広島県の植生の概要

提供: 広島大学デジタル博物館
2015年1月16日 (金) 21:45時点におけるIkeda (トーク | 投稿記録)による版 (→‎広島県の植生の概要)
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広島県の植生の概要

広島県の植生を鈴木・豊原(1982)を主として参考にして概説する.植生は気候・地形・地質などの自然条件と人間の活動による人為的条件の二つに大きく影響される.人間の影響をあまり受けずに発達したものを自然植生といい,人間の活動によって自然植生が変化させられたものを代償植生という.自然植生は,その土地の気候的条件で最大に発達した森林,すなわち気候的極性林で代表されるが,しばしば,地質や地形によって極相林に達し得ない植生,すなわち土地的極相がある.広島県で見られる土地的極相には,石灰岩や蛇紋岩地植生,山地や渓谷の岩峰・岩壁植生,海岸植生(砂浜・岩石海岸・塩沼地など),河岸や渓谷植生(河原・岩壁など),湿原・池沼植生などがある.代償植生には,極相林が人為的な伐採や山火事から再生した二次林や二次草原,人間が木を植えた植林,耕作地などがある.

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