植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter426

提供: 広島大学デジタル自然史博物館 植物
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ヒコビアミニレター No. 426(2014年4月3日)

 2014年3月16日の第550回植物観察会は東広島市志和町志和西生城山(おうぎやま,485 m)で行われた.生城山東方山麓にある光源寺の駐車場に10時集合.参加者31名.地質は花崗岩.駐車場下の水田にはミズワラビが生育すると云うことであったが,ミズワラビは1年草であり,早春のため未だ見られなかった.寺の裏を通る登山道を上ると,ヒノキ植林,スギ植林,コナラ二次林が混在し,マツ枯れを免れたアカマツも結構多く見られた.花崗岩地のアカマツは全滅しにくい傾向にある.アラカシ(多い),ヤブツバキネズミモチクロキ(多い),シキミシロダモホソバタブヤブニッケイヒサカキ(多い),カナメモチサカキナワシログミアオキヒイラギマンリョウキヅタテイカカズライタビカズラなど照葉樹林の構成種が多く見られる.アセビソヨゴイヌツゲリョウブネズコバノミツバツツジヤマツツジなどのアカマツ林構成種も多く見られた.コジイは生育していないが,シラカシは1本のみであったし,クロキが旺盛であり,僅かであるがコシダが生育し,匍匐型のシャシャンボが見られることなどから,当地の潜在自然植生はシラカシ林との境界に近い所に位置するコジイ林であろうと推測された.瀬戸内沿岸部に分布するコジイ林と内陸部の吉備高原に分布するシラカシ林との境界線は極低気温マイナス14 ℃に一致するという研究があり,コジイの方がシラカシよりも低温に弱いため異常寒波の折に凍死するらしい.匍匐型のシャシャンボが存在するのも,寒波の折に地表近くで生き残るためと思われる.山頂近くでタラヨウイヌガヤが見られた.山頂は城跡であり,四方が開けていて絶景である.

(G. Toyohara 記)

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