植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter302

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ヒコビアミニレター No. 302 (2005年2月4日)

2005年1月23日の第427回植物観察会は広島市西区三滝で行われた.JR可部線三滝駅に10時集合.雨天にもかかわらず参加者37名.幸い集合後に雨はあがった.広島浅野藩の薬草園「日渉園」は現在広島大学の所有とされるところである.モミ(胸高直径55 cm),アベマキ(74 cm),シラカシ(41 cm),ヒノキ(57 cm),アカシデ(41 cm),イヌマキ(52 cm)などの大木がある.台風でヒノキの大木が折れたらしく,真新しい切り株がある.以前見られたツガは見あたらなかった.

特記すべきものとしてナナメノキ(46 cm)の幹にネズミモチが取り込まれた形の珍樹があり,ネズミモチが将来どうなるのか注目したい(類似のケ-スとして,宮島の大元公園にはアラカシの幹を貫くツルグミがある).ツルマオは冬枯れの状態で見られたが健在であった.その後,三滝寺に向かう.キミズを確認.滝の近くにはオオイワカガミが豊富に見られた所であるが,盗られて絶滅したかと危惧されたがかろうじて数株残されていた.その後引き返して牧野谷に行く.カギカズラの古株があり,樹高15 mのスギの樹冠にまで達しており,若木は沢山見られた.牧野谷はマキノゴケで知られる所であり,葉上に生育するカビゴケなどコケ植物の宝庫として研究者になじみの所である.広島の都心近くに三滝のような深山を思わせる所がまだ残されていたのだと再認識させられた.ここは是非,都市化の波を防がねばならない場所である.

(G. Toyohara 記)

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