宮島/社会貢献/宮島ロープウエーターミナル周辺の植生回復活動

提供: 広島大学デジタル自然史博物館 植物
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発芽したどんぐり(広島県廿日市市宮島町; 撮影: 中原美保, May 15, 2016)

目次

宮島ロープウェーターミナル(獅子岩駅)周辺の植生回復活動

森林回復計画について

  • 宮島ロープウェーターミナル(獅子岩駅)周辺では,以前小豆島から導入されたニホンザルが餌付けされていました.現在サルはいませんが,この影響で周辺の植生が衰退しています.原状を回復させるため,現在宮島島内の関係機関が中心となって植生回復活動を開始しています.
  • この計画で実施される植生の回復は,本来の宮島の自然を取り戻すという観点だけでなく,景観や防災の観点からも有意義なものであると考えられます.
  • 周辺の植生については,関ほか(1970)や広島大学に保管されている当時の資料と,現在見られる植生を参考に,樹種選定を行っています.
  • 生物多様性とくに遺伝的多様性に最大限配慮するため,宮島島内の種子に由来した苗を育成し,ターミナル周辺に植栽する予定です.宮脇方式に工夫を加えて,ある程度の密植を行いながらも,極相林だけでなく,二次林要素や現地に近い環境で見られる樹種を混ぜることで,現場に適合した植生を回復される予定です.
  • 種子集めおよび種苗育成は毎年行い,10年程度をかけて現地の植生回復を行う予定です.
  • 宮島島内では植物の採集に許可が必要ですが,この活動では広島森林管理署の理解を得た上で実施しております.
  • ご賛同の方は,一般の方の宮島島内での採集はできませんし,遺伝的多様性の保全のため宮島島外からの種子も不要です.樹種選定や採集場所の選定を専門家が行っています.宮島の自然に負荷をかけることになりますので,くれぐれもどんぐりや種子を拾って送付しないでください.現在活動資金が不足しておりますので,活動を支援されたい方は資金面や物質面でのサポートを頂ければ幸いです.問合せ先:0829-44-2025(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所,坪田).また,計画に関して関係機関から許可が出た場合,種苗が生育する3-5年後に現地への植栽を開始いたします.その際,労働面でのサポートでも構いません.
  • 計画では広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所と宮島ロープウェーが中心になって計画を行い,種子集めや苗の育成は宮島学園が中心となり,物資運搬等は宮島ロープウェーが中心に活動する予定です.また,一般社団法人宮島ネイチャー構想推進協議会が中心となり計画全体の実施支援を行う予定です.また,種子の採集については広島森林管理署の協力を得ています.

活動状況

2017年

  • 2017年11月25日,宮島弥山を守る会と活動について情報共有しました.
  • 2017年11月21日,今年採集できた種子の播種を行いました.
  • 2017年11月8日,宮島島内で種子を集めました.
  • 2017年10月-,種子集めを行いました.
  • 2017年10月,2018年3月に予定している体験植樹に必要な書類を提出しました.
  • 2017年9月26日,植樹現場の確認を行いました.生育状況を確認しました.一部の木にシカの被害が確認されましたが,他の木は無事夏を越しました.
  • 2017年6月13日,植樹現場の確認を行いました.水やりを行うとともに,生育状況を確認しました.
  • 2017年6月13日,一部のポットで発芽が確認されました.ヤブツバキウラジロガシが発芽しています.
  • 2017年5月19日,植樹現場の確認を行いました.水やりを行うとともに,生育状況を確認しました.一部の木にシカの被害が確認されました.
  • 2017年5月16日,アラカシが多く発芽しています.連休前後の急激な気温上昇による水切れのためか,ウリハダカエデが枯れたものがありました.
  • 2017年4月12日,植樹現場の確認を行いました.水やりを行うとともに,生育状況を確認しました.一部の木にシカの被害が確認されました.
  • 2017年4月12日,一部のポットで発芽が確認されました.ウリハダカエデモミが発芽しています.
  • 2017年3月,厳島研究にこの活動に関する論文が掲載されました.坪田ほか(2017)
  • 2017年3月18日,植樹現場の確認を行いました.
  • 2017年3月15日,体験植樹を行いました.
  • 2017年2月,体験植樹の許可が下りました.

