ヤマアカガエル

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ヤマアカガエル成体(広島県廿日市市佐伯町; 撮影: 田守泰裕, Mar. 9, 2016)
ヤマアカガエル成体(メス)(広島県三原市沼田町; 撮影: 池田誠慈, May 31, 2016)
ヤマアカガエル成体(メス).背側線が鼓膜の辺りで外側に曲がり,体上面に黒い斑点模様があらわれることが多い.(広島県東広島市; 撮影: 岩﨑元道, Feb. 14, 2021)
ヤマアカガエル成体(メス)の腹面.下あごに大きな黒斑があり,腹部が黄色いのがヤマアカガエルの特徴.(広島県三原市沼田町; 撮影: 池田誠慈, May 31, 2016)
繁殖期のヤマアカガエル成体オスの下あご.メスに比べて黒い斑紋が銀白色で,薄い.(広島県東広島市志和町; 撮影: 池田誠慈, Feb. 11, 2023)

ヤマアカガエル Rana ornativentris

分類

動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 両生綱 Amphibia > 無尾目 Anura > アカガエル科 Ranidae > アカガエル属 Rana > ヤマアカガエル Rana ornativentris

解説

  • 本州・四国・九州・佐渡島に分布する日本固有種.
  • 広島県では,丘陵地から高い山地まで分布.南部より北部,平地より山地に多い.
  • 産卵は早いもので1月頃から始まり,4月頃までずれ込むことがある.
  • 日当たりのよい浅い止水域に集まり,オスが「ヒュルルルル……」と鳴いて合唱をして産卵が行われる.
  • メスは一度に1000~1900程度の卵を産み卵は塊状になる(卵塊).ひとつの卵塊が1匹のメスに由来するので,卵塊の数を数えることでメスの個体数を推定することができる.
  • 幼生(オタマジャクシ)の識別はしばしば難しいが,成長した幼生には背面と側面に側線器が現れる.類似種のニホンアカガエルの幼生には背面中央に1対の黒点が現れることが多く識別点となっている.
  • 漢方では「山蛤(やまはまぐり)」と言われ,成体の皮と腹を取り除き醤油(しょうゆ)につけてあぶり,子どもの疳の虫(かんのむし)薬効があるとして用いられた.

天然記念物・RDB

  • なし

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

  • ヤマアカ

英名

  • Montane brown frog

広島県方言

  • あかがえる

ギャラリー

備考

参考文献

  • 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
  • 前田憲男・松井正文. 1999. 改訂版 日本カエル図鑑. 233 pp. 文一総合出版, 東京.
  • 大河内 勇. 1979. ヤマアカガエル. 千石正一(編), 原色両生・爬虫類, pp. 136-137. 家の光協会, 東京.

更新履歴

  • 2015.10.12 ページ作成.
  • 2016.02.16 解説・写真追加.
  • 2016.12.31 写真追加.

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