植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter421

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ヒコビアミニレター No. 421(2013年12月4日)

 2013年11月17日の第545回植物観察会は竹原市忠海町大久野島で行われた.天気はくもりときどき小雨で,参加者は39名であった.大久野島は野生化したカイウサギ(アナウサギ)Oryctolagus cuniculusがおり,植物相や植生にどのような影響があるのか確認するために今回開催場所とした.忠海港からフェリーに乗り,12分で大久野島に到着.大久野島の2番桟橋前に10時集合.概要とコース説明の後,桟橋前のオオバヤシャブシ(直径51 cm)を観察.東側の道を北に進み,発電所跡を経て,登山道の入口がある北部砲台跡まで観察した.途中,マメカミツレがウサギの採食圧で小さくなっていた.ヒサカキシャシャンボナツヅタウバメガシワラビネジキヌルデトキワガキなどを見る.吉野さんがコースから外れたところでヤマイトラノハナヒゲを見つけられる.発電所跡を過ぎてタイミンタチバナゴンズイモチノキナナミノキトウネズミモチウラジロノキが見られる.途中,ヤマツツジが季節外れの花.北部砲台から登山道を登る.ソウシジュのような植物があり,メラノキシロンアカシアAcacia melanoxylon R.Br.の可能性があるが花を確認する必要があり要検討.中部砲台跡周辺にフサアカシアAcacia dealbata Linkが植栽されていた.山頂で昼食.雨がポツリポツリ落ち始める.集合写真を撮影して下山.道路沿いにコナラコバノガマズミスダジイを観察.コバノミツバツツジも開花.ビジターセンター周辺で,植栽されたマテバシイアメリカスズカケノキPlatanus occidentalis L.やダイオウショウ(ダイオウマツ,大王松)Pinus palustris Mill.などを見る.大久野島神社前にサカキがあったが,看板に説明があり,サカキも植栽と思われる.フェリーに乗るため桟橋に向かう.モッコクアカマツが見られる.垰田さんから植栽されたフウLiquidambar formosana Hanceについて説明.桟橋で解散し,14時すぎのフェリーで忠海港に帰る.宮島のニホンジカに比べると影響は小さいながらも,大久野島は植物相が全体として貧弱で,とくに草本が少なかったり,矮小化したりするなどの影響がみられた.

(H. Tsubota, Y. Inoue & S. Uchida 記)

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