママユオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0479s.JPG|250px|thumb|right|ヒメヤママユの成虫(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 13, 2023)|link=ヒメヤママユ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231130ウスタビガメス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1445s.JPG|250px|thumb|right|ウスタビガの成虫(メス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 30, 2023)|link=ウスタビガ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
===8月===
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*2023.11.09 冬鳥がキャンパスに渡ってきています.[[ジョウビタキ]][[アトリ]][[シメ]][[イスカ]][[アオジ]]などが見られました.また[[ツグミ]][[シロハラ]]などの声も聞かれました.
*2020.08.24-30 東広島キャンパスでは秋の鳴く虫が多く出現しています.[[スズムシ_広島大学東広島キャンパス|スズムシ]][[マツムシ_広島大学東広島キャンパス|マツムシ]][[ススキ]]などが茂る草地で鳴き声を聞くことができます.[[カンタン_広島大学東広島キャンパス|カンタン]][[クズ]][[ツクシハギ]]が生える草地で見られ,「ルルルルル…」と透き通った声で鳴きます.[[エンマコオロギ_広島大学東広島キャンパス|エンマコオロギ]]や[[ミツカドコオロギ_広島大学東広島キャンパス|ミツカドコオロギ]],[[ツヅレサセコオロギ_広島大学東広島キャンパス|ツヅレサセコオロギ]]などのコオロギ類も出現しています.([[エンマコオロギ_広島大学東広島キャンパス|エンマ]]は「コロコロリー」,[[ミツカドコオロギ_広島大学東広島キャンパス|ミツカド]]は「ジッ・ジッ・ジッ」,[[ツヅレサセコオロギ_広島大学東広島キャンパス|ツヅレサセ]]は「リー・リー・リー」といずれも地表付近で鳴く.)[[ヤマトヒバリ_広島大学東広島キャンパス|ヤマトヒバリ]]や[[クサヒバリ_広島大学東広島キャンパス|クサヒバリ]],[[オナガササキリ_広島大学東広島キャンパス|オナガササキリ]]は林縁部で鳴き声を聞く機会が多いです.[[マツムシモドキ_広島大学東広島キャンパス|マツムシモドキ]]や[[ウスグモスズ_広島大学東広島キャンパス|ウスグモスズ]]はそれぞれマツムシ科,ヒバリモドキ科に属しますが,いずれも鳴かない種です.[[クマスズムシ_広島大学東広島キャンパス|クマスズムシ]]はスズムシではなくコオロギに近縁で,独特な高い声で鳴きます.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
 +
ファイル:20231024ジョウビタキオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9865s.JPG|250px|thumb|right|ジョウビタキ(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 24, 2023)|link=ジョウビタキ
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ファイル:20231108アトリ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0181s.JPG|250px|thumb|right|アトリ(メス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 08, 2023)|link=アトリ
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ファイル:20231109シメ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0206s.JPG|250px|thumb|right|シメ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 09, 2023)|link=シメ
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ファイル:20231109イスカオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0273s.JPG|250px|thumb|right|イスカ(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 09, 2023)|link=イスカ
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ファイル:20231109アオジメ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0292s.JPG|250px|thumb|right|アオジ(メス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 09, 2023)|link=アオジ
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</gallery>
  
{|
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*キャンパス内のため池では[[オオバン]][[バン]][[キンクロハジロ]][[ホシハジロ]][[ヨシガモ]]などが採餌している姿が観察できました.
|[[ファイル: 20200825スズムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131641s.jpg|250px|thumb|right|鳴くスズムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 25, 2020)|link=スズムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200825マツムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131650s.jpg|250px|thumb|right|鳴くマツムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 25, 2020)|link=マツムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20231102オオバン_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9961s.JPG|250px|thumb|right|オオバン(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 02, 2023)|link=オオバン
|[[ファイル: 20200827カンタン成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132305s.jpg|250px|thumb|right|[[クズ]]の葉の隙間から鳴くカンタンの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=カンタン_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20231108バン_東広島市鏡_國井撮影IMG_0146s.JPG|250px|thumb|right|バンの幼鳥(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 08, 2023)|link=バン
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ファイル:20231109キンクロハジロオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0229s.JPG|250px|thumb|right|キンクロハジロ(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 09, 2023)|link=キンクロハジロ
|[[ファイル: 20200827エンマコオロギ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132312s.jpg|250px|thumb|right|エンマコオロギの成虫(オス).オスも丸みを帯びた頭部をしている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=エンマコオロギ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20231109ホシハジロオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0279s.JPG|250px|thumb|right|ホシハジロ(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 09, 2023)|link=ホシハジロ
|[[ファイル: 20200827ミツカドコオロギ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132341s.jpg|250px|thumb|right|ミツカドコオロギの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=ミツカドコオロギ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20231109ヨシガモオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0346s.JPG|250px|thumb|right|ヨシガモ(オス)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Nov. 09, 2023)|link=ヨシガモ
|[[ファイル: 20200828ツヅレサセコオロギ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132820s.jpg|250px|thumb|right|鳴くツヅレサセコオロギの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 28, 2020)|link=ツヅレサセコオロギ_広島大学東広島キャンパス]]
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</gallery>
|-
 
|[[ファイル: 20200825ヤマトヒバリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131632s.jpg|250px|thumb|right|ヤマトヒバリの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 25, 2020)|link=ヤマトヒバリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200827クサヒバリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132268s.jpg|250px|thumb|right|クサヒバリの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=クサヒバリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200827オナガササキリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132372s.jpg|250px|thumb|right|鳴くオナガササキリの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=オナガササキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200828マツムシモドキ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132832s.jpg|250px|thumb|right|マツムシモドキの成虫(オス).鳴かない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 28, 2020)|link=マツムシモドキ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200827ウスグモスズ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132270s.jpg|250px|thumb|right|ウスグモスズの成虫(オス).鳴かない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=ウスグモスズ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200827クマスズムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132288s.jpg|250px|thumb|right|クマスズムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=クマスズムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
[[ヤママユ_広島大学東広島キャンパス|ヤママユ]]は大型の蛾で,晩夏から初秋にかけて出現します.[[ヤホシホソマダラ_広島大学東広島キャンパス|ヤホシホソマダラ]]は胴体が青く輝く美しい昼行性の蛾で,キャンパスでは6-7月と9-10月に開けた草地で観察することができます.[[ヒメクロホウジャク_広島大学東広島キャンパス|ヒメクロホウジャク]]も昼行性で,[[ミソハギ]]の花に訪花していました.
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===10月===
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*2023.10.14 キャンパス及び周辺では[[エゾビタキ]][[ノビタキ]]などの旅鳥や[[コサメビタキ]]が見られます.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20231011エゾビタキ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9067s.JPG|250px|thumb|right|エゾビタキ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 11, 2023)|link=エゾビタキ
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ファイル:20231014ノビタキオス_東広島市_國井撮影IMG_9557s.JPG|250px|thumb|right|ノビタキ(オス)(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Oct. 14, 2023)|link=ノビタキ
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ファイル:20230915コサメビタキ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_7999s.JPG|250px|thumb|right|コサメビタキ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 15, 2023)|link=コサメビタキ
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</gallery>
  
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*2023.10.12  キャンパスでは様々なバッタが発生しています.丈の低い草地では[[マダラバッタ_広島大学東広島キャンパス|マダラバッタ]],[[トノサマバッタ_広島大学東広島キャンパス|トノサマバッタ]],[[クルマバッタモドキ_広島大学東広島キャンパス|クルマバッタモドキ]]などが見られます.その他,[[クルマバッタ_広島大学東広島キャンパス|クルマバッタ]]や成虫で越冬する[[ツチイナゴ_広島大学東広島キャンパス|ツチイナゴ]],近年各地で減少している[[セグロイナゴ_広島大学東広島キャンパス|セグロイナゴ]]が見られました.
|[[ファイル: 20200825ヤママユ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131671s.jpg|250px|thumb|right|ヤママユの成虫(メス).翅の色には変異がある.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 25, 2020)|link=ヤママユ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200828ヤホシホソマダラ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132791s.jpg|250px|thumb|right|ヤホシホソマダラの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 28, 2020)|link=ヤホシホソマダラ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20231011マダラバッタ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9127s.JPG|250px|thumb|right|褐色型のマダラバッタの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 11, 2023)|link=マダラバッタ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200827ヒメクロホウジャク成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131955s.jpg|250px|thumb|right|ヒメクロホウジャクの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=ヒメクロホウジャク_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20231012トノサマバッタ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9269s.JPG|250px|thumb|right|褐色型のトノサマバッタの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 12, 2023)|link=トノサマバッタ_広島大学東広島キャンパス
|}
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ファイル:20231011クルマバッタモドキ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9131s.JPG|250px|thumb|right|褐色型のクルマバッタモドキの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 11, 2023)|link=クルマバッタモドキ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231008クルマバッタ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8975s.JPG|250px|thumb|right|褐色型のクルマバッタの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 08, 2023)|link=クルマバッタ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231012ツチイナゴ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_9266s.JPG|250px|thumb|right|ツチイナゴの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 12, 2023)|link=ツチイナゴ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20231005セグロイナゴ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8839s.JPG|250px|thumb|right|セグロイナゴの成虫(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Oct. 05, 2023)|link=セグロイナゴ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
トンボの仲間は,アカネ属の[[マユタテアカネ_広島大学東広島キャンパス|マユタテアカネ]]や[[ヒメアカネ_広島大学東広島キャンパス|ヒメアカネ]],[[マイコアカネ_広島大学東広島キャンパス|マイコアカネ]]の未成熟個体をため池や湿地の周辺で観察することができます.[[アオイトトンボ_広島大学東広島キャンパス|アオイトトンボ]][[コバネアオイトトンボ_広島大学東広島キャンパス|コバネアオイトトンボ]]は既に成熟しており,林縁部の草本にとまる姿が見られます.[[カトリヤンマ_広島大学東広島キャンパス|カトリヤンマ]]などのヤンマは日中は不活発ですが夕方になると活発に飛翔します.
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===9月===
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*2023.09.29 キャンパスでは秋の鳴く虫が見られます.[[マツムシ_広島大学東広島キャンパス|マツムシ]]や[[アオマツムシ_広島大学東広島キャンパス|アオマツムシ]],[[スズムシ_広島大学東広島キャンパス|スズムシ]],[[カンタン_広島大学東広島キャンパス|カンタン]],[[ヒロバネカンタン_広島大学東広島キャンパス|ヒロバネカンタン]]などが鳴いている姿が見られました.[[カンタン_広島大学東広島キャンパス|カンタン]]と[[ヒロバネカンタン_広島大学東広島キャンパス|ヒロバネカンタン]]は似ていますが,[[カンタン_広島大学東広島キャンパス|カンタン]]は「ルルルルルル…」と鳴き,腹部腹面が黒いのに対し,[[ヒロバネカンタン_広島大学東広島キャンパス|ヒロバネカンタン]]は「リー・リー」と鳴き,腹部腹面が黒くないといった違いがあります.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230915マツムシ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8052s.JPG|250px|thumb|right|マツムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 15, 2023)|link=マツムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230913アオマツムシ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_7895s.JPG|250px|thumb|right|アオマツムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 13, 2023)|link=アオマツムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230925スズムシ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8406s.JPG|250px|thumb|right|スズムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 25, 2023)|link=スズムシ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230925カンタン成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8397s.JPG|250px|thumb|right|カンタンの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 25, 2023)|link=カンタン_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230928ヒロバネカンタン成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8464s.JPG|250px|thumb|right|ヒロバネカンタンの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 28, 2023)|link=ヒロバネカンタン_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
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その他,[[ツヅレサセコオロギ_広島大学東広島キャンパス|ツヅレサセコオロギ]],[[エンマコオロギ_広島大学東広島キャンパス|エンマコオロギ]],[[クマスズムシ_広島大学東広島キャンパス|クマスズムシ]]なども見られました.
|[[ファイル: 20200828マイコアカネ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132462s.jpg|250px|thumb|right|マイコアカネの成虫(未成熟オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 28, 2020)|link=マイコアカネ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200827アオイトトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_132111s.jpg|200px|thumb|right|[[ヒメキンミズヒキ]]にとまるアオイトトンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=アオイトトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230914ツヅレサセコオロギ成虫メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_7944s.JPG|250px|thumb|right|ツヅレサセコオロギの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 14, 2023)|link=ツヅレサセコオロギ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200827カトリヤンマ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131716s.jpg|250px|thumb|right|カトリヤンマの成虫(オス).日中は薄暗い林内で休んでいることが多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 27, 2020)|link=カトリヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230926エンマコオロギ成虫メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8431s.JPG|250px|thumb|right|エンマコオロギの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 26, 2023)|link=エンマコオロギ_広島大学東広島キャンパス
|}
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ファイル:20230926クマスズムシ成虫メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_8422s.JPG|250px|thumb|right|クマスズムシの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Sep. 26, 2023)|link=クマスズムシ_広島大学東広島キャンパス
 
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</gallery>
*2020.08.24 キャンパス内で[[アブラゼミ_広島大学東広島キャンパス|アブラゼミ]]や[[ミンミンゼミ_広島大学東広島キャンパス|ミンミンゼミ]],[[クマゼミ_広島大学東広島キャンパス|クマゼミ]],[[ツクツクボウシ_広島大学東広島キャンパス|ツクツクボウシ]]が鳴いています.
 
 
 
*2020.08.11 ががら山の麓の[[ススキ]]群落で[[カヤキリ_広島大学東広島キャンパス|カヤキリ]]を観察することができました.[[カヤキリ_広島大学東広島キャンパス|カヤキリ]]は日本最大の鳴く虫かつ日本最大級のキリギリスで,丈の高い[[ススキ]]や[[ヨシ]]が茂る草原で「ジーーーー」という大きな声で鳴きます.また,成虫になった[[オオカマキリ_広島大学東広島キャンパス|オオカマキリ]]を観察することができました.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200811カヤキリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130346s.jpg|250px|thumb|right|[[ススキ]]にとまるカヤキリの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 11, 2020)|link=カヤキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200811カヤキリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130360s.jpg|250px|thumb|right|カヤキリの成虫(オス).頭頂はやや尖るが,[[クビキリギス_広島大学東広島キャンパス|クビキリギス]]ほどではない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 11, 2020)|link=カヤキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200811オオカマキリ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130404s.jpg|250px|thumb|right|羽化したばかりのオオカマキリの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=オオカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
山地に生息する傾向の強い[[ハサミツノカメムシ_広島大学東広島キャンパス|ハサミツノカメムシ]]を観察することができました.オスの腹部の先には赤い鋏状の突起(生殖節)が見られますが,メスでは見られません.[[ヒゲナガサシガメ_広島大学東広島キャンパス|ヒゲナガサシガメ]]は幼虫で越冬するサシガメで,樹上や山際の手すりでよく見られます.[[アオバハゴロモ_広島大学東広島キャンパス|アオバハゴロモ]]は広葉樹や草本の枝や茎についている様子がよく見られ,キャンパスでの個体数も多いです.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200811ハサミツノカメムシ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130376s.jpg|250px|thumb|right|ハサミツノカメムシの成虫(メス).胸部の両端が赤い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 11, 2020)|link=ハサミツノカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200811ヒゲナガサシガメ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130390s.jpg|250px|thumb|right|ヒゲナガサシガメの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 11, 2020)|link=ヒゲナガサシガメ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200811アオバハゴロモ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130053s.jpg|250px|thumb|right|アオバハゴロモの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 11, 2020)|link=アオバハゴロモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスで見られるコガネグモ類です.キャンパスでは[[コガネグモ_広島大学東広島キャンパス|コガネグモ]]は草地や森林が接するような環境で,[[ナガコガネグモ_広島大学東広島キャンパス|ナガコガネグモ]]はやや湿った草地で,[[ムシバミコガネグモ_広島大学東広島キャンパス|ムシバミコガネグモ]]は林縁の人工物の周辺で見られることが多いです.初夏には[[ふれあいビオトープ]]を中心に[[チュウガタコガネグモ_広島大学東広島キャンパス|チュウガタコガネグモ]]が,これからの季節は薄暗い林縁部では[[コガタコガネグモ_広島大学東広島キャンパス|コガタコガネグモ]]が観察できます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200805コガネグモ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128691s.jpg|250px|thumb|right|コガネグモの成体(メス).林縁部や草地などで見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=コガネグモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200811ナガコガネグモ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130251s.jpg|250px|thumb|right|ナガコガネグモの成体(メス).草地に多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 11, 2020)|link=ナガコガネグモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200805ムシバミコガネグモ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128903s.jpg|250px|thumb|right|ムシバミコガネグモの成体(メス).林縁部に見られた.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=ムシバミコガネグモ_広島大学東広島キャンパス]] 
 
|}
 
 
 
