植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter427

提供: 広島大学デジタル自然史博物館 植物
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ヒコビアミニレター No. 427(2014年5月3日)

 2014年4月20日の第551回植物観察会は三次市三和町敷名の三和総合運動公園周辺(450 m)で行われた.きのこ館横の駐車場に10時集合,参加者45名.この場所は最高標高約450 mの丘陵地で,アカマツ二次林の間に小さなため池が散在している.流紋岩(非アルカリ珪長質火山岩類)が風化した土壌は粘土分が多く,植物にとっては乾燥と湿潤が交互に繰り返されるという条件である.良く整備された歩道を歩き出すとサルトリイバラヒサカキコバノミツバツツジヒメヤシャブシが開花,少し離れた場所に,紅い葉が目立つヤマザクラの残花と黄褐色の若葉を交えた満開のカスミザクラが並んでいて,両種の開花時期と若葉の色を比較することができた.陽当たりのよい遊歩道上にニオイタチツボスミレが多数咲いているが草丈が低い.イヌツゲの様子からもシカの食害と判断される.シハイスミレも処々に.アカマツの枯損が少ない場所で植生調査,高木層は約13 mでアカマツが優占,亜高木層にソヨゴナツハゼネズミサシ,低木層にヒサカキアセビイヌツゲなど,草本層にヤマツツジサルトリイバラヤブコウジウラジロなどが疎らに生育し,コケ層はシッポゴケホソバオキナゴケカガミゴケが見られる.付近にウラジロガシの低木が1本.スゲを探しておられた斉藤氏が平坦な尾根部でヒメカンスゲヒカゲスゲサワヒメスゲ,ため池周辺の湿地でマメスゲを見つけ,説明された.後の2種は県内でも珍しいとのこと.マメスゲはシカに葉を食べられながら,低い花穂が中心部に残っている.広い湿地は冬枯れ状態であるがキシツツジがつぼみを付け,ヒイラギオオミズゴケが確認された.午後は北側に下り,三次市指定「照円寺の孔雀松」を見学,左右に枝を低く広げた様子は見事である.付近の水田周辺にはキランソウハルガヤムラサキサギゴケスズメノヤリオヘビイチゴコメツブツメクサタネツケバナノミノツヅリが咲いていた.

(H. Taoda 記)

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