ハコネサンショウウオ

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ハコネサンショウウオ成体.細長い胴と尾,大きく飛び出した目が特徴的.(広島県北部; 撮影: 内藤順一, Jun. 1, 1995)
ハコネサンショウウオ成体.細長い胴と尾,大きく飛び出した目が特徴的.(広島県北部; 撮影: 内藤順一, Jun. 1, 1995)
ハコネサンショウウオ成体(広島県西部; 撮影: 田守泰裕, May 23, 2014)
ハコネサンショウウオ成体(広島県西部; 撮影: 田守泰裕, May 23, 2014)
ハコネサンショウウオの卵のう.卵は白色.低温の伏流水中で発生するためふ化まで半年ほどかかる.(広島県北部; 撮影: 内藤順一, Oct. 18, 1995)
ハコネサンショウウオ幼生の色彩変異.背面には桃色・橙色・褐色の不規則な模様が現れ変異に富む.(広島県北部; 撮影: 内藤順一, Aug. 6, 1995)
ハコネサンショウウオ幼生の色彩変異.背面には桃色・橙色・褐色の不規則な模様が現れ変異に富む.(広島県北部; 撮影: 内藤順一, Aug. 6, 1995)
ハコネサンショウウオ幼生の色彩変異.背面には桃色・橙色・褐色の不規則な模様が現れ変異に富む.(広島県北部; 撮影: 内藤順一, Aug. 6, 1995)
ハコネサンショウウオの幼生(1+).頭部が角張っていて胴が長い.前後肢に黒い鈎爪(かぎづめ)をもち,膜ひれが発達する.(広島県北部; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)
ハコネサンショウウオの幼生(1+).前後肢に黒い鈎爪(かぎづめ)をもち,膜ひれが発達する.(広島県北部; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)
ハコネサンショウウオの幼生(1+).前後肢に黒い鈎爪(かぎづめ)(黒矢印)をもち,膜ひれ(白矢印)が発達する.(広島県北部; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)

目次

ハコネサンショウウオ Onychodactylus japonicus

分類

動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 両生綱 Amphibia > 有尾目 Caudata > サンショウウオ科 Hynobiidae > ハコネサンショウウオ属 Onychodactylus > ハコネサンショウウオ Onychodactylus japonicus

解説

  • 本州の東北南部から西中国山地にかけて分布する日本固有種.
  • 広島県では,中央中国山地・西中国山地の900 m を超える渓流域に生息し,西中国山地はほぼ西限にあたる.
  • 成体は肺がなく皮膚呼吸をする.
  • オスの後肢は太く発達し,流れの強い渓流に適応していると思われる.
  • 成体を発見することは難しいが,生息地の川の流れの中でよく幼生を見かけることができる.
  • 幼生は変態までに2年以上かかるため,生息地では4~5 cm(0+),約8 cm(1+),約10 cm(2+)の3段階の幼生が見られ,いずれも黒い鈎爪(かぎづめ)をもち,前後肢に膜ひれが発達している.
  • 爪は変態後に落ちるが,繁殖期に水中に入るために雌雄とも再び生えてくる.
  • Yoshikawa et al. (2013)によるシコクハコネサンショウウオ Onychodactylus kinneburi の記載時に,広島県にはハコネサンショウウオ Onychodactylus japonicus とシコクハコネサンショウウオが同所的に分布するとされたが,詳細は分かっていない.
  • ハコネサンショウウオとシコクハコネサンショウウオは,シコクハコネサンショウウオの方が大型で胸部の1対の暗色斑紋をもたない点で本種と識別できるという.

天然記念物・RDB

  • 広島県RDBカテゴリ(2011):絶滅危惧II類(VU)

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

英名

  • Japanese clawed salamander

広島県方言

  • なし(チュウゴクブチサンショウウオの幼生地方名「かく」と混用)
  • 四国のシコクハコネサンショウウオは「きんねぶり(金舐り)」と呼ばれ,学名の由来にもなっている.

備考

  • 広島県内でのシコクハコネサンショウウオ Onychodactylus kinneburi の詳細が分かっていないため,ハコネサンショウウオ Onychodactylus japonicus のページ内に解説を掲載した.
  • 広島県内のシコクハコネサンショウウオと思わしき個体・個体群が環境省・広島県RDBなどの保護対象から外れているわけではなく,広島県内でのハコネサンショウウオ属(Genus Onychodactylus)のサンショウウオ全体が環境省・広島県RDB対象となっていると思っていただきたい.

関連ページ

参考文献

  • 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
  • 国領康弘. 1979. 原色両生・爬虫類. 114-115 pp. 家の光協会, 東京.
  • 松井正文・関慎太郎. 2008. カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック. 79 pp. 文一総合出版, 東京.
  • 佐藤井岐雄. 1943. 日本産有尾類総説. 536 pp. 日本出版社, 大阪.
  • 中村健児・上野俊一. 1963. 原色日本両生爬虫類図鑑. 214 pp. 保育社, 大阪.
  • 吉川夏彦. 2015. 最近のハコネサンショウウオ属の分類に関する雑記. 両生類誌 27: 1-8.
  • Yoshikawa, N., Matsui, M., Tanabe, S. and Okayama, T. 2013. Description of a new salamander of the genus Onychodactylus from Shikoku and Western Honshu, Japan (Amphibia, Caudata, Hynobiidae. Zootaxa. 3693(4): 441-464.

更新履歴

  • 2015.07.14 ページ作成.
  • 2016.12.29 シコクハコネサンショウウオに関する備考を追加.

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