*2020.07.30-08.07 東広島キャンパスで[[マメイタイセキグモ_広島大学東広島キャンパス|マメイタイセキグモ]]と[[カトウツケオグモ_広島大学東広島キャンパス|カトウツケオグモ]]を観察することができました.両種とも全国的に記録の少ない種です.[[マメイタイセキグモ_広島大学東広島キャンパス|マメイタイセキグモ]]はいわゆるナゲナワグモであり,湿度の高い夜間にススキ原などで粘球を振り回し,小型の蛾を誘因して捕らえます.[[カトウツケオグモ_広島大学東広島キャンパス|カトウツケオグモ]]も,何らかの手段でハエを誘引しているのではないかという説がありますが,詳しいことは分かっていません.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200807マメイタイセキグモ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129861s.jpg|250px|thumb|right|マメイタイセキグモの成体(メス).粘球がついた糸を振り回し,小型の蛾に付着させて捕らえる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=マメイタイセキグモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200804マメイタイセキグモ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128352s.jpg|250px|thumb|right|蛾を捕らえたマメイタイセキグモの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 4, 2020)|link=マメイタイセキグモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200731カトウツケオグモ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127884s.jpg|250px|thumb|right|カトウツケオグモの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 31, 2020)|link=カトウツケオグモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスでは[[アキノタムラソウ]]が咲いており,チョウやハチの仲間が訪花します.今回は[[ナミルリモンハナバチ_広島大学東広島キャンパス|ナミルリモンハナバチ]]とその寄生対象とされる[[スジボソコシブトハナバチ_広島大学東広島キャンパス|スジボソコシブトハナバチ]],さらに[[シロスジコシブトハナバチ_広島大学東広島キャンパス|シロスジコシブトハナバチ]]を観察することができました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200806ナミルリモンハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129581s2.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]に訪花するナミルリモンハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=ナミルリモンハナバチ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200805シロスジコシブトハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128921s.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]に訪花するシロスジコシブトハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=シロスジコシブトハナバチ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200805スジボソコシブトハナバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129113s.jpg|250px|thumb|right|[[アキノタムラソウ]]から吸蜜するスジボソコシブトハナバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=スジボソコシブトハナバチ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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===8月===
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*2023.08.08 キャンパスでは[[キイロスズメ_広島大学東広島キャンパス|キイロスズメ]]や[[モモスズメ_広島大学東広島キャンパス|モモスズメ]]などのスズメガが見られ,また[[オナガミズアオ_広島大学東広島キャンパス|オナガミズアオ]]や[[ヤママユ_広島大学東広島キャンパス|ヤママユ]]といった大型の蛾も見られます.[[ヤママユ_広島大学東広島キャンパス|ヤママユ]]の成虫は晩夏から初秋にかけて見ることができます.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230807キイロスズメ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_6636s.JPG|250px|thumb|right|キイロスズメの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Aug. 07, 2023)|link=キイロスズメ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230808モモスズメ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_6688s.JPG|250px|thumb|right|モモスズメの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Aug. 08, 2023)|link=モモスズメ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230808オナガミズアオ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_6671s.JPG|250px|thumb|right|オナガミズアオの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Aug. 08, 2023)|link=オナガミズアオ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230808ヤママユ成虫メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_6677s.JPG|250px|thumb|right|ヤママユの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Aug. 08, 2023)|link=ヤママユ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
角脇調整池の岸辺では[[ツチガエル_広島大学東広島キャンパス|ツチガエル]]のオスが鳴いています.「ギュー、ギュー」という低く濁った音が特徴です.([[ツチガエル|広島県のツチガエル]]のページもご覧ください.)また,カエルやミミズを狙ってか50cmを超える[[ヒバカリ]]の成蛇も現れました.学内の山の林床では空色が美しいキノコの[[ソライロタケ_広島大学東広島キャンパス|ソライロタケ]]を観察することができました.
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キャンパスではトリノフンダマシ類が多く見られます.日中は葉の裏などで休んでおり,湿度の高い夜間になると巣を張ります.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230724シロオビトリノフンダマシ成体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_6195s.JPG|250px|thumb|right|シロオビトリノフンダマシの成体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jul. 24, 2023)|link=シロオビトリノフンダマシ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200731ソライロタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127786s.jpg|250px|thumb|right|ソライロタケ.林床で見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 31, 2020)|link=ソライロタケ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230804トリノフンダマシ成体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_6356s.JPG|250px|thumb|right|トリノフンダマシの成体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Aug. 04, 2023)|link=トリノフンダマシ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200804ツチガエル成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128642s.jpg|250px|thumb|right|鳴くツチガエルの成体(オス).「ギュー、ギュー」という音を発する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 4, 2020)|link=ツチガエル_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230805アカイロトリノフンダマシ成体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_6538s.JPG|250px|thumb|right|アカイロトリノフンダマシの成体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Aug. 05, 2023)|link=アカイロトリノフンダマシ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200807ヒバカリ成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129824s.jpg|250px|thumb|right|ヒバカリの成蛇.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=ヒバカリ]]
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東広島キャンパスのため池には[[ギンヤンマ_広島大学東広島キャンパス|ギンヤンマ]]や[[ショウジョウトンボ_広島大学東広島キャンパス|ショウジョウトンボ]]など,多様なトンボが見られます.ここでは3種取り上げたいと思います.[[チョウトンボ_広島大学東広島キャンパス|チョウトンボ]]は青い光沢感のある翅が特徴的で,[[ヒシ]]や[[ガマ]]などの水生植物が豊富な富栄養池に見られます.富栄養池を好むトンボには[[ウチワヤンマ_広島大学東広島キャンパス|ウチワヤンマ]]や[[タイワンウチワヤンマ_広島大学東広島キャンパス|タイワンウチワヤンマ]]がいます.[[タイワンウチワヤンマ_広島大学東広島キャンパス|タイワンウチワヤンマ]]は元々九州などに分布していましたが,温暖化の影響で北上しているとされています.両種とも腹部先端のうちわ(団扇)が特徴です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200806チョウトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129241s.jpg|250px|thumb|right|チョウトンボの成虫(オス).西条では大変個体数が多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=チョウトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200806ウチワヤンマ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129438s.jpg|250px|thumb|right|ウチワヤンマの成虫.団扇の中に黄斑がある.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=ウチワヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200806タイワンウチワヤンマ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129261s.jpg|250px|thumb|right|タイワンウチワヤンマの成虫.団扇の中に斑紋はないため,全体が黒い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=タイワンウチワヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
晩夏に野外観察をする上で気を付けたいのはイラガ(幼虫)の存在です.イラガの仲間は[[カキノキ]]や[[クリ]]など広葉樹の葉を食べ,多くの種が派手な色彩とトゲだらけの見た目をしていますが,葉裏にいることが多く中々存在に気づくことが難しいです.刺されると電気が走るような痛みを伴うことから「デンキムシ」の俗称があります.ここでは[[イラガ_広島大学東広島キャンパス|イラガ]],[[アオイラガ_広島大学東広島キャンパス|アオイラガ]]、[[アカイラガ_広島大学東広島キャンパス|アカイラガ]],[[ヒメクロイラガ_広島大学東広島キャンパス|ヒメクロイラガ]],[[ヒロヘリアオイラガ_広島大学東広島キャンパス|ヒロヘリアオイラガ]],[[テングイラガ_広島大学東広島キャンパス|テングイラガ]]の6種を紹介します.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200807イラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129716s.jpg|250px|thumb|right|イラガの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=イラガ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200807アオイラガ幼虫東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129710s.jpg|250px|thumb|right|アオイラガの幼虫.[[ヒロヘリアオイラガ_広島大学東広島キャンパス|ヒロヘリアオイラガ]]の幼虫に似るが,背面中央の青帯は一様に色がついている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=アオイラガ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200807アカイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129683s.jpg|250px|thumb|right|アカイラガの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=アカイラガ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200807ヒメクロイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129671s.jpg|250px|thumb|right|[[カキノキ]]を食べるヒメクロイラガの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=ヒメクロイラガ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200805ヒロヘリアオイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128664s.jpg|250px|thumb|right|ヒロヘリアオイラガの幼虫.背面中央の青帯は斑状になっている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=ヒロヘリアオイラガ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200807テングイラガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129675s.jpg|250px|thumb|right|テングイラガの幼虫.10mmほどの大きさ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=テングイラガ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスの朝から夕方にかけてはセミや[[キリギリス_広島大学東広島キャンパス|キリギリス(ニシキリギリス)]]が鳴いています.キャンパスで夏に確認できるセミとしては,[[アブラゼミ_広島大学東広島キャンパス|アブラゼミ]],[[クマゼミ_広島大学東広島キャンパス|クマゼミ]],[[ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス|ニイニイゼミ]],[[ミンミンゼミ_広島大学東広島キャンパス|ミンミンゼミ]],[[ツクツクボウシ_広島大学東広島キャンパス|ツクツクボウシ]],[[ヒグラシ_広島大学東広島キャンパス|ヒグラシ]]の6種です.日が暮れると,秋の鳴く虫が鳴いています.この時期に多いのは[[ハヤシノウマオイ_広島大学東広島キャンパス|ハヤシノウマオイ]]で,「スィーッチョン」と鳴きます.バッタの仲間も見られます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200731ニイニイゼミ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127631s.jpg|250px|thumb|right|ニイニイゼミの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 31, 2020)|link=ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200730ヒグラシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131863s.jpg|200px|thumb|right|ヒグラシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 30, 2020)|link=ヒグラシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200731ニシキリギリス成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127600s.jpg|250px|thumb|right|ニシキリギリスの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 31, 2020)|link=キリギリス_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200805ハヤシノウマオイ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129177s.jpg|250px|thumb|right|ハヤシノウマオイの成虫(オス).「スィーッチョン」とゆっくりとしたテンポで鳴く.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 5, 2020)|link=ハヤシノウマオイ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200807タンボコオロギ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129750s.jpg|250px|thumb|right|タンボコオロギの成虫(オス).初夏に多いコオロギで休耕田などの湿った場所で見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 7, 2020)|link=タンボコオロギ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200806ツマグロバッタ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129411s.jpg|200px|thumb|right|ツマグロバッタの成虫(オス).翅の先や後脚の関節部が黒い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 6, 2020)|link=ツマグロバッタ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
 
===7月===
 
===7月===
東広島キャンパスではカブトムシやクワガタムシが見られるようになりました.[[ミヤマクワガタ_広島大学東広島キャンパス|ミヤマクワガタ]]や[[ノコギリクワガタ_広島大学東広島キャンパス|ノコギリクワガタ]]は大型のクワガタムシで,[[アベマキ]]や[[アラカシ]]などの樹液に集まります.[[カブトムシ_広島大学東広島キャンパス|カブトムシ]]は7月中旬以降によく見られるようになり,樹液を独占していることが多いです.
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*2023.07.16 キャンパスでは[[ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス|ニイニイゼミ]]や[[ヒグラシ_広島大学東広島キャンパス|ヒグラシ]],[[アブラゼミ_広島大学東広島キャンパス|アブラゼミ]],[[ツクツクボウシ_広島大学東広島キャンパス|ツクツクボウシ]]などのセミが発生し,各所で鳴き声が聞かれます.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230706ニイニイゼミ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5415s.JPG|250px|thumb|right|ニイニイゼミの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jul. 06, 2023)|link=ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200721ミヤマクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131268s.jpg|250px|thumb|right|ミヤマクワガタの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 21, 2020)|link=ミヤマクワガタ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230710ヒグラシ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5534s.JPG|250px|thumb|right|ヒグラシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jul. 10, 2023)|link=ヒグラシ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200717ノコギリクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131035s.jpg|250px|thumb|right|ノコギリクワガタの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17, 2020)|link=ノコギリクワガタ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230716アブラゼミ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5761s.JPG|250px|thumb|right|アブラゼミの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jul. 16, 2023)|link=アブラゼミ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200709カブトムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129397s.jpg|250px|thumb|right|カブトムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 9, 2020)|link=カブトムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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</gallery>
|}
 
 
 
夜の雑木林ではほかの昆虫も観察できます.[[コロギス_広島大学東広島キャンパス|コロギス]]は樹上性で,触ると激しく威嚇します.[[シロスジカミキリ_広島大学東広島キャンパス|シロスジカミキリ]]は[[アラカシ]]の樹幹で見られるほか,[[ムクゲコノハ_広島大学東広島キャンパス|ムクゲコノハ]]は樹液を吸っていることが多いです.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200709コロギス成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129333s.jpg|250px|thumb|right|威嚇するコロギスの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 9, 2020)|link=コロギス_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200715シロスジカミキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129821s.jpg|250px|thumb|right|シロスジカミキリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=シロスジカミキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200712ムクゲコノハ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129600s.jpg|250px|thumb|right|ムクゲコノハの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 12, 2020)]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスではまだ梅雨が続いており,林縁部や草地では多くのキノコを観察することができます.[[クロハツモドキ_広島大学東広島キャンパス|クロハツモドキ]]や[[クロハツ_広島大学東広島キャンパス|クロハツ]]には[[ヤグラタケ_広島大学東広島キャンパス|ヤグラタケ]]が寄生している場合が多く,キャンパスでもそれらの老菌から発生している様子が見られます.また,昆虫に寄生する冬虫夏草の一種である[[トガリスズメバチタケ_広島大学東広島キャンパス|トガリスズメバチタケ]]が[[オオスズメバチ_広島大学東広島キャンパス|オオスズメバチ]]から発生している様子が見られました.林縁部には,大型のタマゴタケである[[ハマクサギタマゴタケ_広島大学東広島キャンパス|ハマクサギタマゴタケ(仮称)]]や[[アイタケ_広島大学東広島キャンパス|アイタケ]],[[ムラサキホウキタケモドキ_広島大学東広島キャンパス|ムラサキホウキタケモドキ]]などが生えています.草地では[[ベニセンコウタケ_広島大学東広島キャンパス|ベニセンコウタケ]]を観察できました.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200716ヤグラタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130681s.jpg|250px|thumb|right|[[クロハツモドキ_広島大学東広島キャンパス|クロハツモドキ]]から生じるヤグラタケ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 16, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200717トガリスズメバチタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_121011s.jpg|250px|thumb|right|トガリスズメバチタケ.[[オオスズメバチ_広島大学東広島キャンパス|オオスズメバチ]]から生じている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17, 2020)|link=トガリスズメバチタケ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200715ハマクサギタマゴタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129980s.jpg|250px|thumb|right|ハマクサギタマゴタケ(仮称).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200715アイタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130327s.jpg|250px|thumb|right|アイタケ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=アイタケ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200715ムラサキホウキタケモドキ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130218s.jpg|250px|thumb|right|ムラサキホウキタケモドキ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=ムラサキホウキタケモドキ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200715ベニセンコウタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130153s.jpg|200px|thumb|right|ベニセンコウタケ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)]]
 
|}
 
 
 
カマキリ以外の,前脚に鎌状構造をもつ昆虫を紹介します.[[キカマキリモドキ_広島大学東広島キャンパス|キカマキリモドキ]]はハチのような色彩とカマキリのような頭部,前脚が特徴的ですが,どちらの仲間でもなく[[ウスバカゲロウ_広島大学東広島キャンパス|ウスバカゲロウ]]と同じアミメカゲロウ目に属します.[[ミズカマキリ_広島大学東広島キャンパス|ミズカマキリ]]はカメムシ目の昆虫で,獲物を咀嚼せず口吻を突き刺し,消化液を流して溶けた肉を吸い取ります.[[アシナガサシガメ_広島大学東広島キャンパス|アシナガサシガメ]]は地表に見られる細長いカメムシで,トゲの生えた鎌状の前脚を持っています.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200701キカマキリモドキ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128548s.jpg|250px|thumb|right|キカマキリモドキの成虫(オス).カマキリとは前脚の構え方が異なる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 1, 2020)|link=キカマキリモドキ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200702ミズカマキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129037s.jpg|250px|thumb|right|[[ヒメアメンボ_広島大学東広島キャンパス|ヒメアメンボ]]を捕食するミズカマキリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 2, 2020)|link=ミズカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200712アシナガサシガメ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129592s.jpg|250px|thumb|right|林床を歩くアシナガサシガメの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 12, 2020)]]
 
|}
 
 
 
 
 
山地に生息する傾向の強い昆虫もキャンパスで見られます.[[エゾハサミムシ_広島大学東広島キャンパス|エゾハサミムシ]]は細長い尻鋏をもち,飛翔することができるハサミムシです.[[エゾシモフリスズメ_広島大学東広島キャンパス|エゾシモフリスズメ]]はキャンパスでの個体数は少なく,今回が初確認になります.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200714エゾハサミムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129654s.jpg|250px|thumb|right|エゾハサミムシの成虫(オス).キャンパスでも生息域は限られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 14, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200721エゾシモフリスズメ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131660s.jpg|250px|thumb|right|エゾシモフリスズメの成虫.[[シモフリスズメ_広島大学東広島キャンパス|シモフリスズメ]]に似るが,翅にある各条線が太い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 21, 2020)]]
 
|}
 
 
 
 
 
