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 特別天然記念物は,建造物で言うところの「国宝」に相当します.文化財保護法によれば特別天然記念物は「世界的にまたは国家的に特に価値が特に高いもの」と定義されています.オオサンショウウオの生息地は中国地方の山間部が中心となります.さらに日本の固有種であるため,毎年海外から多くの研究者がこの東広島に訪れています.私達のすぐ側に当たり前にいるこの生き物は,世界的な重要種なのです.
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 世界的重要種でありながら,特別天然記念物として保護されているがゆえに調査が進まないというジレンマも抱えています.また寿命50年を超える長命な生き物なので,1人の研究者が一生をかけてもオオサンショウウオの生涯を見届けられない可能性もあります.広島大学総合博物館という組織が調査主体となることで,100年スケールでの息の長い研究を行えればと考えています.
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 全長1mにもなるオオサンショウウオは,河川生態系の頂点に位置する高次捕食者で川の王様とも呼ばれています.彼らが安定して生息するためには,生態系下位の生き物の多様性が保たれていることが必須条件です.オオサンショウウオの調査を通して,河川の生態系そのものを経時的にモニタリングしています.
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 オオサンショウウオは昔から,民家のすぐ側の川で暮らしてきました.オオサンショウオと遊ぶことは子供たちの日常の一つでしたし,食されてきた歴史もあります.里山の文化を語る上で欠かすことのできない生き物の一つといえるでしょう.そうして長年受け継がれてきた,オオサンショウウオとの関わりが,いま途絶えようとしています.大学博物館が小学校への出前授業や地域での観察会を行うことで,オオサンショウウオと人が寄り添いあって暮らす地域づくりに貢献できればと思っています.
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 このように多様な側面で価値を持つオオサンショウウオを調査研究し情報発信を行うことで,地域資源の発掘,研究,情報発信,地域貢献へとつなげる地域丸ごと博物館のモデルケースを構築できるのではないかという,壮大な構想を抱きながら,種々の活動を行っています.
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[[Category:広島県]]
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2020年7月9日 (木) 10:59時点における最新版

エコミュージアム

なぜ大学博物館がオオサンショウウオの保全に取り組むのでしょうか? 広島大学総合博物館の目指す姿をご紹介します.

地域丸ごと博物館

 皆さんにとって博物館ってどんなイメージでしょうか? 「化石や歴史的資料などたくさんの展示物がある建物」をイメージされる方が多いのではないでしょうか.私も昔はそう思っていました.

 しかし皆さんに見ていただきたいものは,建物に入るものだけではありません.美しい田園の並ぶ里山の風景,その中に生息する生き物たち,そこに暮らす人々,はぐくまれてきた文化,澄んだ空気,吹く風の温度や草木のにおいにいたるまで,五感のすべてを使って皆さんに感じてほしい地域の宝がそこにあります.

 「博物」とは「あらゆるもの」を意味します.地域そのものを「館」に見立て、ありのままの状態で皆さんに見ていただく,地域丸ごと博物館が広島大学総合博物館の目指すエコミュージアム像なのです.

なぜオオサンショウウオ?

 エコミュージアムの一つの核となるものとして,博物館では現在オオサンショウウオの調査研究保全活動に取り組んでいます.なぜオオサンショウウオなのかといえば,

  • 国の特別天然記念物に指定されている文化財である。
  • 河川生態系の頂点に位置する重要種である。
  • 地域で長年親しまれてきた隣人である

などの理由があげられます.

文化財として

 特別天然記念物は,建造物で言うところの「国宝」に相当します.文化財保護法によれば特別天然記念物は「世界的にまたは国家的に特に価値が特に高いもの」と定義されています.オオサンショウウオの生息地は中国地方の山間部が中心となります.さらに日本の固有種であるため,毎年海外から多くの研究者がこの東広島に訪れています.私達のすぐ側に当たり前にいるこの生き物は,世界的な重要種なのです.

生物として

 世界的重要種でありながら,特別天然記念物として保護されているがゆえに調査が進まないというジレンマも抱えています.また寿命50年を超える長命な生き物なので,1人の研究者が一生をかけてもオオサンショウウオの生涯を見届けられない可能性もあります.広島大学総合博物館という組織が調査主体となることで,100年スケールでの息の長い研究を行えればと考えています.

 全長1mにもなるオオサンショウウオは,河川生態系の頂点に位置する高次捕食者で川の王様とも呼ばれています.彼らが安定して生息するためには,生態系下位の生き物の多様性が保たれていることが必須条件です.オオサンショウウオの調査を通して,河川の生態系そのものを経時的にモニタリングしています.

隣人として

 オオサンショウウオは昔から,民家のすぐ側の川で暮らしてきました.オオサンショウオと遊ぶことは子供たちの日常の一つでしたし,食されてきた歴史もあります.里山の文化を語る上で欠かすことのできない生き物の一つといえるでしょう.そうして長年受け継がれてきた,オオサンショウウオとの関わりが,いま途絶えようとしています.大学博物館が小学校への出前授業や地域での観察会を行うことで,オオサンショウウオと人が寄り添いあって暮らす地域づくりに貢献できればと思っています.

 このように多様な側面で価値を持つオオサンショウウオを調査研究し情報発信を行うことで,地域資源の発掘,研究,情報発信,地域貢献へとつなげる地域丸ごと博物館のモデルケースを構築できるのではないかという,壮大な構想を抱きながら,種々の活動を行っています.

目次

オオサンショウウオって?
不思議な生き物オオサンショウウオの知られざる秘密をご紹介.
経緯
博物館とオオサンショウウオの出会い
エコミュージアム
なぜ博物館がオオサンショウウオに関わるのでしょう.
活動報告
2011年からの調査・活動結果をまとめています.
イベント情報
今後実施予定のイベントを紹介しています.
出版物
広島大学総合博物館が関わったオオサンショウウオ関連出版物を紹介しています.
よくある質問(Q & A)
よくある質問などをまとめています.ご参考まで.
関連リンク
もっと詳しく知りたい方はこちらもご覧ください.

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