コケ/利用/苔庭/秋篠寺
提供: 広島大学デジタル博物館
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秋篠寺(奈良市秋篠町)
見どころ
光仁天皇の勅願で776(宝亀7)年に創建された奈良朝最後の官寺で,光仁天皇の勅願によって建立され,開山は善珠僧正と伝えられている.寺の名は平城京の西北のはずれの「秋篠」の里にあることに因む.容貌端正で福徳・技芸を守護する伎芸天で名声は馳せる寺である.平安時代末期に戦火で伽藍の大部分を焼失し,その金堂跡が現在雑木林となり,その林床に美しい緑の絨毯が広がっている.コケは自然に広がったようである.この寺で歌が詠まれているがコケの美しさがいずれにも触れられていない.このコケ庭の発生の時期はそれほど古くはなさそうである.
場所
奈良市秋篠町757(〒631-0811) TEL 0742-45-4600
交通
西大寺駅北口より押熊・平城中山行バス6分「秋篠寺前」下車すぐ
拝観料
500円,コケの美しいのは本堂跡の木立の地面を覆っている部分でここは散策無料
時間
9:30〜16:30 無休
写真をクリックすると大きな画像が見られます.
東門.駐車場はこの右手20 mにある.(2005. 2.11撮影) | 東門をくぐる(2005. 2.11撮影) |
東門をくぐると右手に梅の若木があり,その足元はホソバオキナゴケの緑色の密なマットで覆われている.(2005. 2.11撮影) | 東門をくぐって,参道を進むとすぐにコケの円座の上に立つ石灯籠に出会う.新しい茎にあざやかな黄緑色の葉をつけているコバノチョウチンゴケが生えている.(2005. 2.11撮影) |
旧金堂跡は雑木林となり,地面には美しい緑のコケの絨毯が敷き詰められている.(2005. 2.11撮影) | 拝観受付付近より見た本堂.(2005. 2.11撮影) |
旧金堂跡のホソバオキナゴケLeucobryum juniperoideumの大群落.(2005. 2.11撮影) | ホソバオキナゴケの特異な葉の構造によって乾くとコケ群落は白緑色にぬれると緑色になる.移り変わる湿度の変化と木漏れ日で,コケの緑がさまざまに変化する.旧金堂跡.(2005. 2.11撮影) |
旧金堂跡.(2005. 2.11撮影) | 旧金堂跡.(2005. 2.11撮影) |
旧金堂跡.(2005. 2.11撮影) | 木漏れ日が小枝のシルエットを緑のコケのスクリーンに投影している.旧金堂跡.(2005. 2.11撮影) |
(2005. 2.11撮影) | (2005. 2.11撮影) |
ホソバオキナゴケLeucobryum juniperoideum (蘚類,シラガゴケ科).緑のコケの絨毯の本体.旧金堂跡.(2005. 2.11撮影) | 旧金堂跡.(2005. 2.11撮影) |
(2005. 2.11撮影) | (2005. 2.11撮影) |
(2005. 2.11撮影) | (2005. 2.11撮影) |
緑の絨毯にさす木漏れ日がさまざまなみどりを映し出している.(2005. 2.11撮影) | 春に美しい黄緑の新芽を出すコバノチョウチンゴケTrachycystis microphylla(蘚類,チョウチンゴケ科). 濃い緑の部分は前年に伸びたコケの部分(2005. 2.11撮影) |
南門(2005. 2.11撮影) | 東門入口にあるカエデの樹幹には地衣類(写真の白いもの)とともにヒナノハイゴケが無数の胞子体をつけている.(2005. 2.11撮影) |
ヒナノハイゴケVenturiella sinensis.先の方が茶色になった楕円形のものは無数の胞子をいれたサクとよばれるものである.先の茶色の部分が蓋のようになり,それが外れて中から(壷から)胞子が飛び散る.壷の縁が赤く色づくことから,このコケにクチベニゴケという別名がある.(2005. 2.11撮影) | ヒナノハイゴケVenturiella sinensis (2005. 2.11撮影) |