夏に見られる昆虫にはハネナガウンカという独特なグループが存在します.[[クワヤマハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス|クワヤマハネナガウンカ]],[[アヤヘリハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス|アヤヘリハネナガウンカ]],[[マエグロハネナガウンンカ_広島大学東広島キャンパス|マエグロハネナガウンンカ]]は湿度の高い森林の樹幹や葉裏に見られます.[[キスジハネビロウンカ_広島大学東広島キャンパス|キスジハネビロウンカ]]は林縁部の下草などで観察することが多いです.[[アカハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス|アカハネナガウンカ]]は[[ススキ]]や[[ジュズダマ]]の茂る草地などで植物の汁を吸っていることが多く,独特な顔つきのため愛好家からの人気が高い種です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200626クワヤマハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127237s.jpg|250px|thumb|right|クワヤマハネナガウンカの成虫.記録の少ない種.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 26, 2020)|link=クワヤマハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200701アヤヘリハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128531s.jpg|250px|thumb|right|アヤヘリハネナガウンカの成虫.翅脈が赤い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 1, 2020)|link=アヤヘリハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200715マエグロハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130469s.jpg|250px|thumb|right|マエグロハネナガウンカの成虫.ウスマエグロハネナガウンカに似る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=マエグロハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200717キスジハネビロウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130895s.jpg|250px|thumb|right|キスジハネビロウンカの成虫.ハネナガウンカ類としては小型で,翅の幅が広い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17 2020)|link=キスジハネビロウンカ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200721アカハネナガウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131467s.jpg|250px|thumb|right|アカハネナガウンカの成虫.キャンパスでの個体数は少ない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 21, 2020)|link=アカハネナガウンカ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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東広島市キャンパスで見られるチョウです.[[オオヒカゲ_広島大学東広島キャンパス|オオヒカゲ]]はスゲ類の生える湿地の近くなどで見られます.[[アサマイチモンジ_広島大学東広島キャンパス|アサマイチモンジ]]は通常年三化性で,長い期間にわたって観察することができます.[[イチモンジセセリ_広島大学東広島キャンパス|イチモンジセセリ]]は後翅の一列に並んだ白斑が特徴です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200715オオヒカゲ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130433s.jpg|250px|thumb|right|夜のオオヒカゲの成虫(メス).東広島キャンパスでは広く見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=オオヒカゲ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200715アサマイチモンジ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130570s.jpg|250px|thumb|right|アジサイにとまるアサマイチモンジの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 15, 2020)|link=アサマイチモンジ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200716イチモンジセセリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130774s.jpg|250px|thumb|right|[[ヒメジョオン]]で吸蜜するイチモンジセセリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 16, 2020)|link=イチモンジセセリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスで7月に見られた主な蛾類です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200715オナガミズアオ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129874s.jpg|200px|thumb|right|オナガミズアオの成虫(メス).メスは翅形が丸く,オオミズアオとの識別がやや難しくなる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=オナガミズアオ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200720ウスイロギンモンシャチホコ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131137s.jpg|250px|thumb|right|ウスイロギンモンシャチホコの成虫.幼虫は[[コナラ]]などを食べて育つ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 20, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200720コヒサゴキンウワバ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131167s.jpg|250px|thumb|right|コヒサゴキンウワバの成虫.オオヒサゴキンウワバに似るがやや小型.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 20, 2020)]]
 
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|[[ファイル: 20200717シロシタバ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130900s.jpg|250px|thumb|right|シロシタバの成虫.幼虫は[[ウワミズザクラ]]や[[イヌザクラ]]を食べる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 17, 2020)|link=シロシタバ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200714キシタバ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129665s.jpg|250px|thumb|right|樹液を吸うキシタバの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 14, 2020)|link=キシタバ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200715コシロシタバ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130437s.jpg|250px|thumb|right|樹液を吸うコシロシタバの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 15, 2020)|link=コシロシタバ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
その他の虫です.
 
  
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また,多くのジャノメチョウ類も見られます.
|[[ファイル: 20200716スギハラクモバチ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130547s.jpg|250px|thumb|right|[[ヤブガラシ]]で吸蜜するスギハラクモバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 16, 2020)]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200720ミミズク成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_131154s.jpg|250px|thumb|right|ミミズクの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 20, 2020)]]
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ファイル:20230613オオヒカゲ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_4267s.JPG|250px|thumb|right|オオヒカゲの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 13, 2023)|link=オオヒカゲ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200702ヒメギス成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128680s.jpg|250px|thumb|right|ヒメギスの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 2, 2020)]]
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ファイル:20230701ヒメジャノメ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5279s.JPG|250px|thumb|right|ヒメジャノメの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jul. 01, 2023)|link=ヒメジャノメ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230706クロヒカゲ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5368s.JPG|250px|thumb|right|クロヒカゲの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jul. 06, 2023)|link=クロヒカゲ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200712ミツオホシハナノミ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129552s.jpg|250px|thumb|right|ミツオホシハナノミの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 12, 2020)]]
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ファイル:20230706ジャノメチョウ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5434s.JPG|250px|thumb|right|ジャノメチョウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jul. 06, 2023)|link=ジャノメチョウ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200716オオヨツスジハナカミキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130623s.jpg|250px|thumb|right|オオヨツスジハナカミキリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 16, 2020)]]
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</gallery>
|[[ファイル: 20200717キマダラミヤマカミキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130918s.jpg|250px|thumb|right|キマダラミヤマカミキリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 16, 2020)]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200712オオヨツボシゴミムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129622s.jpg|250px|thumb|right|オオヨツボシゴミムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 12, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200703ハイイロチョッキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129134s.jpg|250px|thumb|right|ハイイロチョッキリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 3, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200709ヤマトゴキブリ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_129352s.jpg|250px|thumb|right|ヤマトゴキブリの成虫(メス).メスは翅が短い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jul. 9, 2020)]]
 
|}
 
  
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*2023.07.06 キャンパスでは[[ヒグラシ_広島大学東広島キャンパス|ヒグラシ]]と[[アブラゼミ_広島大学東広島キャンパス|アブラゼミ]]が鳴き始めました.
 
===6月===
 
===6月===
*2020.06.26 東広島キャンパスでは[[ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス|ニイニイゼミ]]と[[アブラゼミ_広島大学東広島キャンパス|アブラゼミ]]が鳴き始めました.
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*2023.06.28 [[ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス|ニホンアカガエル]]と[[シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス|シュレーゲルアオガエル]]の変態したばかりの幼体や[[トノサマガエル_広島大学東広島キャンパス|トノサマガエル]]が鳴いている姿が見られました.また,カエルの多い場所では[[シマヘビ]]や[[ヒバカリ]]などのヘビも見られます.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
[[生態実験園]]の水田では田植えが完了し,[[ホウネンエビ_広島大学東広島キャンパス|ホウネンエビ]]や[[ハイイロゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|ハイイロゲンゴロウ]]の姿が見られるようになりました.[[ホウネンエビ_広島大学東広島キャンパス|ホウネンエビ]]は夏の水田で仰向けになって泳ぐ鰓脚綱の一種で,地域によってはアジアカブトエビやカイエビなどとともに見られます.[[ハイイロゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|ハイイロゲンゴロウ]]は敏捷に泳ぐ小型のゲンゴロウで,都市の公園などでも見られる普通種です.[[イネミズゾウムシ_広島大学東広島キャンパス|イネミズゾウムシ]]はアメリカ原産の外来種で,水稲の害虫とされています.水中に入ると脚を小刻みに動かして遊泳することができます.
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ファイル:20230612ニホンアカガエル幼体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_4214s.JPG|250px|thumb|right|ニホンアカガエルの幼体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 12, 2023)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス
 
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ファイル:20230624シュレーゲルアオガエル幼体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5113s.JPG|250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルの幼体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 24, 2023)|link=シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230617トノサマガエルオス成体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_4778s.JPG|250px|thumb|right|鳴くトノサマガエルの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 17, 2023)|link=トノサマガエル_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200623ホウネンエビ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130613s.jpg|250px|thumb|right|抱卵しているホウネンエビの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 23, 2020)]]
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ファイル:20230613シマヘビ成体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_4261s.JPG|250px|thumb|right|シマヘビの成蛇.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 13, 2023)|link=シマヘビ
|[[ファイル: 20200625ハイイロゲンゴロウ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126826s.jpg|250px|thumb|right|ハイイロゲンゴロウの成虫(メス).東広島キャンパスでは水田に水が入っていない時期にはほとんど見られない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 25, 2020)]]
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ファイル:20230628ヒバカリ幼体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5194s.JPG|250px|thumb|right|ヒバカリの幼蛇.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 28, 2023)|link=ヒバカリ
|[[ファイル: 20200623イネミズゾウムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130587s.jpg|250px|thumb|right|遊泳するイネミズゾウムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 23, 2020)]]
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</gallery>
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梅雨入りしたことで,東広島キャンパスでは各所でキノコを観察することができました.総合科学部棟周辺では[[キタマゴタケ_広島大学東広島キャンパス|キタマゴタケ]]が,教育学部棟周辺では[[アカヤマドリ_広島大学東広島キャンパス|アカヤマドリ]]が,山中池周辺では[[タマゴテングタケモドキ_広島大学東広島キャンパス|タマゴテングタケモドキ]]の子実体が出ていました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200626キタマゴタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126928s.jpg|250px|thumb|right|キタマゴタケ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 26, 2020)|link=キタマゴタケ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200626アカヤマドリ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127110s.jpg|250px|thumb|right|アカヤマドリ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 26, 2020)|link=アカヤマドリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200627タマゴテングタケモドキ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127259s.jpg|200px|thumb|right|タマゴテングタケモドキ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 27, 2020)|link=タマゴテングタケモドキ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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樹液や灯火にはクワガタムシが集まっています.[[スジクワガタ_広島大学東広島キャンパス|スジクワガタ]]は[[コクワガタ_広島大学東広島キャンパス|コクワガタ]]に酷似していますが,大アゴの内歯の突起が一つ多いのが特徴です.[[ヒラタクワガタ_広島大学東広島キャンパス|ヒラタクワガタ]]は西日本に多いクワガタで,挟む力が大変強力です.[[ネブトクワガタ_広島大学東広島キャンパス|ネブトクワガタ]]はブナ科の樹液にはあまり集まらず,クワやモミなどの樹液に寄ってくることがあります.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200619スジクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_169250s.jpg|250px|thumb|right|スジクワガタの成虫(オス).[[コクワガタ_広島大学東広島キャンパス|コクワガタ]]より個体数は少ない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 19, 2020)|link=スジクワガタ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200608ヒラタクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126388s.jpg|250px|thumb|right|ヒラタクワガタの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 8, 2020)|link=ヒラタクワガタ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200625ネブトクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126870s.jpg|250px|thumb|right|ネブトクワガタの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 25, 2020)|link=ネブトクワガタ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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ホタルといえば清流に生息する[[ゲンジボタル_広島大学東広島キャンパス|ゲンジボタル]]や水田に生息するヘイケボタルのイメージが強いですが,東広島キャンパスにはそれ以外の陸生ホタルも見られます.[[オバボタル_広島大学東広島キャンパス|オバボタル]]や[[オオマドボタル_広島大学東広島キャンパス|オオマドボタル]]などがその例です.後者は幼虫の腹部先端が光りますが,目立ちません.幼虫は陸生貝類などを食べる雑食性で,[[コハクオナジマイマイ_広島大学東広島キャンパス|コハクオナジマイマイ]]もその獲物の一つであると考えられます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200627オオマドボタル成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127277s.jpg|250px|thumb|right|オオマドボタルの成虫(オス).クロマドボタルに似るが,胸部の中心部が赤い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 27, 2020)|link=オオマドボタル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200624オオマドボタル幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130916s.jpg|250px|thumb|right|オオマドボタル(幼虫).夜間は腹部の先端が発光する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 24, 2020)|link=オオマドボタル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200627コハクオナジマイマイ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_127344s.jpg|250px|thumb|right|コハクオナジマイマイ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 27, 2020)|link=コハクオナジマイマイ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
野外での散策は虫刺されがつきもので,東広島キャンパスでは特に蚊に刺されることが多いです.藪や森林の中,湿地,家屋内外など様々な環境に蚊は現れます.対策としては長袖長ズボンを着用して肌を覆ったり,虫よけスプレーをふったりなどが効果的です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200616ヒトスジシマカ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128437s.jpg|250px|thumb|right|吸血中のヒトスジシマカの成虫(メス).東広島キャンパスでは最も刺される機会が多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 16, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200616キンパラナガハシカ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128298s.jpg|250px|thumb|right|吸血するキンパラナガハシカの成虫(メス).口吻が長く,頭部が鮮やかな青色をしている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 16, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200623ヤマトヤブカ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_130818s.jpg|250px|thumb|right|吸血中のヤマトヤブカの成虫(メス).ががら山などで多く見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 23, 2020)]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスで見られた生き物について,情報提供がありました.2019年10月29日にはぶどう池の周辺で[[ノゴマ]]が観察され,2020年4月29日には,バードウォール周辺で[[オオキンカメムシ_広島大学東広島キャンパス|オオキンカメムシ]]が見つかったとのことです.いずれも貴重な記録です.
 
 
 
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|[[ファイル:20200429オオキンカメムシ_東広島市鏡山_永冨由佳撮影_IMG_6770s.JPG|250px|thumb|right|オオキンカメムシ.アブラギリに寄生する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 永冨由佳, Apr. 29, 2020)|link=オオキンカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル:20191029ノゴマオス_東広島市鏡山_永冨由佳撮影_IMG_3466s.JPG|250px|thumb|right|ノゴマ(オス).喉が鮮やかな赤色.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 永冨由佳, Oct. 29, 2019)|link=ノゴマ]]
 
|}
 
 
 
*2020.06.12-19 東広島キャンパスの山中谷川や角脇川では[[ゲンジボタル_広島大学東広島キャンパス|ゲンジボタル]]が舞っています.6月下旬までが見頃です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200617ゲンジボタル_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128512s.jpg|250px|thumb|right|[[生態実験園]]に舞うゲンジボタル.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 17, 2020)|link=ゲンジボタル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200617ゲンジボタル成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128806s.jpg|250px|thumb|right|発光するゲンジボタルの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 17, 2020)|link=ゲンジボタル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
*2020.06.02-12 東広島キャンパスで[[シロマダラ]]と[[ヒバカリ]]を観察することができました.[[シロマダラ]]は東広島キャンパス周辺でも個体数が多いですが,夜行性のため人目につくことが少ないです.[[ヒバカリ]]は薄暗い時間帯(早朝や夕方)に,湿地の周りに見られることがあります.また,キャンパス内ではありませんが,周辺地区で模様と色彩が変異した[[ニホンマムシ]]が見られました.広島県内では度々目撃されています.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200610シロマダラ成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126970s.jpg|250px|thumb|right|雨天の深夜に植物の上を移動中のシロマダラ(成蛇).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 10, 2020)|link=シロマダラ]]
 
|[[ファイル: 20200605ヒバカリ幼蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126003s.jpg|250px|thumb|right|ヒバカリ(幼蛇).成蛇に比べて黒っぽい.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 5, 2020)|link=ヒバカリ]]
 
|[[ファイル: 20200602ニホンマムシ成蛇(変異)_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125796s.jpg|250px|thumb|right|ニホンマムシ(成蛇).色彩・模様が変異している.(発見者:上岡佑玄)(広島県東広島市; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 2, 2020)|link=ニホンマムシ]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスの沢で青い[[サワガニ]]を観察することができました.青い[[サワガニ]]は全国各所で見られますが,東広島キャンパスでは稀に見つかるようです.また,[[ニホンヒキガエル_広島大学東広島キャンパス|ニホンヒキガエル]]の成体を観察することができました.[[ニホンヒキガエル|広島県のニホンヒキガエル]]のページもご覧ください.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200610サワガニ成体メス(青)_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126844s.jpg|250px|thumb|right|サワガニの成体(メス).青白い体色の個体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 10, 2020)|link=サワガニ]]
 
|[[ファイル: 20200610サワガニ成体メス(青)_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126868s.jpg|250px|thumb|right|青いサワガニの成体(メス).威嚇している.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 10, 2020)|link=サワガニ]]
 
|[[ファイル: 20200608ニホンヒキガエル成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126496s.jpg|250px|thumb|right|ニホンヒキガエルの成体(メス).(発見者:吉野僚)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 8, 2020)|link=ニホンヒキガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスで[[ハッチョウトンボ_広島大学東広島キャンパス|ハッチョウトンボ]]が出現しています.[[ハッチョウトンボ_広島大学東広島キャンパス|ハッチョウトンボ]]はトンボ亜目(不均翅亜目)では世界最小種とされており,広島県では絶滅危惧II類に指定されている希少な昆虫です.そのほか[[コオニヤンマ_広島大学東広島キャンパス|コオニヤンマ]]が発生しているのを確認したり,山の水たまりで[[ヤブヤンマ_広島大学東広島キャンパス|ヤブヤンマ]]を観察したりすることができました.
 
