ウラジロ

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人の背丈ほどに生い茂るウラジロ.(広島県佐伯郡宮島町(当時); 撮影: 池田誠慈, 2000年頃)

目次

ウラジロ Diplopterygium glaucum (Houtt.) Nakai

シノニム

その他

分類

シダ植物門 Pteridophyta > シダ綱 Pteridopsida > ウラジロ科 Gleicheniaceae > ウラジロ属 Gleichenia

解説

  • 高さ1-5 mになる常緑多年生の中型のシダ.アジアの熱帯を中心に広く分布.日本では山形県,新潟県および福島県以南の本州,四国,九州,沖縄など暖帯に広く分布する.広島県では日当たりのよい乾燥した山地の斜面や山麓に群生し,普通.
  • 根茎は堅く,地中を長く匍匐し,黒褐色で,周縁に毛のある披針形の鱗片をつける.葉(地上部)は葉の裏面が白く,高さ1-数 mで,葉柄は長さ30-100 ㎝程度.葉の羽片(第一次中軸枝)は紙質で,裏面が白く,長さ30-100 cm,幅10-30 ㎝.小羽片は線形で羽状に深裂し,無柄で,長さ5-15 ㎝.初夏葉の裂片の裏面の中肋の両側中程に黄緑色の胞子嚢群(ソーラス)をつける.各胞子嚢群には3-4個の大型の胞子嚢が含まれる.
  • 春に中軸の先端(古い羽片の付け根)から新芽を出し,葉柄をのばして新しい羽片を展開する.毎年1対または数対の羽片を出すため,羽片が重なり,草丈が高くなり,場所によっては数mに達する.群生した場所では斜面一面がウラジロで覆われ,歩くことが困難になるほど茂る.
  • 宮島ではコシダとともに乾燥した斜面で優占し,森林の遷移に影響を与えていることが知られている(黒田ほか 2001).コシダに比べて凹地形にやや多く生育が見られる.
  • ウラジロの羽片が枝垂れることから,古来一般にシダという場合はウラジロをさした.羽片が枝垂れることから齢垂るにあてて長寿に通じるとして,また代を重ねて葉を伸ばしていくこと,葉の裏面が白いことから夫婦が共に白髪になるまで元気でいる,向かい合った羽片が夫婦仲良い印,八の字形で末広がりなどいくつかの説があるが,いずれにしても縁起物とされ,30 cm程度の小さな葉を正月の鏡餅の飾りやしめ縄飾りなどのお飾りに使う.また,生花や籠などの工芸品の素材としても利用される.籠など工芸品への利用は分布域の広い範囲で見られる.コシダ同様,栽培は難しい.
  • 和名は葉の裏面が白いことから.

慣用名

  • アオウラジロ

備考

  • 環境庁コード: 1050

文献(出典)


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