植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter418

提供: 広島大学デジタル自然史博物館 植物
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ヒコビアミニレター No. 418(2013年9月3日)

 2013年8月18日の第542回植物観察会は庄原市西城町比婆山連峰竜王山登山口にある熊野神社(海抜高700 m)で行われた.熊野神社駐車場に10時集合.参加者48名.比婆山連峰の地質は主に流紋岩からなるが,一部に玄武岩及び安山岩となるところもある.神社境内には1952年に広島県天然記念物に指定された「熊野神社の老杉群」があり,胸高周囲4 m以上が55本もあり,5 m以上の11本が天然記念物に指定されたと記してある.最大木は周囲8.1 mで県下第2位という.第1位は豊栄町の本宮八幡神社の大スギ(目通り周囲7.7 m)であるが,指定後損傷を受けたので,現在では熊野神社が第1位であると地元庄原市在住の伊藤さんが説明された.指定後60年経つのでさらに大きくなっていると期待して今回測定してみると,胸高周囲8.01 mであり,痩せたのではという結果であったが,測定部位の違いであり,比較するのは難しい.成長錐を用いて60年分の年輪成長を調べればどの程度大きくなったかは解るはずである.それにしても巨樹巨木には生命の尊厳を感じさせる気があり,身がひきしまる思いであった.比婆山にはスギの自生はないので,昔の人が植えたものであり,熊野神社は古事記にある神話を空想させるにふさわしい登山口となっている.境内にはシャガヤマアイカリガネソウトチバニンジンカノツメソウミヤマヨメナクロタキカズラミヤマイラクサルイヨウショウマミヤマカタバミなど林床植物は豊富である.神社から700 mのところに那智の滝があり,サワグルミの下でミンミンゼミの声を聞きながら昼食.午後は垂直森林帯の境界となる海抜高960 mを目指してさらに登り,ミズナラの大木(胸高直径90 cm)のある海抜高1030 mのところでユキザサをみて下山した.

(G. Toyohara 記)

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