  
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キャンパスでは[[ネブトクワガタ_広島大学東広島キャンパス|ネブトクワガタ]]や[[ヒラタクワガタ_広島大学東広島キャンパス|ヒラタクワガタ]],[[ミヤマクワガタ_広島大学東広島キャンパス|ミヤマクワガタ]]などのクワガタが樹液に集まっている姿を観察できます.
|[[ファイル: 20200602ハッチョウトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125536s.jpg|250px|thumb|right|ハッチョウトンボの成虫(オス).体長は20mm前後.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 2, 2020)|link=ハッチョウトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200608コオニヤンマ成虫(未成熟)_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126156s.jpg|250px|thumb|right|コオニヤンマの成虫(未成熟).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 8, 2020)|link=コオニヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230624ネブトクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5116s.JPG|250px|thumb|right|ネブトクワガタの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 24, 2023)|link=ネブトクワガタ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200610ヤブヤンマヤゴ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126887s.jpg|250px|thumb|right|ヤブヤンマのヤゴ.胸部背面に鮮やかな斑紋が見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 10, 2020)|link=ヤブヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230627ヒラタクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5163s.JPG|250px|thumb|right|ヒラタクワガタの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 27, 2023)|link=ヒラタクワガタ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230627ミヤマクワガタ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_5174s.JPG|250px|thumb|right|ミヤマクワガタの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 27, 2023)|link=ミヤマクワガタ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
東広島キャンパスで観察することができたハエトリグモです.[[ミスジハエトリ_広島大学東広島キャンパス|ミスジハエトリ]]は家屋内で見られることの多いハエトリグモで,オスは赤い帯が特徴的です.建物の中で見られるハエトリグモにはほかに[[アダンソンハエトリ_広島大学東広島キャンパス|アダンソンハエトリ]]や[[チャスジハエトリ_広島大学東広島キャンパス|チャスジハエトリ]]がいます.林床には[[ヨダンハエトリ_広島大学東広島キャンパス|ヨダンハエトリ]]が見られます.鮮やかなハエトリグモで,成熟したオスは特に目立ちます.[[ヒトリコゲチャハエトリ_広島大学東広島キャンパス|ヒトリコゲチャハエトリ]]は河原や石垣で見られるハエトリグモで,家の垣根などでも観察することができます.
 
  
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*2023.06.23 キャンパスでは[[ニイニイゼミ_広島大学東広島キャンパス|ニイニイゼミ]]が鳴き始めました.
|[[ファイル: 20200605ミスジハエトリ成体(オス)_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125905s.jpg|250px|thumb|right|ミスジハエトリの成体(オス).同じ環境で見られる[[アダンソンハエトリ_広島大学東広島キャンパス|アダンソンハエトリ]]や[[チャスジハエトリ_広島大学東広島キャンパス|チャスジハエトリ]]と比べると小型.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 5, 2020)|link=ミスジハエトリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200602ヨダンハエトリ成体(オス)_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125557s.jpg|250px|thumb|right|ヨダンハエトリの成体(オス).オスは成熟すると額の赤帯が目立つ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 2, 2020)|link=ヨダンハエトリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200602ヒトリコゲチャハエトリ成体(オス)_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125637s.jpg|250px|thumb|right|ヒトリコゲチャハエトリの成体(オス).石垣の上などで見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 2, 2020)|link=ヒトリコゲチャハエトリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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鳴く虫といえば初夏のイメージがありますが,初夏にも鳴き声を聞くことができます.日中のイネ科群落では[[ナキイナゴ_広島大学東広島キャンパス|ナキイナゴ]]が「ジキ・ジキ・ジキ」と鳴いています.日が暮れると,湿地では[[キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス|キンヒバリ]]が「リッリッリッリーーー」と美しい声で鳴いています.乾いた草地では[[コガタコオロギ_広島大学東広島キャンパス|コガタコオロギ]]が「ビー!!」と間を置いて鳴きます.本種はアカデミック地区の草地であればどこでも鳴き声を聞くことができますが,姿はやや見つけにくいです.[[クビキリギス_広島大学東広島キャンパス|クビキリギス]]やシブイロカヤキリは以前ほど鳴き声を聞かなくなってしまいました.
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*2023.06.13 今の時期に鳴く虫が見られます.[[ナキイナゴ_広島大学東広島キャンパス|ナキイナゴ]]は日中,ススキが生える草地などで「シャカシャカ...」と鳴いています.夜間には[[キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス|キンヒバリ]]が「リッリッリッリー」と鳴き,[[コガタコオロギ_広島大学東広島キャンパス|コガタコオロギ]]が「ビー!」と鳴いている姿を観察できます.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230610ナキイナゴ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_4098s.JPG|250px|thumb|right|ナキイナゴの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 10, 2023)|link=ナキイナゴ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200602ナキイナゴ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125504s.jpg|250px|thumb|right|ナキイナゴの成虫(オス).脚をこすらせて「ジキ・ジキ・ジキ」と鳴く.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 2, 2020)|link=ナキイナゴ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230613キンヒバリ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_4279s.JPG|250px|thumb|right|キンヒバリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 13, 2023)|link=キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200603キンヒバリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125879s.jpg|250px|thumb|right|キンヒバリの成虫(オス).湿地に見られるヒバリモドキで,「リッリッリッリーーー」と鳴く.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 3, 2020)|link=キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230607コガタコオロギ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_4026s.JPG|250px|thumb|right|コガタコオロギの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jun. 07, 2023)|link=コガタコオロギ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200603コガタコオロギ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125834s.jpg|250px|thumb|right|コガタコオロギの成虫(オス).初夏に出現するコオロギで,「ビー!!」と鳴く.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 3, 2020)|link=コガタコオロギ_広島大学東広島キャンパス]]
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6月になり,[[シンジュサン_広島大学東広島キャンパス|シンジュサン]]が見られるようになりました.大変大きなガで,三日月のような模様が特徴的です.[[オナガミズアオ_広島大学東広島キャンパス|オナガミズアオ]]と[[オオミズアオ_広島大学東広島キャンパス|オオミズアオ]]は酷似していますが,触角の色や翅端の形,眼状紋の形,前翅前縁の色の違いなどを総合的に確認して同定することができます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200608シンジュサン成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126361s.jpg|250px|thumb|right|シンジュサンの成虫(オス).それぞれの翅には三日月状の模様が入る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 8, 2020)|link=シンジュサン_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200608オナガミズアオ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126627s.jpg|250px|thumb|right|オナガミズアオの成虫(オス).[[オオミズアオ_広島大学東広島キャンパス|オオミズアオ]]に酷似しており,識別点を総合的に判断して同定する必要がある.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 8, 2020)|link=オナガミズアオ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200610オオミズアオ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_126797s.jpg|250px|thumb|right|オオミズアオの成虫(オス).[[オナガミズアオ_広島大学東広島キャンパス|オナガミズアオ]]よりも個体数は多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 10, 2020)|link=オオミズアオ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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===5月===
 
===5月===
*2020.05.22 キャンパス内で[[ハルゼミ_広島大学東広島キャンパス|ハルゼミ]]が鳴いています.[[生態実験園]]や[[ふれあいビオトープ]]で変態して陸に上がった[[ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス|ニホンアカガエル]]の幼体を見かけるようになりました.
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*2023.05.19 キャンパス内の池では多くのトンボが見られます.[[トラフトンボ_広島大学東広島キャンパス|トラフトンボ]]や[[クロスジギンヤンマ_広島大学東広島キャンパス|クロスジギンヤンマ]],[[ヨツボシトンボ_広島大学東広島キャンパス|ヨツボシトンボ]]などが池を周回している様子や[[ハラビロトンボ_広島大学東広島キャンパス|ハラビロトンボ]]や[[クロイトトンボ_広島大学東広島キャンパス|クロイトトンボ]]などが見られます.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230428トラフトンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2416s.JPG|250px|thumb|right|トラフトンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 28, 2023)|link=トラフトンボ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル:20200522ニホンアカガエル幼体_東広島市鏡山_池田撮影_IMG_58773s.JPG|250px|thumb|left|ニホンアカガエルの幼体(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, May 22, 2020)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230511クロスジギンヤンマ成虫オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3173s.JPG|250px|thumb|right|クロスジギンヤンマの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, May. 11, 2023)|link=クロスジギンヤンマ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200502ニホンイシガメ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_115369s.jpg|250px|thumb|right|ニホンイシガメ(成体).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 2, 2020)|link=ニホンイシガメ]]
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ファイル:20230518ヨツボシトンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3395s.JPG|250px|thumb|right|ヨツボシトンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, May. 18, 2023)|link=ヨツボシトンボ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200508ヌマガエル成体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_117138s.jpg|250px|thumb|right|ヌマガエルの成体.背中線が入っている個体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 8, 2020)|link=ヌマガエル]]
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ファイル:20230511ハラビロトンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_3278s.JPG|250px|thumb|right|ハラビロトンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, May. 11, 2023)|link=ハラビロトンボ_広島大学東広島キャンパス
|}
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ファイル:20230514クロイトトンボ_東広島市鏡山_竹内撮影_PICT0092s.JPG|250px|thumb|right|交尾中のクロイトトンボ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 竹内史, May. 14, 2023)|link=クロイトトンボ_広島大学東広島キャンパス
 
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</gallery>
5月に見られた生き物です.ががら山で[[コルリ]],[[クロツグミ]],[[オオムシクイ]]を観察することができました.[[コルリ]]は薮がちなところに見られ,「チッチッチッチ…ピルルルン」と囀ります.[[クロツグミ]]は早朝や夕方であればキャンパス内の草地でも観察することができました.[[オオムシクイ]]は「ジジロ・ジジロ」とやや濁った声で囀ります.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200502コルリオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_114439s.jpg|250px|thumb|right|コルリ(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 2, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200506クロツグミオス_東広島市鏡山_佐藤撮影.jpg|250px|thumb|right|クロツグミ(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 佐藤大規, May. 6, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200521オオムシクイオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_128517s.jpg|250px|thumb|right|オオムシクイ(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 21, 2020)]]
 
|}
 
 
 
タマムシの仲間がたくさん見られました.[[アオマダラタマムシ_広島大学東広島キャンパス|アオマダラタマムシ]]は赤や青などの金属光沢が特徴のタマムシで,サクラやウメなどの材に集まります.[[オオムツボシタマムシ_広島大学東広島キャンパス|オオムツボシタマムシ]]は比較的大型のタマムシで,同属の[[ムツボシタマムシ_広島大学東広島キャンパス|ムツボシタマムシ]]よりも一回り大型です.[[クロナガタマムシ_広島大学東広島キャンパス|クロナガタマムシ]]は危険を感じると敏捷に飛翔します.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200502アオマダラタマムシ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_114938s.jpg|250px|thumb|right|アオマダラタマムシの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 2, 2020)|link=アオマダラタマムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200528オオムツボシタマムシ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_120929s.jpg|250px|thumb|right|コナラ材の上で産卵場所を求めるオオムツボシタマムシの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 28, 2020)|link=オオムツボシタマムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200523クロナガタマムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_120315s.jpg|250px|thumb|right|クロナガタマムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 23, 2020)|link=クロナガタマムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
[[フジ]]や[[ヤマフジ]]の咲く時期には[[キムネクマバチ_広島大学東広島キャンパス|キムネクマバチ]]のオスがホバリングしながらメスを待つ姿が見られました.[[クロムネアオハバチ_広島大学東広島キャンパス|クロムネアオハバチ]]は淡い緑色の体色が特徴で,幼虫はササ類を食べることが知られています.[[ホリカワクシヒゲガガンボ_広島大学東広島キャンパス|ホリカワクシヒゲガガンボ]]はハチのような奇抜な色彩から危険なイメージがありますが,ガガンボ類のため毒針を持たず,無害な虫です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200522キムネクマバチ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_119095s.jpg|250px|thumb|right|キムネクマバチの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 22, 2020)|link=キムネクマバチ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200502クロムネアオハバチ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_115063s.jpg|250px|thumb|right|クロムネアオハバチの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 2, 2020)|link=クロムネアオハバチ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200530ホリカワクシヒゲガガンボ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125227s.jpg|250px|thumb|right|ホリカワクシヒゲガガンボの成虫(メス).ベッコウガガンボに似る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=ホリカワクシヒゲガガンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
春~初夏に羽化する蛾類が見られました.[[オオミズアオ_広島大学東広島キャンパス|オオミズアオ]]はヤママユガ科の大型蛾で,青白い翅と尾状突起が特徴的です.[[シロスジトモエ_広島大学東広島キャンパス|シロスジトモエ]]と[[オオトモエ_広島大学東広島キャンパス|オオトモエ]]はともにトモエガ亜科のガで,色や模様がよく似ていますが,大きさが一回りほど異なります(オオトモエのほうが大型).
 
 
 
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|[[ファイル: 20200521オオミズアオ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_119015s.jpg|250px|thumb|right|オオミズアオの成虫(オス). [[オナガミズアオ_広島大学東広島キャンパス|オナガミズアオ]]に似る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 21, 2020)|link=オオミズアオ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200530シロスジトモエ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125390s.jpg|250px|thumb|right|シロスジトモエの成虫.[[オオトモエ_広島大学東広島キャンパス|オオトモエ]]に似るが一回りほど小型.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=シロスジトモエ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200530オオトモエ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125429s.jpg|250px|thumb|right|オオトモエの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=オオトモエ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
トンボ類では,[[ムカシヤンマ_広島大学東広島キャンパス|ムカシヤンマ]]がキャンパスで広域に観察することができます.樹林地の周辺を歩くと見られることが多いです.[[サラサヤンマ_広島大学東広島キャンパス|サラサヤンマ]]は湿地をゆったりと飛翔する小型のヤンマで,[[生態実験園]]と[[ふれあいビオトープ]]のいずれの場所でも観察することができます.[[グンバイトンボ_広島大学東広島キャンパス|グンバイトンボ]]は広島県の準絶滅危惧種に指定されており,中脚と後脚の脛節が軍配状に広がります.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200530ムカシヤンマ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125110s.jpg|250px|thumb|right|ムカシヤンマの成虫.翅の縁紋が細長い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=ムカシヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200527グンバイトンボ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_120671s.jpg|250px|thumb|right|グンバイトンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 27, 2020)|link=グンバイトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200528サラサヤンマ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_121074s.jpg|250px|thumb|right|ぶら下がるサラサヤンマの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 28, 2020)|link=サラサヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
上旬~中旬にかけては日当たりの良い草地で[[キバネツノトンボ_広島大学東広島キャンパス|キバネツノトンボ]]が見られました.去年に引き続いての確認ですが,今年の個体数は少ないようです.[[タイリククロスジヘビトンボ_広島大学東広島キャンパス|タイリククロスジヘビトンボ]]はキャンパス内の外灯に飛来していることが多いです.[[コマダラウスバカゲロウ_広島大学東広島キャンパス|コマダラウスバカゲロウ]]は地衣類を身に纏い,獲物を待ちます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200508キバネツノトンボ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_117370s.jpg|250px|thumb|right|キバネツノトンボの成虫(メス).後翅の鮮やかな黄色が特徴.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 8, 2020)|link=キバネツノトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200519タイリククロスジヘビトンボ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_118077s.jpg|250px|thumb|right|タイリククロスジヘビトンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 19, 2020)|link=タイリククロスジヘビトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200530コマダラウスバカゲロウ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125361s.jpg|250px|thumb|right|コマダラウスバカゲロウの幼虫.レプラゴケを身に纏い獲物を待つ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=コマダラウスバカゲロウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
5月に観察されたカメムシ目の一覧です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200530アカスジキンカメムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125021s.jpg|250px|thumb|right|アカスジキンカメムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=アカスジキンカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200526ヨコヅナツチカメムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_120584s.jpg|250px|thumb|right|ヨコヅナツチカメムシの成虫.体長20mmほどでツチカメムシ科としては大型.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 26, 2020)|link=ヨコヅナツチカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200522セスジナガカメムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_119458s.jpg|250px|thumb|right|セスジナガカメムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 22, 2020)|link=セスジナガカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200522オオメナガカメムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_119573s.jpg|250px|thumb|right|オオメナガカメムシの成虫.体長は5mmほど.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 22, 2020)|link=オオメナガカメムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200504ヤスマツアメンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_116385s.jpg|250px|thumb|right|ヤスマツアメンボの成虫(オス).[[コセアカアメンボ_広島大学東広島キャンパス|コセアカアメンボ]]と同様薄暗い湿地で見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 4, 2020)|link=ヤスマツアメンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200530カタビロクサビウンカ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_124933s.jpg|250px|thumb|right|カタビロクサビウンカの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=カタビロクサビウンカ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
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*2023.05.16 キャンパスでは[[トゲヒシバッタ_広島大学東広島キャンパス|トゲヒシバッタ]]が見られました.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230516トゲヒシバッタ 東広島市鏡山 竹内撮影 P5160202s.JPG|250px|thumb|right|トゲヒシバッタの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 竹内史, May. 16, 2023)
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</gallery>
  