2016年

  • 2016年12月,2017年3月に予定している体験植樹に必要な書類を提出しました.
  • 2016年12月19日,今年採集できた種子の播種を行いました.
  • 2016年12月3日,第2回小中一貫教育小規模校全国サミット in 宮島が開催され,活動状況が報告されました.
  • 2016年11月15日,宮島島内で種子を集めました.今年度はブナ科以外の植物を中心に集めます.
    • 関ほか(1970)やその後の調査で確認されている樹種として,アラカシ,ウリハダカエデ,カマツカ,サルトリイバラ,サカキ,シロダモ,ソヨゴ,ミヤマガマズミ,ヒサカキ,ヤブツバキ,ヤブニッケイを集めました.その他,ミミズバイとヤブムラサキも集めることができました.
  • 2016年10月-,種子集めを行いました.
  • 2016年度末に10本程度の植樹を行う計画です.順次,必要な申請書類を作成・提出していきます.
  • 2016年9月16日,宮島に自生するどんぐりの説明を行い,発芽したどんぐりを同定しました.検索表も作りました.
    • シカに食べられた苗のうちいくつかで芽が出ていました.
  • 2016年7月29日,ニホンジカが宮島学園に侵入し,苗に被害がありました.
    • その後,シカよけネットを設置しました.
  • 2016年5-7月,発芽したどんぐりを順次鉢に植え替えています.
  • 2016年5月10日,発芽したポットの数が増えました.本葉が4枚のものが出てきました.
  • 2016年5月2日,発芽したポットの数が増えました.
  • 2016年4月28日,一部のポットで発芽が確認されました.
  • 2016年2月27日,宮島学園が第2回広島県ユネスコESD大賞を受賞しました.

2015年

  • 2015年12月7日,宮島学園でどんぐりを植え付けました.11月に採集したどんぐりを理科の授業で観察し,病害虫の痕跡の無いものを選別して,植え付けました.土を篩いにかけたり,ポットに植え付けたり,7年生を中心に活動しました
  • 2015年12月7日,宮島ロープウエーとの打合せ.シカ防除と土壌安定のため,ターミナル前の土地を柵で保護する計画が話し合われました
  • 2015年11月10日,宮島島内でブナ科植物のどんぐり採集(広島森林管理署管轄内で実施.事前に広島森林管理署に入林届けおよび相談済み)
  • 2015年10月22日,光明院でブナ科植物のどんぐり採集
  • 2015年10月-,種子集め開始
  • 2015年8月,一般社団法人宮島ネイチャー構想推進協議会設立.
  • 2015年,ユネスコスクールの活動の一環として,広島大学と共同で計画開始
  • 2015年,宮島学園ユネスコスクール加盟

2014年

  • 2014年,宮島の自然の持続可能な利用と教育・普及活動に関する勉強会発足.
  • 2014年,種子発芽実験開始
  • 2014年1月,弥山展望台建て替えに伴い,宮島ロープウェーターミナル前の植生に関する議論開始.

関係機関

どんぐりおよび種子の植え付けと管理(2017年度版)

準備

  • どんぐりや種子,土,篩(ふるい),落ち葉,素焼き鉢(6号鉢程度),ネームプレート
  • ポット(12-15 cm程度),ポットを並べるトレー

方法

  • 病害虫の痕跡がないどんぐりを選別.果肉がある種は果肉を除いて,種子だけの状態にする.
  • 土砂を篩いで2段階に分別.
  • 欠けた鉢を使って鉢の穴をふさぎ,粗い方の土を入れる.
  • 細かい方の土を鉢の中に入れる.
  • 種子のサイズに応じて土がかぶるように植え付ける.
  • 陽がある程度あたり,完全に乾燥しない程度の環境で管理する.冬期でも,表面が乾いたら水をやる.
  • 芽が出たかどうか,定期的に観察する.
  • 芽がある程度大きくなったら,ポットへ1本ずつ移植する.

どんぐりおよび種子の植え付けと管理(2016年度版)

準備

  • どんぐりや種子,土,素焼き鉢(6号鉢程度),鉢底網,ネームプレート
  • ポット(12-15 cm程度),ポットを並べるトレー

方法

  • 病害虫の痕跡がないどんぐりを選別.果肉がある種は果肉を除いて,種子だけの状態にする.
  • 土砂を篩いで4段階に分別.もっとも粗いものは使わない.
  • 2番目に粗いものから順に,ポットの中に入れ,層を作る.
  • 種子のサイズに応じて土がかぶるように植え付ける.
  • 陽がある程度あたり,完全に乾燥しない程度の環境で管理する.冬期でも,表面が乾いたら水をやる.
  • 芽が出たかどうか,定期的に観察する.
  • 芽がある程度大きくなったら,ポットへ1本ずつ移植する.

どんぐりの植え付けと管理(2014年度版)

準備

  • どんぐり,土,ポット(10.5 cm程度),鉢底網,ネームプレート,ポットを並べるトレー

方法

  • 病害虫の痕跡がないどんぐりを選別
  • 土砂を篩いで4段階に分別.もっとも粗いものは使わない.混入していた種子は除いておく.
  • 2番目に粗いものから順に,ポットの中に入れ,層を作る.
  • どんぐりの幅程度の土がかぶるように,穴をあけて植え付ける.穴の深さの目安は人差し指で1関節半程度.
  • 穴の中にどんぐりを入れる.できるだけ横向きに入れる.軽く土をかぶせる.
  • 陽がある程度あたり,完全に乾燥しない程度の環境で管理する.冬期でも,表面が乾いたら水をやる.
  • 芽が出たかどうか,定期的に観察する.