個性的なテントウムシの仲間を観察することができました.
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*2023.05.14 キャンパスでは脱皮中の[[ニホンカナヘビ]]が見られました.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230514ニホンカナヘビ 東広島市鏡山 竹内撮影 PICT0048s.JPG|250px|thumb|right|脱皮中のニホンカナヘビ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 竹内史, May. 14, 2023)
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</gallery>
  
{|
 
|[[ファイル: 20200523カメノコテントウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_110224s.jpg|250px|thumb|right|カメノコテントウの成虫.体長は12mmほどで大型.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 23, 2020)|link=カメノコテントウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200508シロジュウシホシテントウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_117400s.jpg|250px|thumb|right|シロジュウシホシテントウの成虫.キジラミ類を捕食する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 8, 2020)|link=シロジュウシホシテントウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200527アミダテントウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_120762s.jpg|250px|thumb|right|アミダテントウの成虫.[[アオバハゴロモ_広島大学東広島キャンパス|アオバハゴロモ]]の幼虫を食べるとされる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 27, 2020)|link=アミダテントウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
 
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*2023.05.03-08 キャンパスでは夏鳥の[[コサメビタキ]]や上空を通過する[[ハチクマ]][[オオタカ]]が見られました.
ザトウムシとハエトリグモの仲間です.これらのザトウムシは湿度の高い林床などで見られます.[[ニホンアカザトウムシ_広島大学東広島キャンパス|ニホンアカザトウムシ]]と[[オオアカザトウムシ_広島大学東広島キャンパス|オオアカザトウムシ]]は触肢が鎌状になっている特徴的なザトウムシで,後者の方が大型で,触肢脛節の形状が異なります.[[マメザトウムシ_広島大学東広島キャンパス|マメザトウムシ]]は苔むした倒木上などを歩き回ります.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
[[カタオカハエトリ_広島大学東広島キャンパス|カタオカハエトリ]]は乾いた裸地などで見られ,[[ヤマトシロアリ_広島大学東広島キャンパス|ヤマトシロアリ]]の生殖虫を捕食している姿を観察することができました.[[ヤサアリグモ_広島大学東広島キャンパス|ヤサアリグモ]]は[[アリグモ_広島大学東広島キャンパス|アリグモ]]より小型のハエトリグモで,林床の草木の上などに見られます.
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ファイル:20230503コサメビタキ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2513s.JPG|250px|thumb|right|コサメビタキ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, May. 03, 2023)|link=コサメビタキ
 
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ファイル: 20230504ハチクマオス_東広島市鏡山_國井撮影_2802s.JPG|250px|thumb|right|ハチクマ(オス).(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, May. 04, 2023)|link=ハチクマ
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ファイル:20230508オオタカ_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2899s.JPG|250px|thumb|right|オオタカ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, May. 08, 2023)|link=オオタカ
|[[ファイル: 20200505ニホンアカザトウムシ成体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_116585s.jpg|250px|thumb|right|ニホンアカザトウムシ(成体).触肢脛節にトゲはほとんどない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 5, 2020)|link=ニホンアカザトウムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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</gallery>
|[[ファイル: 20200505オオアカザトウムシ成体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_116525s.jpg|250px|thumb|right|オオアカザトウムシ(成体).触肢脛節にトゲが多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 5, 2020)|link=オオアカザトウムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200526マメザトウムシ成体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_120609s.jpg|250px|thumb|right|マメザトウムシ(成体).小さいザトウムシ類で、眼丘が発達している.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 26, 2020)|link=マメザトウムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200504カタオカハエトリ成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_116082s.jpg|250px|thumb|right|カタオカハエトリの成体(オス).[[ヤマトシロアリ_広島大学東広島キャンパス|ヤマトシロアリ]]の生殖虫を捕食している.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=カタオカハエトリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200530ヤサアリグモ成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_125063s.jpg|250px|thumb|right|ヤサアリグモの成体(オス).上顎を開いている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2020)|link=ヤサアリグモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200505キノボリトタテグモ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_116473s.jpg|250px|thumb|right|巣穴から体を出すキノボリトタテグモの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 5, 2020)|link=キノボリトタテグモ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
そのほかの甲虫類です.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200521スキバジンガサハムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_118403s.jpg|250px|thumb|right|スキバジンガサハムシの成虫.[[ヒルガオ]]の葉上で見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 21, 2020)|link=スキバジンガサハムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200508エゴツルクビオトシブミ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_117533s.jpg|250px|thumb|right|エゴツルクビオトシブミの成虫(オス).オスは首が長い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 8, 2020)|link=エゴツルクビオトシブミ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200523アシナガオトシブミ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_120138s.jpg|250px|thumb|right|アシナガオトシブミの成虫(メス).[[コナラ]]や[[アベマキ]]の葉でゆりかごを作る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 23, 2020)|link=アシナガオトシブミ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200505ミヤマオビオオキノコムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_116462s.jpg|250px|thumb|right|交尾中のミヤマオビオオキノコムシ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 5, 2020)|link=ミヤマオビオオキノコムシ]]
 
|[[ファイル: 20200522シロテンハナムグリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_119227s.jpg|250px|thumb|right|シロテンハナムグリの成虫.赤みが強い個体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 22, 2020)|link=シロテンハナムグリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200504オオゾウムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_116233s.jpg|250px|thumb|right|オオゾウムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 4, 2020)|link=オオゾウムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
 
===4月===
 
===4月===
*2020.04.29-30 ががら山で[[センダイムシクイ]],[[エゾムシクイ]],[[アオゲラ]]を観察することができました.[[センダイムシクイ]]と[[エゾムシクイ]]は形態がよく似ており見た目だけでの識別は困難ですが,前者は「チヨチヨビー」と囀り,「焼酎一杯ぐいー」と聞きなしされます。後者は「ヒーツーキー,ヒーツーキー」と囀り,「日、月」と聞きなしされます.[[アオゲラ]]は「キョッ,キョッ」と鳴いたり,繁殖期には「ピョー,ピョー」と大きい声で鳴くので目立ちます.
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*2023.04.22-28 キャンパスで[[センダイムシクイ]]や[[キビタキ]],[[イソヒヨドリ]]などが囀っています.[[イソヒヨドリ]]は学部棟などの建物の上で囀っている姿がよく見られます.
 
+
<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230422センダイムシクイオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2063s.JPG|250px|thumb|right|センダイムシクイのオス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 22, 2023)|link=センダイムシクイ
|[[ファイル: 20200429センダイムシクイオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_113199s.jpg|250px|thumb|right|センダイムシクイ(オス).チヨチヨビーと囀る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 29, 2020)]]
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ファイル:20230428キビタキオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2333s.JPG|250px|thumb|right|キビタキのオス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 27, 2023)|link=キビタキ
|[[ファイル: 20200430エゾムシクイオス_東広島市鏡山_南葉撮影IMG_114258s.jpg|250px|thumb|right|エゾムシクイ(オス).ヒーツーキー,ヒーツーキーと囀る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 30, 2020)]]
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ファイル:20230427イソヒヨドリオス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_2269s.JPG|250px|thumb|right|イソヒヨドリのオス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 28, 2023)|link=イソヒヨドリ
|[[ファイル: 20200430アオゲラメス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_114097s.jpg|200px|thumb|right|アオゲラ(メス).メスは赤い羽毛が後頭部にのみ生じる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 30, 2020)|link=アオゲラ]]
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開けた地面や林道では[[ハンミョウ_広島大学東広島キャンパス|ハンミョウ]]や[[ニワハンミョウ_広島大学東広島キャンパス|ニワハンミョウ]]が駆け回っています.人の気配を察知すると飛翔して前方へ逃げるので,「ミチオシエ」の名があります.また,広葉樹の若葉を見ていると筒状に巻かれた葉っぱが目につくことがありますが,それらはオトシブミやチョッキリゾウムシと呼ばれる昆虫のしわざです.これらの虫はメスが葉っぱを丁寧に巻いて,その中に産卵します.今回は[[ファウストハマキチョッキリ_広島大学東広島キャンパス|ファウストハマキチョッキリ]]と[[ヒゲナガオトシブミ_広島大学東広島キャンパス|ヒゲナガオトシブミ]]を観察することができました.また,体から鹿の角のような突起が伸びる[[クロモンキリバエダシャク_広島大学東広島キャンパス|クロモンキリバエダシャク]]や自分の抜け殻をトーテムポールのように頭部に積み重ねる[[リンゴコブガ_広島大学東広島キャンパス|リンゴコブガ]]の幼虫など,変わったイモムシを観察することができました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200429ハンミョウ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_113565s.jpg|200px|thumb|right|ハンミョウの成虫(オス).脚にはダニが寄生している.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 29, 2020)|link=ハンミョウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200430ニワハンミョウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_114275s.jpg|250px|thumb|right|ニワハンミョウの成虫.鞘翅の縁や脚は赤く輝く.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 30, 2020)|link=ニワハンミョウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200430ファウストハマキチョッキリ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_113963s.jpg|200px|thumb|right|ゆりかごを作るファウストハマキチョッキリの成虫(メス).2,3枚の[[コナラ]]の葉を脚や口吻を用いて綴じ合わせていく.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 30, 2020)|link=ファウストハマキチョッキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200429ヒゲナガオトシブミ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_113362s.jpg|250px|thumb|right|ヒゲナガオトシブミの成虫(メス).[[コブシ]]などを産卵床にする.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 29, 2020)|link=ヒゲナガオトシブミ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200429クロモンキリバエダシャク幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_113026s.jpg|250px|thumb|right|クロモンキリバエダシャクの幼虫.一対の突起が特徴.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 29, 2020)|link=クロモンキリバエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200429リンゴコブガ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_113542s.jpg|200px|thumb|right|正面から見たリンゴコブガの幼虫.頭部脱皮殻を頭上に積み重ねるという奇妙な生態をもつ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 29, 2020)]]
 
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*4月に見られた野鳥です.上旬は[[カワラヒワ]]や[[ウグイス]]がよく囀っていました.また,[[キジ]]の「ほろうち」を耳にすることもありました.中旬から下旬にかけてはががら山を中心に夏鳥を観察することができました.主に囀りを聞くことができるのは[[コマドリ]],[[オオルリ]],[[ヤブサメ]],[[キビタキ]]です.外来種である[[コジュケイ]]の声もしばしば確認されています.[[ツバメ]]や[[コシアカツバメ]]も訪れています.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200426オオルリオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112859s.jpg|250px|thumb|right|オオルリ(オス).キャンパス内では個体数が少なく,観察する機会は少ない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 26, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200426キビタキオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112843s.jpg|250px|thumb|right|キビタキ(オス).東広島キャンパスでは人の往来が多いエリアでも観察することができる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 26, 2020)|link=キビタキ]]
 
|[[ファイル: 20200419ヤブサメオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_110569s.jpg|250px|thumb|right|囀るヤブサメ(オス).「シシシシシシ…」と大変高い音で囀る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 19, 2020)]]
 
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|[[ファイル: 20200419コサメビタキ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111017s.jpg|250px|thumb|right|コサメビタキ.東広島キャンパスでは春・秋に渡り途中の個体を観察することができる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 19, 2020)|link=コサメビタキ]]
 
|[[ファイル: 20200416キジオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_110080s.jpg|250px|thumb|right|キジ(オス).繁殖期には肉垂(顔を覆う赤い肉質の塊)が発達する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 16, 2020)|link=トウカイキジ]]
 
|[[ファイル: 20200425エナガ幼鳥_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112716s.jpg|250px|thumb|right|エナガ(幼鳥).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 25, 2020)|link=エナガ]]
 
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|[[ファイル: 20200424カワラヒワ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111692s.jpg|250px|thumb|right|カワラヒワの親子(左:成鳥,右:幼鳥).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 24, 2020)|link=カワラヒワ]]
 
|[[ファイル: 20200409メジロ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_107927s.jpg|250px|thumb|right|桜の花の蜜を吸うメジロ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 9, 2020)|link=メジロ]]
 
|[[ファイル: 20200411ウグイス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_118680s.jpg|250px|thumb|right|虫を食べるウグイス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 11, 2020)|link=ウグイス]]
 
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|[[ファイル: 20200409ツバメ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_107965s.jpg|250px|thumb|right|ツバメ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 9, 2020)|link=ツバメ]]
 
|[[ファイル: 20200421コシアカツバメ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111468s.jpg|250px|thumb|right|コシアカツバメ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 21, 2020)|link=コシアカツバメ]]
 
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4月に観察されたヘビです.[[シマヘビ]]は東広島キャンパスでは個体数が多く,縞模様が目立たない個体も見られました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200415アオダイショウ成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_109758s.jpg|250px|thumb|right|アオダイショウの成蛇.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 15, 2020)|link=アオダイショウ]]
 
|[[ファイル: 20200409シマヘビ成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_108056s.jpg|250px|thumb|right|シマヘビ(成蛇).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 9, 2020)|link=シマヘビ]]
 
|[[ファイル: 20200419シマヘビ成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111194s.jpg|250px|thumb|right|シマヘビ(成蛇).縞模様が目立たない個体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 19, 2020)|link=シマヘビ]]
 
|}
 
 
 
4月に見られたトンボです.[[オツネントンボ_広島大学東広島キャンパス|オツネントンボ]]や[[ホソミオツネントンボ_広島大学東広島キャンパス|ホソミオツネントンボ]]は成虫で越冬するトンボです.後者は春になると体色が青くなります.[[トラフトンボ_広島大学東広島キャンパス|トラフトンボ]]や[[シオヤトンボ_広島大学東広島キャンパス|シオヤトンボ]],[[フタスジサナエ_広島大学東広島キャンパス|フタスジサナエ]][[アサヒナカワトンボ_広島大学東広島キャンパス|アサヒナカワトンボ]]は春に出現するトンボで,いずれも東広島キャンパスではよく見られます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200416オツネントンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_109953s.jpg|250px|thumb|right|オツネントンボの成虫(オス).複眼がわずかに青みがかっている.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 16, 2020)|link=オツネントンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200408ホソミオツネントンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_107252s.jpg|250px|thumb|right|ホソミオツネントンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 8, 2020)|link=ホソミオツネントンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200416トラフトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_110068s.jpg|250px|thumb|right|トラフトンボの成虫(オス).羽化してから日が浅い(テネラル)ため,体色が薄い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 16, 2020)|link=トラフトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200419シオヤトンボ成虫未成熟メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111002s.jpg|250px|thumb|right|シオヤトンボの成虫(未成熟メス).羽化後間もない内は雌雄ともに体色が黄色いので,腹部末端を見て識別するのがよい.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 19, 2020)|link=シオヤトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200424アサヒナカワトンボ成虫無色翅型オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112091s.jpg|250px|thumb|right|アサヒナカワトンボの成虫(無色翅型オス).山中谷川に生息している.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 24, 2020)|link=アサヒナカワトンボ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200424フタスジサナエ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112256s.jpg|250px|thumb|right|フタスジサナエ成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 24, 2020)|link=フタスジサナエ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
4月に見られた,湿地や沢の周辺で見られる小さい生き物です.[[ナミウズムシ_広島大学東広島キャンパス|ナミウズムシ]]はいわゆるプラナリアで,[[サワガニ]]同様「きれいな水」の指標生物とされています.[[Spherillo sp._広島大学東広島キャンパス|コシビロダンゴムシ]]の仲間は,明治時代頃に帰化したと考えられている[[オカダンゴムシ_広島大学東広島キャンパス|オカダンゴムシ]]とは異なり在来種であり,湿度の高い林床などで見られます.[[エサキヒメコシボソガガンボ_広島大学東広島キャンパス|エサキヒメコシボソガガンボ]]は脚が白と黒の斑状になっており,脚を広げてふわふわと飛び回ります.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200421ナミウズムシ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111601s.jpg|250px|thumb|right|ナミウズムシ.東広島キャンパスでは山中谷川の石などをめくると見つけられる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 21, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200421Spherillo_sp._東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111622s.jpg|250px|thumb|right| Spherillo sp.シッコクコシビロダンゴムシと呼ばれている種類で,在来種.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 21, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200419エサキヒメコシボソガガンボ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111285s.jpg|250px|thumb|right|エサキヒメコシボソガガンボの成虫.湿地などで見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 19, 2020)]]
 
|}
 
 
 
4月に見られたチョウです.[[トラフシジミ_広島大学東広島キャンパス|トラフシジミ]]は[[コツバメ_広島大学東広島キャンパス|コツバメ]]より少し遅れて出現するシジミチョウで,東広島キャンパスでは[[ウツギ]]の咲く頃によく見られます.[[コミスジ_広島大学東広島キャンパス|コミスジ]]は山道などをひらひらと舞い,翅を広げてとまります.越冬から覚めた[[クロコノマチョウ_広島大学東広島キャンパス|クロコノマチョウ]]も[[生態実験園]]の林床をさかんに飛んでいます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200425トラフシジミ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112404s.jpg|250px|thumb|right|トラフシジミの成虫.翅表は角度によって鮮やかに輝く.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 25, 2020)|link=トラフシジミ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200425コミスジ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112564s.jpg|250px|thumb|right|コミスジの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 25, 2020)|link=コミスジ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200416クロコノマチョウ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_110348s.jpg|200px|thumb|right|林床のクロコノマチョウの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 16, 2020)|link=クロコノマチョウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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4月に見られた好蟻性昆虫とアリです.[[トガリムネトゲアリヅカムシ_広島大学東広島キャンパス|トガリムネトゲアリヅカムシ]]は主にヤマアリ類の巣で見られ,西日本では普通に見られるアリヅカムシとされています.[[サトアリヅカコオロギ_広島大学東広島キャンパス|サトアリヅカコオロギ]]は[[トビイロシワアリ_広島大学東広島キャンパス|トビイロシワアリ]]の巣で見られ,アリの幼虫や卵などを食べるとされています.[[ミカドオオアリ_広島大学東広島キャンパス|ミカドオオアリ]]は光沢の強いオオアリの仲間で,夜活動することが多いです.
 
  
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*2023.04.08-16 キャンパスでは[[キバネツノトンボ_広島大学東広島キャンパス|キバネツノトンボ]]や[[タベサナエ_広島大学東広島キャンパス|タベサナエ]],[[シオヤトンボ_広島大学東広島キャンパス|シオヤトンボ]],[[アサヒナカワトンボ_広島大学東広島キャンパス|アサヒナカワトンボ]]が出現しています.[[キバネツノトンボ_広島大学東広島キャンパス|キバネツノトンボ]]は名前にトンボとつきますが,トンボの仲間ではなくアミメカゲロウの仲間です.
|[[ファイル: 20200410トガリムネトゲアリヅカムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_108186s.jpg|250px|thumb|right|トガリムネトゲアリヅカムシの成虫.[[ハヤシクロヤマアリ_広島大学東広島キャンパス|ハヤシクロヤマアリ]]の巣の内部で見られた.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 10, 2020)|link=トガリムネトゲアリヅカムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200424サトアリヅカコオロギ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112362s.jpg|250px|thumb|right|サトアリヅカコオロギ.[[トビイロシワアリ_広島大学東広島キャンパス|トビイロシワアリ]]の巣に特異的に寄生する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 24, 2020)|link=サトアリヅカコオロギ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230414キバネツノトンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1603s.JPG|250px|thumb|right|キバネツノトンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 14, 2023)|link=キバネツノトンボ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200419ミカドオオアリ働きアリ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111148s.jpg|200px|thumb|right|ミカドオオアリ(働きアリ).薄暗い林の中では日中でも活動していることが多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 19, 2020)]]
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ファイル:20230408タベサナエ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1438s.JPG|250px|thumb|right|タベサナエの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 08, 2023)|link=タベサナエ_広島大学東広島キャンパス
|}
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ファイル:20230414シオヤトンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1641s.JPG|250px|thumb|right|シオヤトンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 14, 2023)|link=シオヤトンボ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230416アサヒナカワトンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1748s.JPG|250px|thumb|right|アサヒナカワトンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 16, 2023)|link=アサヒナカワトンボ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
[[コナラ]]やクワ,桜などの若葉が芽吹く時期には,それらを餌としたり,産卵床とする昆虫が現れます.[[ナナフシモドキ_広島大学東広島キャンパス|ナナフシモドキ]]や[[ムシクソハムシ_広島大学東広島キャンパス|ムシクソハムシ]],[[ヨツモンクロツツハムシ_広島大学東広島キャンパス|ヨツモンクロツツハムシ]]は[[コナラ]]の葉を食べます,[[セモンジンガサハムシ_広島大学東広島キャンパス|セモンジンガサハムシ]]はサクラの葉を食べ,[[クワコ_広島大学東広島キャンパス|クワコ]]はクワの葉を食べます.[[モモチョッキリ_広島大学東広島キャンパス|モモチョッキリ]]はウメやモモの実に穴を穿ち,その中に産卵します.
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水辺では[[ミズカマキリ_広島大学東広島キャンパス|ミズカマキリ]]や[[オオアメンボ_広島大学東広島キャンパス|オオアメンボ]],[[メミズムシ_広島大学東広島キャンパス|メミズムシ]]などの昆虫が見られます.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230408ミズカマキリ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1361s.JPG|250px|thumb|right|ミズカマキリの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 08, 2023)|link=ミズカマキリ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230408オオアメンボ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1389s.JPG|250px|thumb|right|オオアメンボの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 08, 2023)|link=オオアメンボ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230408メミズムシ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1470s.JPG|250px|thumb|right|メミズムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 08, 2023)|link=メミズムシ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
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*2023.04.01 東広島キャンパスでは春に見られる大型蛾が出現しています.[[イボタガ_広島大学東広島キャンパス|イボタガ]]は翅の眼状紋が特徴で,危険を感じると翅を広げて眼状紋を強調します.[[エゾヨツメ_広島大学東広島キャンパス|エゾヨツメ]]もまた眼状紋を有しており,止まっているときは翅を閉じていますが,翅を開くと角度によって青く見える眼状紋が見られます.
|[[ファイル: 20200425ナナフシモドキ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112629s.jpg|250px|thumb|right|ナナフシモドキの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 25, 2020)|link=ナナフシモドキ_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200424ムシクソハムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_111803s.jpg|250px|thumb|right|ムシクソハムシの成虫.イモムシの糞のように見えるものが本種.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 24, 2020)|link=ムシクソハムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230401イボタガ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1312s.JPG|250px|thumb|right|イボタガの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 01, 2023)|link=イボタガ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200426ヨツモンクロツツハムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112908s.jpg|250px|thumb|right|ヨツモンクロツツハムシの成虫.クリや[[コナラ]]の若葉の上でよく見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 26, 2020)|link=ヨツモンクロツツハムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230328エゾヨツメ成虫メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1158s.JPG|250px|thumb|right|エゾヨツメの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Mar. 28, 2023)|link=エゾヨツメ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230401エゾヨツメ成虫メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1318s.JPG|250px|thumb|right|エゾヨツメの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Apr. 01, 2023)|link=エゾヨツメ_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200425セモンジンガサハムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112674s.jpg|250px|thumb|right| セモンジンガサハムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 25, 2020)|link=セモンジンガサハムシ_広島大学東広島キャンパス]]
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</gallery>
|[[ファイル: 20200424クワコ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112064s.jpg|250px|thumb|right|クワコの幼虫.初齢幼虫には毛がある.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 24, 2020)|link=クワコ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200424モモチョッキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_112264s.jpg|250px|thumb|right|モモチョッキリ.ウメの実に開いた穴は本種によるもの.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 24, 2020)|link=モモチョッキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
 
===3月===
 
===3月===
*2020.03.23-30 東広島キャンパスでは[[イボタガ_広島大学東広島キャンパス|イボタガ]]や[[エゾヨツメ_広島大学東広島キャンパス|エゾヨツメ]]などの大型の春蛾が出現しています.前者は特に個体数が多く,夜に灯火に飛来する姿がよく見られます.また,[[ノブドウ]]や[[ツタ]]を食草とする[[トビイロトラガ_広島大学東広島キャンパス|トビイロトラガ]]も見られました.
+
*2023.03.27-31 天気の良い日中には[[ニホンイシガメ]]や[[ニホンカナヘビ]]などが日光浴している姿を観察できます.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
{|
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ファイル:20230331ニホンイシガメ幼体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1266s.JPG|250px|thumb|right|日光浴するニホンイシガメの幼体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Mar. 31, 2023)|link=ニホンイシガメ
|[[ファイル: 20200330イボタガ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_106117s.jpg|250px|thumb|right|イボタガの成虫.英名の「owl moth」が指すように,独特の模様はフクロウに似る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 30, 2020)|link=イボタガ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230331ニホンカナヘビ成体_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1281s.JPG|250px|thumb|right|ニホンカナヘビの成体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Mar. 31, 2023)|link=ニホンカナヘビ
|[[ファイル: 20200329エゾヨツメ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105864s.jpg|250px|thumb|right|エゾヨツメの成虫(オス).後翅の青い眼状紋が特徴.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 29, 2020)|link=エゾヨツメ_広島大学東広島キャンパス]]
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</gallery>
|[[ファイル: 20200323トビイロトラガ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105139s.jpg|250px|thumb|right|トビイロトラガの成虫.後翅は鮮やかな黄色.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 23, 2020)]]
 
|}
 
 
 
キャンパスでは[[シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス|シュレーゲルアオガエル]]に続いて[[トノサマガエル_広島大学東広島キャンパス|トノサマガエル]]の繁殖期が始まろうとしています.[[トノサマガエル_広島大学東広島キャンパス|トノサマガエル]]は一昨年から[[生態実験園]]での繁殖が確認されています.また,[[アキサンショウウオ_広島大学東広島キャンパス|アキサンショウウオ]]の幼生が孵化しています.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200327シュレーゲルアオガエル抱接_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105791s.jpg|250px|thumb|right|抱接中のシュレーゲルアオガエル.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 27, 2020)|link=シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200330トノサマガエル成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105921s.jpg|250px|thumb|right|トノサマガエルの成体(オス).成熟したオスは繁殖期に体が黄土色になる(婚姻色).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 30, 2020)|link=トノサマガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200327アキサンショウウオ幼生_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105787s.jpg|250px|thumb|right|孵化してから日が浅いアキサンショウウオの幼生.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 27, 2020)|link=アキサンショウウオ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
晴れた日中には越冬明けの[[ルリタテハ_広島大学東広島キャンパス|ルリタテハ]]や[[ヒオドシチョウ_広島大学東広島キャンパス|ヒオドシチョウ]]などのタテハチョウやスプリング・エフェメラルの[[コツバメ_広島大学東広島キャンパス|コツバメ]]などを観察することができます.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200324ヒオドシチョウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105627s.jpg|250px|thumb|right|テリトリーを張るヒオドシチョウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 24, 2020)|link=ヒオドシチョウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200325ルリタテハ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105747s.jpg|250px|thumb|right|[[アセビ]]の花から吸蜜するルリタテハの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 25, 2020)|link=ルリタテハ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200324コツバメ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105156s.jpg|250px|thumb|right|コツバメの成虫.春のわずかな間だけ見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 24, 2020)|link=コツバメ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
ため池のほとりで[[ツグミ|ハチジョウツグミ]]を,上空を[[ミサゴ]]が滑空するのを観察することができました.また,[[ニホントカゲ]]もよく見られます.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200325ハチジョウツグミ_東広島市鏡山_南葉撮影_MG_105610s.jpg|250px|thumb|right|ハチジョウツグミ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 25, 2020)|link=ツグミ]]
 
|[[ファイル: 20200325ミサゴ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105625s.jpg|250px|thumb|right|ミサゴ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 25, 2020)|link=ミサゴ]]
 
|[[ファイル: 20200325ニホントカゲ幼体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105714s.jpg|250px|thumb|right|ニホントカゲの幼体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 25, 2020)|link=ニホントカゲ]]
 
|}
 
 
 
*2020.03.08-13 広島県の準絶滅危惧種に指定されている[[カンムリセスジゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|カンムリセスジゲンゴロウ]]を観察することができました.5mmほどの小さいゲンゴロウで,今にも干上がりそうな湿地に現れます.[[ハスオビエダシャク_広島大学東広島キャンパス|ハスオビエダシャク]]や[[ヒロバトガリエダシャク_広島大学東広島キャンパス|ヒロバトガリエダシャク]]は春に出現するエダシャクです.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200313カンムリセスジゲンゴロウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103864s.jpg|250px|thumb|right|カンムリセスジゲンゴロウの成虫.不安定な水場に現れる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 13, 2020)|link=カンムリセスジゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200313ハスオビエダシャク成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103882s.jpg|250px|thumb|right|ハスオビエダシャクの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 13, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200312ヒロバトガリエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103679s.jpg|250px|thumb|right|ヒロバトガリエダシャクの成虫(オス).メスに比べて有色部が広い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 12, 2020)]]
 
|}
 
  
[[生態実験園]]や[[ふれあいビオトープ]][[シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス|シュレーゲルアオガエル]]が鳴いています.オスは穴を掘ってその中に潜むため姿を観察しにくいです.その他[[アカハライモリ]]や[[アキサンショウウオ_広島大学東広島キャンパス|アキサンショウウオ]]が見られました.[[アカハライモリ]]は[[アメリカザリガニ_広島大学東広島キャンパス|アメリカザリガニ]]の影響を大きく受けており,個体数が減っています.また,[[ニホンカナヘビ]]や[[ニホントカゲ]]が活動していました.
+
[[テングチョウ_広島大学東広島キャンパス|テングチョウ]]や[[ヒオドシチョウ_広島大学東広島キャンパス|ヒオドシチョウ]][[コツバメ_広島大学東広島キャンパス|コツバメ]]などのチョウも見られました.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230327テングチョウ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1051s.JPG|250px|thumb|right|テングチョウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Mar. 27, 2023)|link=ヒオドシチョウ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230328ヒオドシチョウ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1094s.JPG|250px|thumb|right|ヒオドシチョウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Mar. 28, 2023)|link=ヒオドシチョウ_広島大学東広島キャンパス
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ファイル:20230329コツバメ成虫_東広島市鏡山_國井撮影IMG_1164s.JPG|250px|thumb|right|コツバメの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Mar. 29, 2023)|link=コツバメ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
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*2023.03.22 [[シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス|シュレーゲルアオガエル]]の繁殖期となり,キャンパス内ではオスが鳴いている姿を観察できます.
|[[ファイル: 20200309シュレーゲルアオガエル成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102195s.jpg|250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルの成体(オス).環境に応じて体色を変化させる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 9, 2020)|link=シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス]]
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
|[[ファイル: 20200308アカハライモリ成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101890s.jpg|250px|thumb|right|アカハライモリの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 8, 2020)|link=アカハライモリ]]
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ファイル: 20230322シュレーゲルアオガエル成体オス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0902s.JPG|250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛,Mar. 22, 2023)|link=シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス
|[[ファイル: 20200308アキサンショウウオ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101930s.jpg|250px|thumb|right|アキサンショウウオの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 8, 2020)|link=アキサンショウウオ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル: 20230322シュレーゲルアオガエル成体メス_東広島市鏡山_國井撮影IMG_0890s.JPG |250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛,Mar. 22, 2023)|link=シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス
|-
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</gallery>
|[[ファイル: 20200311ニホンカナヘビ成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102476s.jpg|250px|thumb|right|ニホンカナヘビの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 11, 2020)|link=ニホンカナヘビ]]
 
|[[ファイル: 20200312ニホントカゲ幼体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102581s.jpg|250px|thumb|right|ニホントカゲの幼体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 12, 2020)|link=ニホントカゲ]]
 
|[[ファイル: 20200309シュレーゲルアオガエル成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102198s.jpg|250px|thumb|right|シュレーゲルアオガエルの成体(オス).繁殖期のオスは喉が黒くなる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 9, 2020)|link=シュレーゲルアオガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
[[ぶどう池]]で[[ヒクイナ]]を,[[発見の小径]]で[[ミヤマホオジロ]]を観察することができました.[[ヒクイナ]]は広島県で絶滅危惧II類に指定されています.[[ハヤブサ]]が建物で休む姿も見られました.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200309ヒクイナ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102163s.jpg|250px|thumb|right|ヒクイナ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 9, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200311ミヤマホオジロオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102308s.jpg|250px|thumb|right|ミヤマホオジロ(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 11, 2020)|link=ミヤマホオジロ]]
 
|[[ファイル: 20200313ハヤブサ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103843s.jpg|250px|thumb|right|建物にとまるハヤブサ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 13, 2020)]]
 
|}
 
 
 
成虫越冬していた昆虫や,春に孵化または羽化する昆虫を観察することができました.主にスプリング・エフェメラルの一つである[[ビロードツリアブ_広島大学東広島キャンパス|ビロードツリアブ]]や翅表に美しい光沢をもつ[[ムラサキシジミ_広島大学東広島キャンパス|ムラサキシジミ]],[[ルリタテハ_広島大学東広島キャンパス|ルリタテハ]],[[ナナホシテントウ_広島大学東広島キャンパス|ナナホシテントウ]]などが見られます.また,早くも[[オオカマキリ_広島大学東広島キャンパス|オオカマキリ]]の幼虫が孵化していたり,[[キアシナガバチ_広島大学東広島キャンパス|キアシナガバチ]]の女王が飛び回っていたりします.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200312ビロードツリアブ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_DSC_0881s.jpg|250px|thumb|right|ビロードツリアブの成虫(オス).オスは複眼同士が接する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩崎元道, Mar. 12, 2020)|link=ビロードツリアブ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200312ムラサキシジミ成虫オス_東広島市鏡山_岩崎撮影_DSC_0889s.jpg|250px|thumb|right|ムラサキシジミの成虫(オス).メスに比べて有色部が広い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 岩崎元道, Mar. 12, 2020)|link=ムラサキシジミ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200309ルリタテハ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102073s.jpg|250px|thumb|right|ルリタテハの成虫.見晴らしのよい場所で翅を広げて静止する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 9, 2020)|link=ルリタテハ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200313ナナホシテントウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103707s.jpg|250px|thumb|right|交尾中のナナホシテントウ.オスは精子を渡す際に体を左右に震わせる(ボディシェイキング).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 13, 2020)|link=ナナホシテントウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200311オオカマキリ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102412s.jpg|250px|thumb|right|オオカマキリの幼虫.通常東広島キャンパスでの孵化期は4~5月である.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 11, 2020)|link=オオカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200313キアシナガバチ女王_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103703s.jpg|250px|thumb|right|越冬から覚めたキアシナガバチ(女王).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Mar. 13, 2020)|link=キアシナガバチ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
 +
*2023.03.05 キャンパス内で,[[ウグイス]]や[[ヒバリ]]がさえずり始めました.また,[[ニホンアカガエル]]の卵がふ化してオタマジャクシになりつつあります.[[ふれあいビオトープ]]では[[シュレーゲルアオガエル]]の鳴き声が聞かれました.
 
===2月===
 
===2月===
*2020.02.22-28 [[生態実験園]]で[[カワセミ]]を観察することができました.今回観察した個体は嘴の下が黒いのでオスのようです.[[エナガ]]や[[キクイタダキ]][[アカゲラ]]も現れました.
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*2023.11-15 キャンパスの至る所で[[ジョウビタキ]]や[[ツグミ]]を見ることができます.池の上空を[[ミサゴ]]が飛んでいるのも観察できました.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
{|
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ファイル: 20230211ジョウビタキオス_東広島市鏡山_國井撮影DSC04279s.JPG |250px|thumb|right|ジョウビタキ(オス).(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Feb. 11, 2023)|link=ジョウビタキ
|[[ファイル: 20200223カワセミオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_106113s.jpg|250px|thumb|right|カワセミのオス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 23, 2020)|link=カワセミ]]
+
ファイル: 20230215ツグミ_東広島市鏡山_國井撮影DSC04381s.JPG|250px|thumb|right|ツグミ.(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Feb. 15, 2023)|link=ツグミ
|[[ファイル: 20200226エナガ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100529s.jpg|250px|thumb|right|エナガ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 26, 2020)|link=エナガ]]
+
ファイル: 20230211ミサゴ_東広島市鏡山_國井撮影DSC04278s.JPG |250px|thumb|right|ミサゴ.(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Feb. 11, 2023)|link=ミサゴ
|[[ファイル: 20200224キクイタダキ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100085s.jpg|250px|thumb|right|[[ネズ]]にとまるキクイタダキ.名前の由来となった黄色の冠羽が見える.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 24, 2020)|link=キクイタダキ]]
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|-
 
|[[ファイル: 20200223アカゲラ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_106127s.jpg|200px|thumb|right|[[アカマツ]]の立ち枯れをつつくアカゲラ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 23, 2020)]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスでは春を告げる虫が出現しています.[[トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス|トビモンオオエダシャク]]に似た[[チャオビトビモンエダシャク_広島大学東広島キャンパス|チャオビトビモンエダシャク]]は愛好家から珍種として扱われており,トビモンオオに比べると小型です.[[ギフダイミョウガガンボ_広島大学東広島キャンパス|ギフダイミョウガガンボ]]は翅の模様が美しく,類似種が複数存在することが知られています.
 
越冬から覚めた虫も見られ,[[ネコハエトリ_広島大学東広島キャンパス|ネコハエトリ]]が[[ぶどう池]]の手すりで活動していたり,[[ヨコヅナサシガメ_広島大学東広島キャンパス|ヨコヅナサシガメ]]が[[アカマツ]]の樹皮上を歩いていたりしました.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200226チャオビトビモンエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101078s.jpg|250px|thumb|right|チャオビトビモンエダシャクの成虫(オス).静止時は[[トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス|トビモンオオエダシャク]]ほど翅が横に広がらない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 26, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200227トビモンオオエダシャク成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101158s.jpg|250px|thumb|right|トビモンオオエダシャクの成虫(メス).オスに比べると大型で翅の模様が不明瞭.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 27, 2020)|link=トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200226ギフダイミョウガガンボ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100679s.jpg|250px|thumb|right|ギフダイミョウガガンボの成虫.春と秋の二度に渡り,短い期間出現する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 26, 2020)]]
 
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|[[ファイル: 20200224ネコハエトリ成体メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100149s.jpg|250px|thumb|right|カニグモの仲間を捕食するネコハエトリの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 24, 2020)|link=ネコハエトリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200224ヨコヅナサシガメ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100168s.jpg|250px|thumb|right|越冬明けのヨコヅナサシガメの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 24, 2020)]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスの夜では野生動物が活動している姿が見られます.[[ホンドギツネ]]が採餌する姿や[[ヤマシギ]]がテニスコートの周辺を歩きまわる姿を観察することができました.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200227ホンドギツネ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101182s.jpg|250px|thumb|right|東広島キャンパスのホンドギツネ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 27, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200227ヤマシギ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101174s.jpg|250px|thumb|right|ヤマシギ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 27, 2020)]]
 
|}
 
 
 
[[カクレミノ]]や[[タラノキ]]などウコギ科の枝には越冬中の[[タテジマカミキリ_広島大学東広島キャンパス|タテジマカミキリ]]が掴まっていることがあります.[[タテジマカミキリ_広島大学東広島キャンパス|タテジマカミキリ]]はウコギ科の枝を齧って削り,その凹みに身を寄せて擬態します.[[キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス|キンヒバリ]]は湿地に見られ,幼虫で越冬して春に成虫になります.[[トサカグンバイ_広島大学東広島キャンパス|トサカグンバイ]]は[[アセビ]]の葉裏で越冬しており,胸部が大きく盛り上がるのが特徴です.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200224タテジマカミキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100065s.jpg|250px|thumb|right|タテジマカミキリの成虫.触角を真っ直ぐ伸ばし,枝の一部に溶け込んでいる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 24, 2020)|link=エタテジマカミキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200222キンヒバリ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105827s.jpg|250px|thumb|right|キンヒバリの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 22, 2020)|link=キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200219トサカグンバイ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105150s.jpg|250px|thumb|right|トサカグンバイの成虫.冬は[[アセビ]]の葉裏でよく見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 19, 2020)]]
 
|}
 
 
 
[[クロテンフユシャク_広島大学東広島キャンパス|クロテンフユシャク]]と[[ホソウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス|ホソウスバフユシャク]]の交尾態を観察することができました.学内で観察可能なフユシャク亜科のInurois属は全種ががら山で観察することができます.また,[[クロガネモチ]]の葉には[[シンジュサン_広島大学東広島キャンパス|シンジュサン]]の繭を確認することができました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200224クロテンフユシャク成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100481s.jpg|250px|thumb|right|交尾中のクロテンフユシャク.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 24, 2020)|link=クロテンフユシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200223ホソウスバフユシャク成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_106192s.jpg|250px|thumb|right|交尾中のホソウスバフユシャク.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 23, 2020)|link=ホソウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200224シンジュサン繭_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100181s.jpg|250px|thumb|right|シンジュサンの繭.常緑樹の葉や枯葉を合わせてその中に繭をつくるのが特徴.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 24, 2020)|link=シンジュサン_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
*2020.02.18-21 東広島キャンパスで新たに[[ハヤブサ]]の幼鳥を観察することができました.先週紹介した成鳥は体の下面に密な黒い横縞模様が並びます.一方,幼鳥は体の下面に黒い縦縞模様が並びます.その他[[ノスリ]]や[[コゲラ]]などを観察することができました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200221ハヤブサ幼鳥_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105647s.jpg|250px|thumb|right|ハヤブサの幼鳥.幼鳥は胸の模様が縦斑.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 21, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200218ノスリ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_104937s.jpg|250px|thumb|right|飛翔中のノスリ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 18, 2020)|link=ノスリ]]
 
|[[ファイル: 20200220コゲラ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105369s.jpg|250px|thumb|right|コゲラ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 20, 2020)|link=コゲラ]]
 
|}
 
 
 
早春の蛾が次々と出現しています.[[トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス|トビモンオオエダシャク]]は大型のシャクガで,オスは紫がかった褐色の翅が特徴です.[[シロテンエダシャク_広島大学東広島キャンパス|シロテンエダシャク]]や[[クロモンキリバエダシャク_広島大学東広島キャンパス|クロモンキリバエダシャク]]なども早春のエダシャクで,大学ではいずれも個体数が多いです.
 
冬尺蛾も晩冬~初春の種として,[[シロフフユエダシャク_広島大学東広島キャンパス|シロフフユエダシャク]]や[[ホソウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス|ホソウスバフユシャク]],冬夜蛾では[[スモモキリガ_広島大学東広島キャンパス|スモモキリガ]]も見られます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200221トビモンオオエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105531s.jpg|250px|thumb|right|トビモンオオエダシャクの成虫(オス).春先に出現する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 21, 2020)|link=トビモンオオエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200219シロテンエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105218s.jpg|250px|thumb|right|シロテンエダシャクの成虫(オス).学内の山林では非常に多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 19, 2020)|link=シロテンエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200219クロモンキリバエダシャク成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105159s.jpg|250px|thumb|right|クロモンキリバエダシャクの成虫.特徴的な黒斑が並ぶ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 19, 2020)|link=クロモンキリバエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200221シロフフユエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105750s.jpg|250px|thumb|right|シロフフユエダシャクの成虫(オス).ブナ科植物が多い雑木林で見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 21, 2020)|link=シロフフユエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200219ホソウスバフユシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105212s.jpg|250px|thumb|right|ホソウスバフユシャクの成虫(オス).斑紋が不明瞭な個体が多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 19, 2020)|link=ホソウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200220スモモキリガ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_105512s.jpg|250px|thumb|right|スモモキリガの成虫.クリーム色で翅の端の方に黒斑が並ぶ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 20, 2020)]]
 
|}
 
 
 
*2020.02.10-14 東広島キャンパスでは今季,大規模な[[ツグミ]]の群れが渡ってきており,山中池~[[生態実験園]]にて移動中の群れを見ることができます.また,そのような[[ツグミ]]を狙ってか,山中池では多くの猛禽類が現れます.主な種類は[[ノスリ]]と[[ハイタカ]]ですが,最近ではキャンパス初記録となる[[ハヤブサ]]の姿が見られます.[[ハヤブサ]]は上昇した後,高速で水平飛行をしたり,急降下したりして獲物を追い詰めます.他には留鳥の[[カワウ]]や冬鳥の[[シロハラ]]を観察することができました.
 
  
{|
 
|[[ファイル: 20200211ハヤブサ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103866s.jpg|250px|thumb|right|ハヤブサ.頬に太い黒斑があることが特徴.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 11, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200214カワウ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_104627s.jpg|250px|thumb|right|カワウ.頭部が白く変化している(婚姻色).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 14, 2020)|link=カワウ]]
 
|[[ファイル: 20200211シロハラ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_104156s.jpg|250px|thumb|right|枝にとまるシロハラ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 11, 2020)|link=シロハラ]]
 
|}
 
  
ががら山で[[コミミズク_広島大学東広島キャンパス|コミミズク]]が越冬している姿を観察することができました.[[コミミズク_広島大学東広島キャンパス|コミミズク]]はヨコバイ科の昆虫で,扁平で細長い体が特徴です.幼虫は[[コナラ]]やハンノキ類などの冬芽の付け根に密着して越冬します.また,一時的な暖かさのせいか早春に見られる昆虫が見られました.[[テングチョウ_広島大学東広島キャンパス|テングチョウ]]は成虫で越冬し,春には目覚めた本種が林道を飛翔する姿が見られます.[[オカモトトゲエダシャク_広島大学東広島キャンパス|オカモトトゲエダシャク]]は春を告げる蛾で,静止するときは翅を折り畳むので「T」字の独特な見た目になります.
+
[[シモフリトゲエダシャク_広島大学東広島キャンパス|シモフリトゲエダシャク]][[ホソウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス|ホソウスバフユシャク]]などの冬尺蛾を見ることができました.また幼虫で越冬する[[キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス|キンヒバリ]]の姿も見られました.
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル: 20230212シモフリトゲエダシャクオス_東広島市鏡山_國井撮影DSC04312s.JPG|250px|thumb|right|シモフリトゲエダシャクの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Feb. 12, 2023)|link=シモフリトゲエダシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル: 20230215ホソウスバフユシャクオス_東広島市鏡山_國井撮影DSC04384s.JPG|250px|thumb|right|ホソウスバフユシャクの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Feb. 15, 2023)|link=ホソウスバフユシャク_広島大学東広島キャンパス
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ファイル: 20230208キンヒバリ幼虫_東広島市鏡山_國井撮影DSC04187s.JPG|250px|thumb|right|キンヒバリの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Feb. 08, 2023)|link=キンヒバリ_広島大学東広島キャンパス
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</gallery>
  
{|
 
|[[ファイル: 20200210コミミズク幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103516s.jpg|250px|thumb|right|コミミズクの幼虫.[[コナラ]]などの枝先に密着し,越冬する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 10, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200211テングチョウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103698s.jpg|250px|thumb|right|テングチョウの成虫.春先,晴れて暖かい日には活動している.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 11, 2020)|link=テングチョウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200213オカモトトゲエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_104546s.jpg|250px|thumb|right|オカモトトゲエダシャクの成虫(オス).翅を折り畳んで静止する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 13, 2020)|link=オカモトトゲエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
  
*2020.02.03-09 東広島キャンパスでは,現在レンジャク科の[[ヒレンジャク]]と、少数の[[キレンジャク]]を観察することができます.両種は混群を形成しており,飛翔時に「ヒーヒー」,「ピリリリリ」と高い声で鳴くのが特徴です.キャンパスでは主に熟れた柿の実を食べる姿がよく見られ,[[ツグミ]]や[[ヒヨドリ]],[[ハシボソガラス]],[[メジロ]]も柿に集まってきます.[[キジバト]]は枝で休む様子を観察することができました.
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*2023.02.07 先月に引き続き[[ニホンアカガエル]]の繁殖が見られました.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
{|
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ファイル: 20230207ニホンアカガエル_東広島市鏡山_國井撮影DSC04131s.JPG |250px|thumb|right|抱接中のニホンアカガエル.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Feb. 07, 2023)|link=ニホンアカガエル
|[[ファイル: 20200209ヒレンジャク_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103312s2.jpg|250px|thumb|right|ヒレンジャク.赤い矢印が指す黒い模様(過眼線)は冠羽の後ろまで到達する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 9, 2020)|link=ヒレンジャク]]
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ファイル: 20230207ニホンアカガエルオス_東広島市鏡山_國井撮影_DSC04073s.JPG |250px|thumb|right|ニホンアカガエルの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Feb. 07, 2023)|link=ニホンアカガエル
|[[ファイル: 20200209ヒレンジャク_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103210s.jpg|250px|thumb|right|熟れた柿を食べに飛来したヒレンジャク.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 9, 2020)|link=ヒレンジャク]]
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</gallery>
|[[ファイル: 20200208キレンジャク_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103024s2.jpg|250px|thumb|right|熟れた柿を食べに飛来したキレンジャク.尾羽の先が黄色い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 8, 2020)]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200208ツグミ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103071s.jpg|250px|thumb|right|柿の枝にとまるツグミ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 8, 2020)|link=ツグミ]]
 
|[[ファイル: 20200209ヒヨドリ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_103126s.jpg|250px|thumb|right|熟れた柿を食べるヒヨドリ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 9, 2020)|link=ヒヨドリ]]
 
|[[ファイル: 20200207ハシボソガラス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102933s.jpg|250px|thumb|right|柿のヘタを咥えて投げ捨てるハシボソガラス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 7, 2020)|link=ハシボソガラス]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200207メジロ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102823s.jpg|250px|thumb|right|熟れた柿を食べに現れたメジロ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 7, 2020)|link=メジロ]]
 
|[[ファイル: 20200208キジバト_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102970s.jpg|250px|thumb|right|喉を膨らませ「デーデー ポッポー」と鳴くキジバト.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 8, 2020)|link=キジバト]]
 
|}
 
 
 
成虫で越冬するクサカゲロウ類を灯火や看板で観察することができました.[[アミメクサカゲロウ_広島大学東広島キャンパス|アミメクサカゲロウ]]はクサカゲロウ科でも大型の種で,常緑樹の葉裏などで見られます.[[ヤマトクサカゲロウ_広島大学東広島キャンパス|ヤマトクサカゲロウ]]と[[スズキクサカゲロウ_広島大学東広島キャンパス|スズキクサカゲロウ]]は姿形がよく似た種ですが,[[ヤマトクサカゲロウ_広島大学東広島キャンパス|ヤマトクサカゲロウ]]の越冬型は体が淡褐色になり,[[スズキクサカゲロウ_広島大学東広島キャンパス|スズキクサカゲロウ]]は冬も緑色をしています.また,クサカゲロウ類は頭部の黒斑の形状が種ごとに異なり,そこが同定のポイントになります.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200203アミメクサカゲロウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102674s.jpg|250px|thumb|right|アミメクサカゲロウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 3, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200129ヤマトクサカゲロウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102475s.jpg|250px|thumb|right|ヤマトクサカゲロウの成虫.越冬型の体は淡褐色.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 29, 2020)|link=ヤマトクサカゲロウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200204スズキクサカゲロウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102714s.jpg|250px|thumb|right|スズキクサカゲロウ(成虫)の頭部.黒斑は複眼に接しない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Feb. 4, 2020)]]
 
|}
 
  
 
===1月===
 
===1月===
*2020.01.25-31 東広島キャンパスで繁殖のため水辺に集まる[[アキサンショウウオ_広島大学東広島キャンパス|アキサンショウウオ]]を二匹観察することができました.以前の分類では[[カスミサンショウウオ]]とされていた種ですが、昨年分類が再検討されて新種記載されました.[[アキサンショウウオ|広島県のアキサンショウウオ]]のページもご覧ください.また,角脇調整池で[[ミコアイサ]]を観察することができました.
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*2023.01.12-22 キャンパス外ではありますが,キャンパス周辺で[[キンクロハジロ]]や[[ハシビロガモ]][[トモエガモ]],メジロガモが見られました.
 
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<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
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ファイル:20230122キンクロハジロオス_東広島市_國井撮影DSC03693s.JPG|250px|thumb|right|キンクロハジロ(オス).(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Jan. 22, 2023)|link=キンクロハジロ
|[[ファイル: 20200127アキサンショウウオ成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102429s.jpg|250px|thumb|right|アキサンショウウオの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 27, 2020)|link=アキサンショウウオ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230122ハシビロガモオス_東広島市_國井撮影DSC03708s.JPG|250px|thumb|right|ハシビロガモ(オス).(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Jan. 22, 2023)|link=ハシビロガモ
|[[ファイル: 20200127アキサンショウウオ成体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102394s.jpg|250px|thumb|right|アキサンショウウオの成体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 27, 2020)|link=アキサンショウウオ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230122トモエガモオス_東広島市_國井撮影DSC03685s.JPG|250px|thumb|right|トモエガモ(オス).(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Jan. 22, 2023)|link=トモエガモ
|[[ファイル: 20200125ミコアイサオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102263s.jpg|250px|thumb|right|飛翔するミコアイサのオス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 25, 2020)|link=ミコアイサ]]
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ファイル:20230122メジロガモオス_東広島市_國井撮影DSC03696s.JPG|250px|thumb|right|メジロガモ(オス).(広島県東広島市; 撮影: 國井秀剛, Jan. 22, 2023)
|}
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</gallery>
 
 
冬の水辺では両生類の繁殖だけでなく,越冬中の水生昆虫を観察することができます.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200130ミズカマキリ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_MG_102527s.jpg|250px|thumb|right|越冬中のミズカマキリの成虫.数匹で群がっていることが多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 30, 2020)|link=ミズカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200131コオイムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102592s.jpg|250px|thumb|right|越冬中のコオイムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 31, 2020)|link=コオイムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200131コマツモムシ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102599s.jpg|250px|thumb|right|越冬中のコマツモムシの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 31, 2020)|link=コマツモムシ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200130マメゲンゴロウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102573s2.jpg|250px|thumb|right|マメゲンゴロウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 30, 2020)|link=マメゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
*2020.01.16-23 東広島キャンパスのため池で[[オシドリ]],発見の小径では[[アカゲラ]]や[[アオジ]],各所で[[ハイタカ]]や[[ノスリ]]を観察することができました.[[アカゲラ]]は[[生態実験園]][[ふれあいビオトープ]]のアカマツ林でしばしば鳴き声を聞くことができます.
 
 
 
{|
 
|[[ファイル: 20200118オシドリオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101480s.jpg|250px|thumb|right|オシドリのオス.ブナ科樹木に囲まれたため池に多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 18, 2020)|link=オシドリ]]
 
|[[ファイル: 20200118オシドリメス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101411s.jpg|250px|thumb|right|オシドリのメス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 18, 2020)|link=オシドリ]]
 
|[[ファイル: 20200123アカゲラ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101976s.jpg|250px|thumb|right|アカゲラ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 23, 2020)]]
 
|-
 
|[[ファイル: 20200123アオジオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102049s.jpg|250px|thumb|right|アオジのオス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 23, 2020)|link=アオジ]]
 
|[[ファイル: 20200121ハイタカメス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101806s.jpg|250px|thumb|right|木にとまるハイタカのメス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 21, 2020)|link=ハイタカ]]
 
|[[ファイル: 20200118ノスリ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101682s.jpg|250px|thumb|right|ノスリ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 18, 2020)|link=ノスリ]]
 
|}
 
 
 
[[ニホンアカガエル]]の繁殖がピークを迎えていました.激しい蛙合戦を観察することができました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200123ニホンアカガエル_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102138s.jpg|250px|thumb|right|多数のニホンアカガエルのオスが一匹のメスをめぐって争う様子.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 23, 2020)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200123ニホンアカガエル成体オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102153s.jpg|250px|thumb|right|[[生態実験園]]の田んぼで待機するニホンアカガエルの成体たち(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 23, 2020)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200122ニホンアカガエル_東広島市鏡山_柳撮影_22819s.jpg|250px|thumb|right|産卵・放精中のニホンアカガエル.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 柳拓明, Jan. 22, 2020)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|}
 
 
 
東広島キャンパスの建物近くの土から[[ホタルミミズ_広島大学東広島キャンパス|ホタルミミズ]]を得ることができました.[[ホタルミミズ_広島大学東広島キャンパス|ホタルミミズ]]は刺激を受けると肛門などから発光物質を出すという生態が知られています.今回はその様子を写真に収めることができました.庭や畑で見られる普通種とされていますが,冬期以外では見つけづらいと言われています.また,広葉樹の枯れ木から生える[[エノキタケ_広島大学東広島キャンパス|エノキタケ]]を観察することができました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200122ホタルミミズ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101837s.jpg|250px|thumb|right|ホタルミミズ.平常時はほとんど光ることはない.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 22, 2020)]]|
 
|[[ファイル: 20200122ホタルミミズ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102200s.jpg|250px|thumb|right|ホタルミミズ.刺激を受けると肛門から発光物質を出す.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 22, 2020)]]
 
|[[ファイル: 20200123エノキタケ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101960s.jpg|250px|thumb|right|広葉樹の枯れ木に密生するエノキタケ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 23, 2020)|link=エノキタケ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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冬尺蛾の仲間も12月の下旬に見られたものとは異なる種を観察することができました.水辺では[[ホソクロマメゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス|ホソクロマメゲンゴロウ]]や[[オニヤンマ_広島大学東広島キャンパス|オニヤンマ]]のヤゴも見られました.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200117クロバネフユシャク成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101288s.jpg|250px|thumb|right|クロバネフユシャクの成虫(メス).シロオビフユシャクのメスに比べ体色が暗い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 17, 2020)|link=クロバネフユシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200120シモフリトゲエダシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101737s.jpg|250px|thumb|right|シモフリトゲエダシャクの成虫(オス).冬尺蛾類では大型種.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 20, 2020)|link=シモフリトゲエダシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200117クロテンフユシャク成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_101299s.jpg|250px|thumb|right|クロテンフユシャクの成虫(オス).類似種のウスバより遅れて出現する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 17, 2020)|link=クロテンフユシャク_広島大学東広島キャンパス]]
 
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|[[ファイル: 20200123ホソクロマメゲンゴロウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102092s.jpg|250px|thumb|right|ホソクロマメゲンゴロウの成虫.湿地や水たまりに見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 23, 2020)|link=ホソクロマメゲンゴロウ_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200123オニヤンマ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_102175s.jpg|250px|thumb|right|オニヤンマの幼虫(ヤゴ).緩やかな細流に見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 23, 2020)|link=オニヤンマ_広島大学東広島キャンパス]]
 
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*2020.01.06-01.17 東広島キャンパスで[[ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス|ニホンアカガエル]]の繁殖が始まっています.[[ふれあいビオトープ]]では卵塊が一つ見つかっています.「[[ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス|東広島キャンパスのニホンアカガエル]]」のページと「[[ニホンアカガエル|広島県のニホンアカガエル]]」のページもご覧ください.
 
 
 
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|[[ファイル: 20200114ニホンアカガエル成体オス_東広島市鏡山_IMG_91158s.jpg|250px|thumb|right|ニホンアカガエルの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 14, 2020)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル: 20200114ニホンアカガエル抱接_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_91168s.jpg|250px|thumb|right|抱接中のニホンアカガエル.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 14, 2020)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
|[[ファイル:20200117ニホンアカガエル卵塊_東広島市鏡山_池田撮影_IMG_53152s.JPG|250px|thumb|right|東広島キャンパスで今冬初確認のニホンアカガエルの卵塊(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Jan. 17, 2020)|link=ニホンアカガエル_広島大学東広島キャンパス]]
 
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山中池では[[オオバン]]や[[ヨシガモ]]を観察することができました.
 
  
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暖かい雨が降ったことで,[[ニホンアカガエル]]の繁殖が始まりました.既に卵塊も確認することができました.また[[アキサンショウウオ]]も見られました.
|[[ファイル: 20200109オオバン_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_90883s.jpg|250px|thumb|right|オオバン.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 9, 2020)|link=オオバン]]
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|[[ファイル: 20200109ヨシガモオス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_90903s.jpg|250px|thumb|right|ヨシガモのオス.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 9, 2020)|link=ヨシガモ]]
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ファイル:20230113ニホンアカガエル成体メス_東広島市鏡山_國井撮影DSC03375s.JPG|250px|thumb|right|ニホンアカガエルの成体(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 13, 2023)|link=ニホンアカガエル
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ファイル:20230114ニホンアカガエル成体オス_東広島市鏡山_國井撮影DSC03425s.JPG|250px|thumb|right|ニホンアカガエルの成体(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 14, 2023)|link=ニホンアカガエル
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ファイル:20230114アキサンショウウオ成体_東広島市鏡山_國井撮影DSC03434s.JPG|250px|thumb|right|アキサンショウウオの成体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 14, 2023)|link=アキサンショウウオ
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フユシャク亜科の一種である[[ウスモンフユシャク_広島大学東広島キャンパス|ウスモンフユシャク]]や越冬中の[[ホソミオツネントンボ_広島大学東広島キャンパス|ホソミオツネントンボ]][[トゲヤドリカニムシ_広島大学東広島キャンパス|トゲヤドリカニムシ]]などを観察することができました.
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東広島キャンパスで[[アオゲラ]]がアカマツを叩いているのを観察できました.[[アオゲラ]]は北海道以外の全国に広く生息しており,メスは後頭部にのみ赤い羽毛が見られるのが特徴です.また[[ルリビタキ]]も見られました.
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ファイル:20230116アオゲラメス_東広島市鏡山_國井撮影DSC03440s.JPG|250px|thumb|right|アオゲラ(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 16, 2023)|link=アオゲラ
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ファイル:20230121ルリビタキ_東広島市鏡山_國井撮影DSC03546s.JPG|250px|thumb|right|ルリビタキ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 21, 2023)|link=ルリビタキ
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*2023.01.09-11 あけましておめでとうございます.東広島キャンパスの林縁部では[[シロハラ]]や[[ビンズイ]]が,草地では[[ミヤマホオジロ]]や[[ホオジロ]]が採食しています.
|[[ファイル: 20200106ウスモンフユシャク交尾_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_100750s.jpg|250px|thumb|right|交尾中のウスモンフユシャク.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 9, 2020)|link=ウスモンフユシャク_広島大学東広島キャンパス]]
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|[[ファイル: 20200109ホソミオツネントンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_90984s.jpg|250px|thumb|right|越冬中のホソミオツネントンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 9, 2020)|link=ホソミオツネントンボ_広島大学東広島キャンパス]]
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ファイル:20230109シロハラ_東広島市鏡山_國井撮影DSC03119s.JPG|250px|thumb|right|シロハラ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 9, 2023)|link=シロハラ
|[[ファイル: 20200116トゲヤドリカニムシ成体_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_91224s.jpg|250px|thumb|right|トゲヤドリカニムシの成体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jan. 16, 2020)]]
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ファイル:20230109ビンズイ_東広島市鏡山_國井撮影DSC03116s.JPG|250px|thumb|right|ビンズイ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 9, 2023)|link=ビンズイ
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ファイル:20230110ミヤマホオジロメス_東広島市鏡山_國井撮影DSC03200s.JPG|250px|thumb|right|ミヤマホオジロ(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 10, 2023)|link=ミヤマホオジロ
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ファイル:20230111ホオジロ_東広島市鏡山_國井撮影DSC03240s.JPG|250px|thumb|right|ホオジロ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 國井秀剛, Jan. 11, 2023)|link=ホオジロ
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==[[テンプレート:東広島キャンパスの生き物|過去のニュース]]==
 
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[[Category:植物]]
 
[[Category:植物]]

2024年4月13日 (土) 23:10時点における最新版

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キャンパスで現在見られる動物の情報です.名前や写真をクリックすると解説ページに移動します.

2024

4月

  • 2024.04.05 キャンパスの所々で湧水が染み出し, 水たまりになっています. そのような場所では, アカハライモリやガムシの仲間, ゲンゴロウの仲間が多く見られます. ため池やビオトープでは越冬から覚めたその他水生昆虫が見られます.

3月

  • 2024.03.28 シュレーゲルアオガエルの繫殖が始まっています.生体実験園やビオトープ周辺では,昼間でも「キリリリ…,コロロロ…」と鳴く声を耳にすることができます.繫殖期間のオスは湿った土の中などで鳴くので通常は発見が難しいですが,雨の日には地上に出てきて鳴いていることがあります.緑色の小型のカエルということで,ニホンアマガエルと混同されることがあります.見分け方のページはこちら
  • 2024.03.03 3月に入りましたが,東広島キャンパス周辺は雪が降る日もあり,寒い日が続いています.そんな寒い中でもトビモンオオエダシャクが発生していました.成虫は早春のガとしては大型で,ふいに見かけると少しぎょっとするかもしれません.華やかなイメージはなくても,来たる春の訪れを告げてくれる存在の一つです.幼虫はいわゆるシャクトリムシの仲間です.

2月

  • 早春の陽気に誘われて,顔を出していた生き物たちを紹介します.
  • キャンパス内で,ウグイスのさえずりが聞かれるようになりました.
  • 2024.02.16 東広島キャンパスの浅い水場ではニホンアカガエルの産卵が続いています.卵塊は産み落とされた直後は小さいですが,水を吸って徐々に肥大化していきます.日当たりがいい場所では,藻類が生えてしまって緑色になっているものもよくみられます.広島県のニホンアカガエルについてはこちら.
  • 天気のいい日には,上空を猛禽類が飛翔していることがあります.高所から獲物となる小動物や鳥類を探していますが,カラスに見つかると執拗に攻撃されてしまいます.

1月

  • キャンパスでは様々な越冬昆虫が見られます.コナラなどの枝ではコミミズクの幼虫が,常緑樹の葉の裏ではヒゲナガサシガメの幼虫が見られました.また,水辺では多くの水生昆虫が越冬している姿を観察できます.

2023

12月

11月

10月

9月

その他,ツヅレサセコオロギエンマコオロギクマスズムシなども見られました.

8月

キャンパスではトリノフンダマシ類が多く見られます.日中は葉の裏などで休んでおり,湿度の高い夜間になると巣を張ります.

7月

また,多くのジャノメチョウ類も見られます.

6月

キャンパスではネブトクワガタヒラタクワガタミヤマクワガタなどのクワガタが樹液に集まっている姿を観察できます.


  • 2023.06.13 今の時期に鳴く虫が見られます.ナキイナゴは日中,ススキが生える草地などで「シャカシャカ...」と鳴いています.夜間にはキンヒバリが「リッリッリッリー」と鳴き,コガタコオロギが「ビー!」と鳴いている姿を観察できます.

5月


4月

水辺ではミズカマキリオオアメンボメミズムシなどの昆虫が見られます.

  • 2023.04.01 東広島キャンパスでは春に見られる大型蛾が出現しています.イボタガは翅の眼状紋が特徴で,危険を感じると翅を広げて眼状紋を強調します.エゾヨツメもまた眼状紋を有しており,止まっているときは翅を閉じていますが,翅を開くと角度によって青く見える眼状紋が見られます.

3月

テングチョウヒオドシチョウコツバメなどのチョウも見られました.

2月


シモフリトゲエダシャクホソウスバフユシャクなどの冬尺蛾を見ることができました.また幼虫で越冬するキンヒバリの姿も見られました.


1月

暖かい雨が降ったことで,ニホンアカガエルの繁殖が始まりました.既に卵塊も確認することができました.またアキサンショウウオも見られました.

東広島キャンパスでアオゲラがアカマツを叩いているのを観察できました.アオゲラは北海道以外の全国に広く生息しており,メスは後頭部にのみ赤い羽毛が見られるのが特徴です.またルリビタキも見られました.

過去のニュース

過去のニュースはこちら.

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